第68話
ラミレスさんの犯行が明るみに出た後、ギルドマスターたちが集まって会議を開いていた。彼らの何人かは、ラミレスさんの行動が人間を裏切っていると見なされたため、彼を逃亡者と宣言することを提案した。ただし、貢献したことを理由に擁護する人もいた。会議は、見られたら逮捕するという決定で終わった。どのような罰を受けるか分からないため、彼が捕まればすべてが再び議論されるだろう。
ギルドマスターのポジションを空けることはできない。したがって、古いマスターは、すべての容疑が無罪となった後、ギルドマスターとしてヴァッダ市のオフィスに戻った。犠牲者のボウケンシャに関しては、墓石と花で適切に埋葬された。ギルドは、ニュースと物的補償を提供するために、関係する家族を見つけようとした。彼らの代わりにできることはそれだけだった。
ギルドは手っ取り早くお金を稼ぎたい人が集まる場所として、最も危険なレベルの仕事をしている場所。ボウケンシャに夢中な人なら誰でもそれを知っており、それを続けていた。努力により、成功し、高いランクに上がった人もいた。その過程で、権力、名声、富も増加し、一部の人は傲慢になった。空あるところには地もある。
失敗した人は、羨望の目で見つめているしかしなかった。彼らの無力さは、より弱い敵を探し、空の力の幻想に満足するように導いた。彼らは常に上の人を踏むことを夢見ており、努力もせずにより多くの力を切望していた。そこにラミレスさんが現れ、何もない空間に道を譲り、一瞬力強さを感じた。
でも、その道はもう閉じられた。再び厳しい現実に直面した。彼の免許は取り消されたり、ラッキーな方は、ランクの減少を経験したりした。ラミレスさんの阻止に貢献した人々とは対照的。賞品の獲得に加えて、ランクアップのプロモーションも獲得できた。彼らは英雄と見なされているレイさん、クラウスさん、リラさんだった。私たちもそれを手に入れたが、ローランドさんはそれを拒否した。
『ミラ・ロサだけでなく、ラミレスも逃がしてしまった。我々は信用に値しない。それに、我々は初心者のボウケンシャなので、注意を引きたくないです』
と言った。でも、本当はローランドさんは自分にがっかりした。彼は私たちを守ることができず、正しい決断を下すことができなかったと感じた。また、ラミレスさんに負けたことで弱さを感じていた。でも、それは仕方ないことだと思う。彼は疲れたし。あの時、ローランドさんが絶好調だったら、ラミレスさんと対戦できたのに。
あの戦いの後、私は長く寝ていた。ジュリエットさんは毎日私のことを治したり、世話をしたりしてくれた。私が起きたとき、彼女の泣き声を聞いたら、なんだか罪悪感を感じてしまった。だから、彼女のお願いを聞いてあげた。彼女が私に食べ物を養ったり、髪をとかしたり、顔を洗ったりたりしてあげたいとき、私はそうさせた。彼女はまた、完全に回復するまで私がベッドから出るのを許さなかった。じゃあ、彼女にサプライズをしたいからドアの前で待っていることにする。あの笑顔を見られると思ったら、彼女はただかすかに微笑んで、ローランドさんをチェックすると言った。
ジュリエットさんはしばらくいなくなった。彼が戻ってくる兆しはなかった。一人で待つのにうんざりして、私はローランドさんの部屋に向かって歩いたが、そこには彼がいなかった。
(出かけているのかな?)
一階のレストランに行った。あまり人がいないから、女将さんが私が来るのを気づいた。
「お嬢さん!具合はどうかな?」
「おかげさまで、大分治りました」
「よかったわね!友達にもう心配をする必要ないね!知ってる?あの可愛い女性とイケメンの男性がずっと暗い顔をしちゃってね。二人はいい顔を持っていたからもったいない。それを集客に活かすことができると考えたわ。も~」
そのあからさまなおしゃべりを聞いて、私は少しでも無理やり笑った。たとえ二人の兄弟が明るくても、見知らぬ人に微笑んだり、笑顔を売ったりするようなことはしない。二人はそうしたら、ロナルド王の顔は固まることになってしまうかも。
「女将さん、あの二人、どこに行くか知っていますか?」
あの二人を見つけられなかったので、聞いた方が早いです。誰が知っている、女将さんは彼らがどこにいるかを知っているかも。
「もちろん!イケメンの男性は朝から出かけたの。彼は広場を散歩すると言ったわ。でも、可愛いのほうが…何も言わずに出かけたの」
「そうですか。ありがとうございます」
「お礼なんていらないわ。ただ友達を笑顔をになってね~って言ってください。いい顔持っている人がずっと暗い顔をしたら他の人に彼らを不幸に見舞われたと誤解する可能性あるぐらいもったいないよ」
「はい。そう話します」
そして広場に足を踏み入れた。私もジュリエットさんを探して周りを見回した。私が見る限り、ここはあまり変わっていなかった。市民はラミレスさんの裏切りに何の影響もないようだ。そんな不安は、先代ギルドマスターの再任であっさりと解消されたみたい。
足が踏み出せた前に左右を見た。ジュリエットさんが私を避けるために嘘をついた理由がわからない。私が突然立ち上がったのせいかな?いいえ、そうじゃない。私を看護している間、彼女がいつも何かを考えていた。それを話したくなさそうジュリエットさんに聞かなっかった。あの子が自分で話してくれるときまで待っているつもりだったが、悪い選択だったみたい。
私は今までジュリエットさんにたくさん愛情をあげたと思った。でも、実は、私のほうがたくさんもらったの。そういえば、ヘビのモンスターと戦いの日から始めた。最近私たちもあまりおしゃべりした。ジュリエットさんは【ヒール】などをしたあとすぐに話せず笑顔で立ち去った。
あの笑顔に信じないほうがよかったのに。彼女の考えることは重くて、笑顔で隠していた。このままじゃ、私たちの関係は壊れてしまう。
(いやだ!そんなこと、いやだ!この友情は何があっても維持しなければならない!なにもかも!)
「何をしてるの?」
考えが深すぎると、私は驚いて息を呑んだ。すぐに振り返ると、後ろにローランドさんが立っていた。
「もう動いてもいいか?ジュリエットに許可されたか?」と妹の名前を言って、ローランドさんは辺りを見回した。「あの子はどこ?一緒に行かないの?」
重々しく、私は首を横に振って応えた。
「そうか」とローランドさんは私の前を通り過ぎる前に、ちょっとちらっと見た。「ジュリエットは一人だけの時間が必要だ。お前、宿に戻って休んで。心配することはない」
私は立ち去る前に彼の腕をつかんだ。ローランドさんは彼女に何が起こっているかを知っていると思う。「どうかジュリエットさんが考えたことを教えてください!ジュリエットさんに力になりたい!」
ローランドさんはため息をつくと、私の手から腕を離した。「少し…散歩しようか」
彼の後を追ってうなずく前に、私は少し黙っていた。しばらく沈黙が続いた。ローランドさんの美貌はすぐに女の子たちの注目を集めた。彼のそばにいた私は、彼とは場違いに見えた。特に人の視線を不快に誘う黒髪のせい。
私が周りの人の目に不安を感じていると、ようやくローランドさんが口を開いた。
「ジュリエットは、お前と出会ったからずっと笑顔になった。その前は、俺のことをすぐ見られない子だったのに」
私はコメントせず、彼に続けさせた。
「ジュリエットは強くなった。そう思う。自信をつけ、あらゆる困難を乗り越えた。自分のことやっと受け入れた。自分が弱いという事実も」
私は突然足を止め、彼の言葉を受け入れなかった。「それは違うよ!あなたもしているでしょう!」
私を見せず、ローランドさんは続いた。「光莉、お前は強い。一人でも誰にも負けないくらい」
その言葉を聞いて胸が苦しくなった。反論すれば、ローランドさんのプライドをぶち壊してしまう。彼だけでなく、ジュリエットさんも私から遠ざかってしまう。
「でも、私も一人で何もできません。ローランドさんもジュリエットさんも必要!」と私は震える声で叫んだ。私も目が熱くなるのを感じた。私たちは冒険を始めたばかりで、二人と別れることがどんなものか想像できなかった。
「知ってる」とローランドさんは、ジュリエットさんのときと同じように、私の頭をさすった。「お前の力は強いが、気持ちは弱い。我々は弱点がある。だから、みんな一緒にいて、お互いの弱点を補う。でも、ジュリエットはそう思わない。あの子は役に立てないと思っている」
ローランドさんは続ける前にため息をついた。「お前の前で、あの子は笑った。でも、後ろで泣いた。俺は兄としてあの子のいいお兄様にまったくしたことがないから、何もしてあげても無駄。でも、お前は違う」
彼は少し黙って、私を見た。「友達として、あの子を励ます方法はわかったのだろう?」
その質問を受けて、私はすぐに目を輝かせて素早く頷いた。
「よし!じゃあ、ジュリエットのことお前に任せる。あの子の見つける方法はわかるだろう?二人だけで好きなこの町で場所はあるんじゃない?」
図書館のことを思い出した。私たちはまた行って一緒に本を読むことを約束したから。絶対にあそこにいるだろう。
「ジュリエットさんを見つけて、晩ごはんの時間のまえに戻ってきます」
「ああ。約束な」
その後、私たちは離れた。私は図書館に足を踏み入れ、すべての窓を注意深く調べた。見つかった!ジュリエットさんは最上階にいて、空想にふけっているようだった。幸いなことに、彼女は私に気づいていなかった。だから、気づかれずに彼女に近づくことができた。
すぐに挨拶はしなかったが、ジュリエットさんに見ていた。あの子は両手を組んで座って、熟考しながら窓の外を見ていた。また、しばらく体勢を変えずにため息をついた。この図書館の上層階は人が少なかったので、その行為は他の誰にも邪魔されなかった。
こっそり彼女の後ろに行って、彼女の肩を触った。
「わっ!」
「キャアアアアア!!!」
ジュリエットさんが大声で叫ぶとは思わなかった。低い声で驚かせたのに。その結果、そこにいたスタッフの注目を集めた。慌てて職員が事情を聞きに来た。
「何かございましたか?」
「いいえ、ただ友達を驚かせてしまって…本当にすみませんでした」と私は誤った。
「問題がございませんならよかったです。次は、お気をつけてください」
「はい」
スタッフと話していると、ジュリエットさんが頭を下げていることに気づいた。彼女は不快に見え、去りたかった。前のように逃げないように、私は彼女のそばに座った。
「どうしたんですか?何か気になることがありますか?」
「い、いいえ!あ!リラさんとの約束が覚えておりますわ!申し訳ありませんが、今日は光莉さんと遊べませんわ。一人でお帰りになれますか?あとで、おいしいものを持って差し上げますわ!」
ジュリエットさんが去る前に、私は彼女の腕をつかんだ。「ウソをつく必要はありません。さあ、ゆっくり座って話しましょう。ここにいやなら、他の場所に行きましょう。どこでもあなたと付き合ってあげます」
ジュリエットさんの顔に怪訝な表情が浮かんだ。数秒間考えた後、椅子に腰を下ろした。「どうして私がここにおることをご存じのですか?」
「ジュリエットさんの香りをたどると言ったら、信じてくれる?」
小さな笑いが彼女の甘い唇を離れ、ジュリエットさんの顔を再び輝かせた。「へへへ、それは無理だと思いますわ。感覚がどんなに優れていても、私を匂いで見つけることができないでしょうね」とジュリエットさんは自分の言葉に気づき、黙っていた。それから大きな目で私を見た。「え?ウソ!そんな…」
「まさか」と私が微笑んだ。「ただ推測しただけです。ここにいなかったら、見つけるまで他の場所に探していくつもり」
ジュリエットさんはまた憂鬱になった。窓に顔を向け、空を見つめた。「どうしてそんなに私のことを?」
「考えすぎてウソをついてる友達がいると、すぐ慰めてあげますよね」
ジュリエットさんはその言葉にひるみ、両手をぎゅっと握り締めた。私は片方の拳に触れ、彼を少しリラックスさせた。「すぐ話したくないと大丈夫です。話したいまで待っています」
ジュリエットさんは黙って何も言わなかった。彼女は自分が嘘をついたことは間違っていたことに気づいた。実はこの数日間、彼女自身も負担を感じていた。心配と恐怖を同時に感じずにはいられなかった。だから、できることは、痛みを隠すために笑うことしかなかった。
ミラ・ロサとの戦いから始まった。ジュリエットさんは戦えなくてずっと守られるばかりだった。果たすことができる唯一の役割は、他人を癒すことです。力が消えると、グループで一番役に立たない人になってしまった。
ジュリエットさんは怖がっていた。無力感は、分離に悩まされた。彼女は、自分にできることはあまりなく、負担になるだけであることを知っていた。親友が彼女から離れることさえ想像できなかった。そうなれば、きっと起き上がれず、暗闇の中で一人でいることはできないだろう。
彼女の涙目を見ながら、私は彼女の目尻と私の指先を触った。そう言ってジュリエットさんは振り返り、私の袖の端を引っ張った。「どうか…私を残さないでください。もっと強くなるから、ずっと私のそばにいてください…」と彼女はすすり泣いた。
私はジュリエットさんの頭をつかみ、彼女を近づけて抱きしめ、誰にも彼女の泣き声が聞こえないようにした。私は何も言わず、ジュリエットさんに悲しみをぶつけさせた。一人で悩みを抱えておくことはつらい。誰も聞いてくれない。誰もたずねてくれない。話し相手はんはいない。その気持ちよく知っていた。
「誰もがジュリエットさんのことを残しません。ジュリエットさんのそばにいるという約束を言いましたよね?どこにも、いつでも、ずっとお互いの力になりましょう」
「ほ、本当?私が役に立たないのにずっと私のそばに?」
私は頭を振って、澄んだ青い目を見つめた。「ジュリエットさんは私の初友です。そんなことだけであなたを残しませんわ。私のほうがその願いをジュリエットさんに言うはず。だって、ジュリエットさんは初めて私に手を伸ばしてくれましたから。だから、一生友達になって、一緒に冒険しましょう」
ジュリエットさんの目は涙でいっぱいで、泣きそうだった。背中を軽く撫でながら抱きしめ、落ち着かせた。しかし、それはあまりうまくいかなかった。彼女の涙はすすり泣きとともに私の肩を転がり続けた。それでいい。大声泣くと豪快になってしまう。彼女の気持ちを表現できるジュリエットさんに尊敬した。
(あなたから多くを学ぶことができそうだね)
そう考えると、私は微笑んだ。楽しいことはこれからたくさんやる。




