5最終
お茶を用意していると、素敵な髪飾りだね。とラルフ殿下に話しかけられた。昨日クリス様に頂いた髪飾りを早速つけていたのだ。
ありがとうございます。と顔を真っ赤にする。昨日の一緒に出かけた素敵なクリス様を思い出してしまう。
クリス様も居るのに恥ずかしいと思っていたらエリザベス様が突然、リリアはお兄様派ですものね。と言い始めた。何ヶ月前の話だと思っていたら、クリス様が顔色を悪くし両殿下に断りを入れ出ていった。
ほら、リリア追いかけないとクリス誤解してるわよ。とエリザベス様が言う。意味がわからないが行けと言われたので、追いかけるために両殿下に断りを入れ部屋を出る。
探していると少し先に歩いているのを見つけ私は走っていく。追いつくと息が切れゴホゴホっと咳いてしまう。クリス様は優しく背中を撫で大丈夫?と聞いてくれた。
息が落ち着いてパッと見ると、優しく微笑んでくれていた。いつものクリス様だ。しかし急に思い出したようにゴメンっと私から手を離し立ち去ろうとする。
「嫌いになったんですか?」
悲しくなり思わず聞いてしまう。クリス様は慌ててそんな訳ない!でもラルフ殿下は素敵だから勝てるわけが無いと…。
あれは初対面の頃の話で、今は違う事を伝える。そもそもラルフ殿下派でも無い。そして密かにつけてあったネックレスを見せる。昨日頂いた物だ。
キラキラと光る紫色の宝石。
それを見たクリス様は目を瞬かせ、ギューと抱きしめてきた。嬉しくなり私もギュッと抱きしめる。
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無事纏って良かったじゃない。とエリザベス様が笑う。拗らせたのはエリザベス様だ!とクリス様が抗議するが聞き入れられる訳がない。
私もお兄様も昔から本当に心配していた。可愛いリリアに受け入れて貰えて本当に良かったわね。と心から言っていて、さすがにクリス様も何も言えなくなっていた。
「リリア嬢。クリスを頼むな。」
ラルフ殿下にお願いをされ恐縮してしまう。
「私が隣国へ行くまでは結婚しないで、側に居てちょうだいね。」
「無理です」
エリザベス様が言ってくれた言葉に、クリス様が答える。私のおかげなのに!ってエリザベス様は怒っている。
私はエリザベス様が嫁ぐまで側に仕えたいです。と発言した事により、エリザベス様は喜びクリス様は落ち込んだ。ラルフ殿下は笑っていた。
「いつかは独り占めさせてね。」
立ち直ったクリス様が耳元で囁いてきたので真っ赤になりながら私は頷いた。
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