パーマメント
ここどこだろう?
目覚めた私は、状況を思い出し、場所を確認しようとした。
暗くて何も見えない。足は自由だが手は後ろの方で縛られていて、壁の無い所から立ち上がるのは少し困難だ。
こうなったら……!
「……CONTRACT」
手の中に氷針を1つだけ出現させロープを少しずつ切った。針だったら無理だっただろうが、これは氷針だ。ロープが冷えた温度で湿り気を帯、切れやすかった。
「良し、どうするかな? 周りが全く見えない……しょうがない、ぶっぱなしてみるか」
「……大砲」
私はエアーで大きな大砲を抱える形を作り、360度全てに大砲を――言葉通りぶっぱなした。
すると天井は脆く、私の上に崩れ落ちてきた。
だが、それは明かりが中に入ってきた事も意味する。私は出口を見つけることが出来た。ここは小さい小屋だったようだ。
「お前っ、壊したのか?」
見張り役なのだろうか? 壊れた小屋と出入り口に立つ私を見て、男は驚愕の目を私に向けてきた。
「だったら? 私を、ここへ連れてきたのは誰?」
「はっ、言うわけ無いだろ?」
「……私を切れさせない方が良いわよ」
こんな所、三鷹先生に見られたらあの人の思う壺じゃない。
気を貼りすぎだ、休むべきだって、今でも声が聞こえるみたい。私は強くない、だからこいつらから逃げきれるかは分からない。でも、戻らないと……。
「俺を呼んだか?」
気配のない……いや、なさすぎる。気づけば私の後ろには一人の男が立っていた。
赤い髪に隠れてピアスがちらちらと見える。
また、チャラ男か……。いつぞやのDOを思い出させる。
「呼んだわ。まず、貴方誰よ?」
「まぁ、そうなるわな。俺はパーマメント代表の日向だ。あんたは日鏡蛍だろ? 俺が命令して誘拐させてもっらた」
「日向ね。……誘拐って、目的は何によ?」
その瞬間日向は表情を変えた。まるでさっきとは違う。表情からオーラまで殺気に満ちている。
「……俺さぁ、瀬戸を殺したいほど憎んでんだよね。んで、弱点とか探してたんだけどあいつ仲間とかいないしスパイも無理。だけど、最近仲間を作ったらしい……瀬戸の弱点、それはお前だ! 日鏡蛍!」
瀬戸の弱点が私?
「はっ! 何言ってんのよ。そんなことあるわけ」
「あるよ」
日向は私を遮り続けた。
「あんたは、瀬戸をおびき寄せる為のおとり。瀬戸は必ず来る」
「……瀬戸は……来ないわよ。第一、私は自力で貴方達から逃げるもの」
「ほー、逃げられるのかな?」
やってやるわよ! 瀬戸はこないんだから……絶対に、私が逃げてやるんだから……。




