表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
作文  作者: 花見 福馬
43/90

No43

雨の中


雨の中ぽつりと たたずむ君を見たのは

冬の寒い夕暮れ 涙をぬぐってた

傘をそっと差し出すと 驚いてたね

頬をつたう涙は それでも止まりはしない

雨に混じって落ちる 悲しみのしるし

あどけなく キレイな 君の横顔

ただただ見つめて いるだけの僕さ


雨の中あなたの 何気ない優しさに

触れても私の心は もろく震えて

傘で雨はやんでも 凍えるからだ

頬をつたう涙は どうしても止められない

歩道を打つ雨音が 空しく響く

肩を濡らし 見つめる キレイな瞳

何も語らず側に いてくれたあなた


顔をあげた君の 瞳は涙に霞み

冷たい風が吹けば 息さえ凍えて

震えながらまたうつむいた 君の足元に

頬をつたう涙は 落ちながら弾けて

「ごめんなさい」と君の 唇が動く

濡れた髪 笑顔には まだ遠いけど

少しずつ 少しずつ 元気を出して


あの店であなたと 飲んだコーヒーの味

私はミルクを二つ 温かかったわ

あなたのスーツも雨に濡れ 私のせいね

頬をつたった涙は ゆっくり静まり

「落ち着いた?」とあなたの言葉

優しさが嬉しくて 言葉が体を離れない

そして 駅まで送ってくれたね 約束もせず


恋をなくして一月 あの店であなたを見たわ

あの時と同じ 冷たい雨が降ってる

「ありがとう」が言いたくて でも無理なんだ

頬をつたった涙を また思い出しそう

それはあなたを見つめる 素敵な彼女

ひとりきり雨の中 駅までの道

何故か心 乱れながら 涙がまたひとつ


優しさを ありがとう

温もりを ありがとう

揺れる気持ち 約束も 雨に流れて

夢の中の 恋人に そっとサヨナラ











評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ