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自殺IQ  作者: 星いちる
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ジェニーからのメール

 夜、クリスがメディアフォンを確認すると、ジェニーからメールが来ていた。

「クリス、昼間は見送りどうもありがとう。無事に現地に到着したわ。少し暗い色調だけど、とてもいい宿よ。窓から見える夜景がとてもきれい。かわいい感じの街の灯のなかに、教会も見えるわ。幸先がいい気がする。安心してね。明日は街を少し散策するつもり。お天気になるといいな。またメールするね。おやすみなさい。ジェニー」

 ジェニーの無事に、クリスはほっとした。ジェニーの宿と街が感じがいいことにも。

 クリスは、返信のメールを打った。

「ジェニー、無事に到着してよかった。宿も街もいいところなんだね。体調などの調子は大丈夫かな? くれぐれも無理はしないでね。疲れを感じる前に休んでね。ぼくも気をつけるよ。明日、いいお天気になりますように。気持ちいいお散歩ができるといいね。またね。おやすみなさい。クリス」

 ジェニーへの心配もあって今日は絵がはかどらなかったけれど、下絵というべきものは描くことができた。

 明日は、この天使の上にイメージ通りのほほ笑みを描き出すことができるだけでいいとクリスは思った。

 クリスはその晩、ジェニーが遠い場所にいる寂しさに、ジェニーが作ってくれたスミレ色のシャツを抱きしめて眠った。

 夢のなかに、ジェニーが出てきてくれた。

 やさしくほほ笑みかけるジェニーと手と手を取り合って、二人はどこまでもどこまでも遠くを目指してかけていった。

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