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No34
あの頃
探してみました 幼い日の思い出を
野原を走って トンボとりしたあの頃
夕焼け過ぎて 家への帰り道
繋いだ手の温もり 今も覚えています
柿ノ木 モクセイ 柱の背比べ
僕を育てた 故郷の町並み
ひとりになると 比べてしまいます
今の暮らしと あの頃の安らぎを
故郷離れて どのくらい経ったでしょう
季節は何回 繰り返したのでしょう
出逢いも別れも 何度か訪れて
つかんだはずの愛も この手をすり抜けて
幸せ不幸せで 人生語るなら
僕に出来るのは 待つことだけでしょう
ひとりになると 比べてしまいます
今の自分と あの頃の自分を
昔は夢を いつまでも語り合い
今は思い出を ひとり探して
幸せなんか 求めるのはよそう
辛さや悲しみが 後についてくるなら
昔の友は まだあの故郷にいて
届く便りに あの頃の夢のぞきます
ひとりになると 比べてしまいます
今の自分と 故郷の友を
元気でいるかと 優しい声が
電話の向こうから 聞こえてきます
元気でいるよと 返事をすると
ホッとしたあなたの 顔が浮かびます
涙が出ると 寂しさつのるけど
もう少しひとり やってみるよ でも
ひとりになると 比べてしまいます
今の気持ちと あの頃の気持ちを
それでも今を 生きるしかないのなら
涙をこらえて 明日の風に吹かれます
父から母から 教えられた生き方で
自分の心で 明日の風に吹かれます




