↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
20/34

20 ユグ

今回の話主人公出てこないってマ?????

連我が決意をしている頃、仲間が皆どこかへ吹き飛ばされ1人になった強乃が奇形植物に追い詰められていた。

強乃の能力―『強化』は、完全サポート型能力だ。

強乃の目の届く範囲の指定した対象の身体能力や

攻撃力、体力等にバフをかける能力。

1人では何もできず一方的に追い詰められてしまう。

ジリジリと下がっていたが、路地の行き止まりへとたどり着いてしまう―体に植物が巻き付き、2メートルほどまで持ち上げられる。

ギリギリと締め付けられ、意識が飛びそうになる―…

頭の中に走馬灯が流れる。

強乃が冒険者になったきっかけは幼馴染の弾と木三に

サポート役を頼まれたことだった。

2人は冒険者でありながら各地を旅はせず、生まれ育ったこの町で何でも屋のように依頼を引き受けていた。

その一環である害獣の駆除を頼まれ、サポートが欲しいと手伝いを頼まれたのだ。

それがきっかけで強乃も2人と何でも屋冒険者の一員になった。

しかし2人と違い前線に出れない強乃は2人が依頼でけがをするたびに自分にもどかしさや嫌悪感を感じていた。

…今頃2人はどうしているだろう。

…いつか2人に頼らなくてもいいくらいに成長するって言ったのにな…


目に涙を浮かべ、振りほどこうと手を動かそうとするが全く動かない。

意識が遠のき、暗闇に落ちていく感覚が襲った―…



気がつくと、地面に敷かれた上着の上に寝かされていた。

数十秒の出来事にも思えるし、数十分経ったようにも思える。

まだ視界もはっきりしない中ゆっくり起き上がる―…

だんだんはっきりとしてきた視界には、連我に似た髪型と顔、しかし髪の雷模様が青色の男―…連我の兄、硬介がいた。


「大丈夫?」


「あ、大丈夫、です…あの、貴方は連我さんの…」


「なんだ、連我の知り合いか。

俺はあいつの兄の硬介(こうすけ)だ。

さては昨日連我が風呂で言ってた冒険者だな?」


「弾と木三と一緒に冒険者やってる強乃って言います。

よろしくお願いします…!」


「了解、よろしく

で、今はどういう状態で?」


「さっきまで連我さん達や弾達と一緒だったんですが変な植物に皆どこか遠くにふっ飛ばされちゃって…

皆の安否もわからないし私一人じゃ何もできないしで…そういやあの植物は…」


「その変な植物はさっき倒したよ。

なるほどな…ま即死はしてないだろうけど心配だな…

強乃さん、治療とかできたりする?」


「え…はい、能力で体力増加させれば応急処置は」


「なら話が早い。今昨日君達も泊まってたあのホテルの地下避難所に近隣住民を避難させててるんだけど俺じゃ治療できなくて。

俺が町を回って住民がまだいれば連れてくるから避難所の人達の治療、任せてもいいかな?

君に頼らせてほしい」


―誰かに頼られる。それは強乃の夢でもあった。

「はい、任せてください!

けど弾と木三…心配だから見つけたら合流させてほしいです…!」


「了解、ホテルの位置はわかるね?この辺にも腐敗が来てるし時間もないから一旦これで!健闘を祈る!」


風のように早く、用件だけを伝えて去っていく硬介の背中が遠ざかり、強乃は1人残される。

その住民を助けに向かう背中に、強乃は自分の求めていた頼りがいをかんじた。


◇◆◇

「いってぇ…なんだよゴミ箱かよぉ…」


その頃木三は飛ばされた先で1人ゴミ箱に頭から突っ込んでいた。

腐敗により漂う悪臭に耐えながらゴミを払い周りを見渡す。

このあたりの建物はまだ崩壊するほど腐敗していない―…本体の敵から離れているのだろうか。

などと考えながら角を曲がるとそこには若草色の髪の少女が壁にもたれるようにして倒れていた。

慌てて駆け寄り、声をかける―と、意識はあるようで目を開く。

「大丈夫かい?君、名前は?」


「あ…私はユグ、お父さんとはぐれちゃって…

変なツタがあって怖くて…」


「君のお父さん、どこにいるか分かるかい?」


「たぶん…あそこの木の中だと思う」

そう言って町の中心にそびえる巨木を指さした。

◆◇◆

「瞬飛、どこに消した?」

示が標識を杖のように構えながら聞く。

一方町のはずれでペタトラと名乗る人物と交戦中の冒勇隊は、一瞬たりとも気を抜けない張り詰めた空気だった。


ペタトラと名乗る女性が水色の1cm³ほどの立方体を摘んで見せる。

「私の能力、『圧縮』―本当なら今すぐこいつをプチンと潰してしまいたいのだけれど。

あの方の意向は生け捕りと足止めなんだよ。

ってことでさっさと消えろ!」


言い終わるやいなや目に追えないほどの速度で突っ込んでくる。

「させるか!!標識戦術『通行止め』!!」

示がそう唱えると、手に持った標識の先端から半透明の大きな禁止マークが出現し、盾のようにペタトラの突進を防ぐ。


「いけぇ!ロケット!」

その背後から01が肩の部分を変形させ銃口を構え、

ロケットランチャーを発射する。

が、ペタトラの持つ巨大なハンマーの1振りで水色の小さな立方体へと変わり、コロンと地面に落ちる。


間髪入れず鋭い羽の二刀流で両刃がはるか上空から攻撃する。

が、容易くかわされる―その体勢を崩した瞬間、片手の羽を投げる。

が、それもハンマーによって圧縮される。

そのハンマーが振り終えられた瞬間、もう片方の羽を投げペタトラのズボンのポケットをかすめる。

圧縮された瞬飛の立方体が落ちる。

体勢を瞬時に整え拾おうとするペタトラの視界にまばゆい光が浴びせられる。

光の能力、自らの体の発光によるものだった。


しかしペタトラは一切臆せずハンマーを振り回し当てずっぽうに攻撃する。

「嘘っ…」

仲間にまで光で目潰ししないよう近づきすぎていた光は瞬時に退却しようとするがハンマーに触れた瞬間コロンと立方体になり転がる。

そのハンマーの猛攻を、刀がバシッと受け止める。

「我々は仲間の助けでここに来たのでな…速攻決着とと行きましょうや…」

ペタトラは不敵な笑みで返す。

「あぁ…すぐ全員小さくしてやっから安心しろや…

戦闘センス『だけ』はあるお前らのその唯一のいいとこ打ち負かしたらぁ」


◇◆◇

「え!?敵の狙いは『無限水筒』なの!?」

木三はユグをおんぶしながらユグの父親がいるという中央の巨木を目指していた。


「うん…7つのオーパーツは悪い大人が自分の強さを見せつけるために狙ってるんだ、って、けど無限水筒がないとこの町は発展できないから手放せないんだ、だから襲撃が不安だっていつもお父さんポツリポツリと言ってたもん」


「うわ…なんか植物の量も大きさもスケールアップしてきてる…腐敗具合もヤバいな、道がほぼ砂状に…」


「お父さん、それであれがとられたらこの町終わりだ、って1人で向かっちゃったの。

私お父さんに無事で居てほしいし何も出来ないけど手伝いだけでもいいから着いていきたい、けど逃げろって言われたし…って迷ってるうちに避難チームからもお父さんからも離れて一人になっちゃって…」


…待てよ。敵が無限水筒狙いなら本体があの巨木に居てもおかしくない。

こんな大きな町一帯を腐敗させる力の持ち主だ。

とても一般人、しかも小さな子を連れていける場所ではないだろう。

走るのをやめ、その場に立ち止まる。

「…ねえ、ユグちゃん、って言ったよね。

避難所で待っててもらえないかな?」


「…けど、お父さんが…私、お父さんに元気で居てほしくて…」


「大丈夫、俺が君のお父さんも、無限水筒もきっと無事に守り抜いてみせるから。」


「けど…お兄さんだって危ないんじゃ…」


「心配すんな、俺は冒険者やってるんだ。

強いからさ、楽々守り抜いてあげるよ!」

わざとらしく笑顔を作る。

目の前の子を安心させるためでもあり、自分自身を奮い立たせるためでもあった。


「本当…?けど、約束だよ?お兄さんもまた元気な顔見せに来てね、絶対だよ?」


「大丈夫、案外すぐ戻ってくるから。

頑張りを見せたい人だっているんだ。やられるわけにはいかないよ!」

頭の中に柔音を思い浮かべる。

あの子は連我にべったりだし連我も柔音を好きなのも知ってる。

俺が入り込む余地はない。

けど、少しでも貢献して、頑張って、ありがとうと、頑張ったねと言われてみたかった。


「じゃあ…待ってるから。絶対、帰ってきてね」

近くの避難所にユグを降ろし、そのまま巨木へと一人駆け出した。


◇◆◇

「はい、これで大丈夫、と」

硬介に言われた通りホテルへと戻ってきた強乃は、

避難所の人全員に体力バフをかけ一息ついていた。


「ありがとうねぇ」

座って休憩していると住民から声をかけられる。


「いえ、私のは一時的なものなので…

この騒動が終わったらちゃんと病院には行ってくださいね…!」

なんて謙遜しつつも心の中では大満足だった。

ずっと人に頼られることのなかった自分がこんなに感謝されることが嬉しかった。

感謝の言葉が飛び交うと、自然と不安も消えてくる。

皆張っていた気もすっかり抜け談笑していると、

ドガアアンという音とともに入り口が破壊される。

「いったいなぁ…なんやここ、地下室か?

やば、避難所やん、ほんと申し訳ない!」


「弾!?」


その聞き馴染みのある声に思わず駆け寄ると、やはり砂ぼこりがはけて見えたその顔は弾だった。


「ああ、強乃無事やったんか…!

すまん、ちょっと取込み中でな。

後ろ下がっといてや」

穴の開いた地下室の入口から異様な雰囲気が流れ込んでくる。

不安をあおり背筋を凍らすような雰囲気。


「いちいちいちいちオーバーリアクションでさ…

その変な話し方もリアクションも全部"普通"じゃないよ…本当本当本当に耳障りだ」


一見ごく普通の一般人に見える青年が姿を見せる。

グレーのTシャツに黒いズボン、ボサッとした黒髪で痩せ型の冴えない一般人と言った言葉の似合う青年。

しかし、その体からは異様なオーラが滲み出ていた。


「へぇ…ここが避難所…窮屈で陰湿でまるで拷問部屋じゃないか…設計者は普通じゃないね。

僕は神器能力再構築戦線一員、新7教第3教徒ノルマ。

教えてあげようか。普通平均一般止まりの所詮凡人の君達と、頂点に立つこの尊大な僕との違いを」

そう言ってニヤリと笑った。

至る所で開始する戦い…

ここにその一覧をまとめておきます。

連我&柔音&矛盾コンビ VS ???

弾&強乃&??? VS 第3教徒ノルマ&???

木三 VS ???

冒勇隊(矛盾コンビ援護) VS 第1教徒ペタトラ

現在決定してるマッチはこんな感じですかね(*゜∀゜)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。