93 リーダーとは
イチローが一人で佇んでいるときにシルヴァが話しかける。
「ところで、武丸と狒狒丸はどうじゃ?」
「狒狒丸はだいぶ、慣れてきてくれた。まあ、この世界に慣れてきている部分が大きいとは思うが・・・俺や黒姫のことを親父、お袋と呼べるようになってくれた。
でも、なぜ武丸の事を聞くんだ?」
「弟が優秀だと、理由があったとしても気になるものじゃからな・・・狒狒丸が兄だったらまだ違うのじゃろうが。」
「確かに気にしているが、卑屈になるわけでも無いし、どちらかというと越えようと思っているライバルだな。
俺も狒狒丸は特別だから気にするな、武丸は武丸だと言い聞かせているしな。」
「七歳の子供になにを難しいことを言っておるのじゃ!それを理解できたら・・・そもそもお主が狒狒丸は特別だと言うのは拙くないかの?」
「武丸は跡継ぎだからな。自分が一番になるのではなく部下の才能を生かすこと、部下の忠誠を得て高い士気で動いて貰うことが重要だと思ってる。」
「それでいて、他者からの批判を素直に受け取り反省するのか?儂ならばお主の考える王は絶対やりたくないの。
無私無欲で自分よりも部下のことを考え、批判には謙虚に対応、リーダーシップ、カリスマ性を持ち、部下の意見には耳を傾けるが最後の責任は自分で取る。
これがお主の元の世界の理想のリーダー像ならば・・・リーダーをしようとする人間が居るのが不思議じゃの。儂ならば、絶対2番手又は対案を出さん批判者になるがの。」




