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自殺IQ  作者: 星いちる
19/21

凶報

 凶報が入ったのは、次の日の夕方だった。

 クリスは、筆が進まないながら、なんとか天使のほほ笑みをイメージ通りに下絵ながら描き出すことができた。

 それは絵としては一部ほどの出来だったが、今日の仕事としてはクリスは満足した。

 休憩のお茶を入れようとしたとき、メディアフォンのランプが赤く点滅していたのに気づいた。

 緊急ニュースがあるときこの赤いランプが点き、持ち主自身の身に災害などの危険が迫るとき、サイレンが鳴って報せるしくみだった。

 クリスは、急いでメディアフォンをチェックした。

 トップニュースの見出しの「イタリアで地震 М8.5」という赤い文字に、クリスは頭から冷水を浴びたように全身が凍りつくのを感じた。

 ジェニーは……!

 クリスは、ふるえる指でジェニーに電話した。

 しかし、何回、何十回とコールしても、ジェニーは出てくれなかった。

 クリスは、目の前がまっ暗になる思いがした。

 鼓動が早鐘のように速くなり、気分が悪くなるあまり吐き気がこみ上げてくる。

 クリスは、怖ろしい思いに耐えながら、ぶるぶるふるえる指でジェニーのバイタル情報を見た……

「ジェニー・スプリング アメリカ州 十三歳 死亡」

 その文字を見たクリスは、ショックのあまり気が遠くなった。

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