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浪人日記  作者: クスクリ
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1977年11月後半Ⅰ

 11月16日(水)

 やったー!16時ちょっと前、新聞に目を通したら、「新宿警察」の再放送がSTS(佐賀テレビ)であっていた。今までもどんな刑事物よりも面白いと断言できるのが、この新宿警察だ。

「Gメン75」、ありゃぁ何か、何とか刑事、何とか刑事げな、ふざけんな!

 犯人三人組は女一人と男二人で暮らしていたが、犯行計画決行の晩、リーダーが、「おい、落ち着かないならユカ抱いても良いぞ」げな。ちくしょう!!

 今日は雨、昼、Aコープは休みだとは分かっていたが、敢えて行ってみた。閉まっていたのは言うまでもない。仕方ないので、そのまま焼きそば屋へ。はっきり言って飽きたせいか、非常に不味く感じられた。


 11月17日(木)

 お袋が、夜、俺がうろうろして煩いとギャーギャー言う。前々から道路側の窓を活用していたが、今日は特に利用した。バイクも外の窓際に置いた。昨日から雨が降っていたので、今日は降るまいと勝手に天気を予想していたが、濡れた序に、キンチョーサッサでバイクの上部だけ拭いてやった。眠気がやってきたのに乗じて1時間ほど寝てやった。

 道に出て、庭にある木を見る度に思うこと。親父たちはさっさと木を切ってしまうが、ここまで伸びるのに何年掛かったか考えないのかと頭にくる。

 今日は明け方5時に勉強を終えて風呂に入り、そのまま寝る。只今、午前4時20分。起きたら本屋に行く。


 11月18日(金)

 18時から19時半まで転寝。21時まではまだ夢見心地。22時に晩飯を食いに居間へ。またお袋がKGIへ行くことで俺を責め、貶す。いくら糾弾されてももう無駄だ。心は決まっている。いうなれば俺は三人兄弟の中で犠牲になった形で隻脚になったんや。これくらいの我儘は許される筈だ。親父は許してくれている。

 英熟語、英単語、古文単語、去年なら絶対に覚えることができなかったもの。これらをやれたのは気力だけ。俺は今生きているから手足が動かせ目が見え耳が聞こえる。遠距離が歩けない、走れないとしても、その他は十分だ。人間であるならどうにかなる。どうしてもダメなら最後の手段が残っている。どうせ、今の俺は何の楽しみも持てないし、存在の期限を宣告されたとしても何も感じない。俺はやる!


 11月19日(土)

 便所の窓に大きな銀ハエが身体が千切れたまま、べったりくっ付いている。こういうのを見るのは気色悪い。

 道路側の窓の外に、眠気を覚ますためにひとっ走りしようとバイクを待機させているが、いざ眠くなると中々実行できなかった。今日の深夜1時頃、やっと行動に移せて、鉄道宿舎を一周してきた。

 今日は鶴光のオールナイトニッポンだ。コーナーコーナーで妹や姉が出てくるたび、羨ましくて堪らない。俺にも女兄弟が居たら毎日が楽しいだろうなとつい考えてしまう。むさい男三人兄弟のこの環境を恨む。

 昼、ドーナツパンを四個買ったが、三つまでしか食えなかった。


 11月20日(日)

 うとうとすながらも、遅れた分を取り返そうと朝8時までやったが、お袋が銀鳥(スーパー)にちり紙を買いに行ってくれと言うもので、11時までしか眠ることができなかった。いうもでもなく睡眠不足、これで一日凌げる筈はなく、雨の中をバイクで走ったりして眠気を気力で抑えたが、晩飯を食っている最中も目がしょぼしょぼした。こうなるともう眠いというより苦しい。12時までは全くダメ。

 今日一日犠牲にする。今未明の3時、これから風呂に入って4時前には寝て11時には起きる。この一日は絶対に居眠りしない。

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