二十六幕
カルロスは自室で黄昏ていた。
せっかく、学生生活で一番長い休暇である夏季休暇に入ったというのに、セルダ家への突撃訪問の罰でしばらく謹慎を命じられてしまった。休暇中は市井にお忍びで遊びに行こうと計画をたてていたのに無駄になってしまって落ち込むしかない。
カルロスは長兄が流行病で亡くなってから、王宮から出してもらえなかった。長兄は孤児院の視察で罹患して一緒に訪問した婚約者も亡くなっている。王妃が神経質になって流行病が収束してからも外出先は先ぶれを出して体調不良者がいないか確認してから、という念の入れようだった。
当然、カルロスと会う相手も健康観察を受けて体調に問題ない相手に限定されていた。それまでは臣籍降下予定で使用人の子供が遊び相手でも構わなかったのに、厳しく制限されて気軽に遊べなくなった。
王族に残るための教育が高度な内容に変わったせいもあるが、カルロスは窮屈で退屈な思いを持て余していた。
婚約者候補だったルイシーナは跡取りで、婿入りできなくなったカルロスは縁を結べなかった。代わりにイラリオが婚約者になったと聞いて、カルロスはモヤモヤしたものを感じた。
父や次兄よりカルロスの髪も目も色が薄くてぼんやりとした印象だ。イラリオは父たちと同じ濃い色で、従兄弟だから顔立ちもどことなく似ている。カルロスは従兄弟といると、自分の居場所を彼にとって代わられた気分になる。カルロスは昔からイラリオが苦手だった。
それなのに、イラリオがルイシーナと婚約したなんて、本当に自分の身代わりのようで面白くなかった。
ルイシーナの異母妹が婚約者候補筆頭になったと聞いて少しは期待していたのだ。ルイシーナのような赤みがかった金髪に空色の瞳ならば十分貴族令嬢らしい。次兄の婚約者がけぶる黄金の髪に新緑の瞳だったから、余計に自分の婚約者も華やかな色合いだろうと思っていた。
しかし、顔合わせで現れたのは濃い茶色の髪に暗い緑の瞳の少女で、顔立ちも綺麗系のルイシーナに比べると可愛らしい系で全然似ていない。
ただでさえ、カルロスは薄ぼんやりとした色合いで華やかさに欠けるのに婚約者もだなんて・・・。
がっかりしたあまりに『婚約者面するな』と言い放ったが、相手は身の程をよくわきまえていた。学園内でもカルロスの邪魔をすることなく、ただのクラスメイトの扱いでも文句も言わない。
カルロスは学園生活で婚約者候補たちと交流するようになったが、誰かを贔屓することなく等しく友人として接している。
アナスタシアによると、市井では腕を組んだり、手を繋いだりと親密なスキンシップが婚約者や恋人の付き合い方らしい。貴族は未婚の間はエスコートでしか触れ合わないから、エスコートもしない婚約者候補たちは全員友人の付き合いだ。
エミリアナとはクラスメイトとして接しているから、友人付き合いの範囲内だとカルロスは勝手に思っていた。
だから、仮婚約者なのだし、先ぶれがなくても構わないだろうと気軽に訪問してしまったのだが、王族の振る舞いとしてはアウトだった。
カルロスは学園の課題のほかに改めてマナー講師から王族の礼儀作法についてお浚いさせられていた。今日の講義が終わって講師を見送ると、カルロスはぐったりとソファにだらしなく寄りかかった。
しばらく一人にしてくれと命じていたのに、ノックがしてお付きの侍女が来客を告げてくる。
「誰も通すなと言ったはずだ。追い返せ!」
「しかし、殿下、お相手は「いいから、取り次ぐな!」
侍女の言葉に被せて怒鳴りつけると、ドアが大きく開けられた。
「ひどいな、カルロス。私相手でも追い返すのかい?」
「兄上!」
自分で車椅子を操作して入ってきたのは次兄で王太子であるエルネストだ。
「もう、今日の講義は終了したのだろう? 久しぶりにお茶でも一緒にどうかと思ったのだが。
追い返されるなんて悲しいな」
しゅんと項垂れた次兄はわざとだ。王太子らしく表情の制御が可能な兄が悪ノリしているだけなのだが、移動が不自由な車椅子で出向いてくれたと思うと、無下にはできなかった。
「兄上がお暇なら付き合うよ」
「そうか、では付き合ってもらおうか」
兄は可愛げのない返事にでも満面の笑みで応じる。お茶の支度が整えられて侍女は下がり、久しぶりに兄弟二人きりになった。
「どうだ、学園生活は? 友人付き合いができて楽しそうだと聞いているが」
「うん、これまでは城から出られなかったから、色々なことが新鮮だよ」
「そうか、お前は遠乗りさえも禁止されていたからな。私のせいですまないな」
「そんな、兄上のせいじゃないよ」
カルロスは顔を曇らせた。
エルネストは遠乗りの際の落馬で半身不随となった。治癒魔法も万能ではなく、今の状態が最高治癒の結果だった。
エルネストは運悪く冬眠し損ねた熊に出くわしてしまった。護衛たちが熊を相手にして逃してくれたのだが、愛馬の調子が悪くて代わりの馬だったのがいけなかった。
慣れていない馬はエルネストの命令を聞かずに制御不能になり、エルネストは振り落とされてしまった。生憎と常緑樹の茂みが覆い茂っている場所だった。彼の体は茂みで隠されてしまい、発見が遅くなった分、治癒魔法の効き目は悪く、一時期は命の危機さえあった。
エルネストは重篤状態を脱したものの、体は麻痺して動かず、話さえ満足にはできない状態だった。高度な治癒魔法の使い手を探して招き、治療してもらったものの、リハビリが必要だった。ようやく、上半身を動かせるようになり、普通に話せるようになるまで何年もかかった。
当初はカルロスに王位を継がせるべきか否かと臣下の間で論争が起こったらしい。それを黙らせたのが、黙々とリハビリに応じる兄と寄り添って支えた婚約者だ。
昨年の婚姻で義姉となった婚約者の実家は外交を受け持つ侯爵家だった。政略結婚だったが、兄と心を通わせていた婚約者は完治の見込みがないと告げられても兄を見限ることはなかった。
カルロスは献身的に兄を支えた義姉に憧れたから、彼女のような貴族らしい令嬢が婚約者になってほしかった。今から思えば、義姉に淡い初恋を抱いていたのかもしれない。
「お前には本当にすまないことをしたと思っているんだ。私の怪我のせいで、遠乗りができないだけでなく、立場もまだ不安定だ。
本来ならば臣籍降下で婿入りなり、新たな公爵家を起こすなり、決定してからの学園生活のはずだったのに。
婚約者も未だ見極め中だ。卒業時には決定するというが、それから王子妃教育を受けなければならないし。
お前の婚姻は王子妃教育の進捗次第になるだろう」
「別に構わないよ。兄上だって、リハビリの結果次第で予定より遅めになったのだし。
義姉上は本当にできた人だよね、兄上の都合に合わせるって了承してくれて」
「ああ、本当に妃には頭が上がらないな」
エルネストが朗らかに苦笑する。
エルネストはリハビリ優先で学園生活は試験を受けるためだけに通っていた。それでも、満足に動けるようになったのは卒業後で、昨年二十一歳でようやく結婚式を挙げられた。貴族令嬢の適齢期は市井の女性よりも早く二十歳くらいだ。妃は彼より一つ年上だったから、適齢期を過ぎてしまっていた。
「彼女には感謝してもしきれないほどだ。彼女の叱咤激励があったからこそ、今の私がある。
きっと、彼女が叱ってくれなければ、私はリハビリの辛さに負けていただろう」
「え、義姉上が叱ったりするの?」
しみじみとした兄の言葉にカルロスは首を傾げた。義姉はおっとりとした性格でいつもにこやかに微笑んでいる印象だ。
エルネストが遠くを見る目になった。
「ああ、うん。覚えておくといい。
普段、温和な人柄なほど、いざという時にブチギレると、とてもとても怖いものなのだよ」
「ぶ、ぶちぎれる?」
カルロスは素っ頓狂な声をあげた。淑女の義姉からはとても予想もつかないセリフである。
兄はどこか遠くを見つめて、はははっと力ない笑みだ。
「耳に痛い忠告でも、相手に嫌われるかもしれないと恐れずに伝えてくれる人ほど、得難いものはない。特に私たちのように王族なんて、特殊な位置にいる人間にはね。
お前も心地よい声ばかりに耳を傾けていないで、きちんと相手を見極めるんだ。学生生活は初めて同じ年頃の者と共同生活を送る場だ。いざという時に相手の本性が透けて見えるだろう。
好みの容姿にこだわっていないで、相手の内面を見るようにしなさい」
兄からの忠告が耳に痛かった。きっと、貴族らしい容姿で配偶者を決める発言が兄の耳にも入ったのだろう。
王妃から謹慎をくらったのはただ先ぶれなしの訪問を行っただけではない。エミリアナの容姿を貶す発言をしたのも従者から伝わっていたのだ。
カルロスは渋々と頷いた。
「・・・わかったよ。母上からも散々言われているから」
「そうか。私までも長々と説教することでもなかったな。
ただ、お前には迷惑をかけているから、心配だったのだ」
「迷惑なんて思ってないよ、兄上。不可抗力だったのだから、気にしないで」
カルロスは兄に心労をかけているのを心苦しく思った。事故当時の兄は十三歳で今の自分より年下だった。
自分が同じ目に遭ったとしたら、とても兄のようにはいかないだろうとよくわかっている。
兄は自分が味わえなかった学生生活のあれこれを弟から聞きだして楽しそうだった。兄が退出してから、カルロスはお茶のお代わりをもらってほっと一息ついた。
兄の忠告を思い浮かべると、思い当たる婚約者候補たちは誰もいない。
アナスタシアは華やかな容姿で流行り物に詳しいが、カルロスに苦言を呈するほどではない。追従するばかりだし、その他の取り巻き令嬢も同じだ。
一応、筆頭候補のエミリアナも従順で身を弁えていて逆らうことはないが、忠告するほど親しくはない。
唯一、思い浮かぶのは突撃訪問で他の来客を庇って窘めてくれたルイシーナだ。
「・・・もともと、ルイシーナは婚約者候補だったんだよな」
カルロスはポツリと呟いて、しばし考え込んでいた。
エミリアナとルイシーナは夏季休暇を領地で過ごすことにした。
ルカスは王都に残ってカルロスと交流しろとうるさかったが、ライネス公爵家から親族として親睦を深めようとお誘いがあったのだ。仮婚約のエミリアナよりすでに婚約済みのルイシーナの社交を優先させるのは当然だった。
ルカスは渋々と娘たちが領地で過ごすのを認めた。彼自身は難しい商談があるとかで王都に残った。
二人とも口うるさいルカスの元を離れられてほっとしていた。領都の邸には夫人のオクタビアがいるが、エミリアナに関わることはないし、ルイシーナも関わらせない。
エミリアナの専属料理人見習いのテオドラも一緒で、王都のタウンハウスで師匠のレシピをものにしてほくほく顔だった。テオドラは料理人と言っても、スイーツ専門職人を目指すようで将来は自分の店を持ちたいと希望を持つようになっていた。
領地では早速近隣領地の友人たちを招いて近況報告を兼ねたお茶会を開く。年が近くて学園に通っているのは北部領地のグロリアだけだから、その他の領地の友人と会うのは久しぶりだ。
お茶会のメニューはエミリアナとテオドラに任されていた。二人で相談していると、何気なくテオドラが呟いた。
「そういえば、あいつ、今領都にいるらしいわよ」
「ホント!」
エミリアナはぱあっと顔を輝かせた。テオドラがあいつ呼びするのは一人しかいない。
「元気にしてる? 冒険者活動だよね、パーティーは正式に組んだのかな?」
矢継ぎ早に質問してくる友人にテオドラは苦笑を返した。
「落ちつきなさいよお。元気なのは確かだから」
テオドラはマルコスと手紙のやり取りをしていて、バラハ町の出来事や孤児院の様子を教えてもらっていた。
フィデルは冒険者家業で遠出するようになり、留守がちだった。成人年齢の十八歳までは院の所属だが、本人が生計を立てるアテがあって希望するなら早めの退所もありだ。冒険者のレベルが上がってくると、早めの退所者が多いものなのだが、フィデルは十八歳の誕生日までは院に籍を置くことを希望していた。
領主直轄孤児院には領主邸の情報が伝わることがあるから、少しでもエミリアナの情報を手に入れるためだ。
フィデルのスキルの氷魔法はこの国ではレアスキルで重宝されている。氷魔法の需要で単独行動もあるため、パーティー加入は単独行動を認めてくれる条件でないと参加は難しかった。
フィデルはC級にあがって本格的に加入できるパーティーを探したが、なかなか見つからなかったと聞いている。
氷魔法持ちが多いのはもっと南国の暑い地域で、グラシアン王国は冬でも雪が降り積もって通行止めになるほどではない。暮らしやすい地域だが、ダンジョンが多くて定住には少々不安がある。
王国の東西にある隣国も似たような気候なせいか、大陸の中でこの三国が一番ダンジョンが多かった。冒険者家業が盛んな国々だ。
フィデルは卒院した先輩や先輩の伝手で一時的にパーティー参加させてもらっていた。遊撃隊のような扱いで活動場所がセルダ領の近隣領地に及ぶこともあるそうだ。
フィデルは院での情報を求めてマルコスと手紙のやり取りをしていた。マルコス経由でテオドラもフィデルの情報を手に入れることができた。
一応、仮でも婚約者候補がいるエミリアナでは知人でも異性との手紙のやり取りは不可だった。もし、万が一にでも誰かの目に触れたら、不貞扱いや不敬を問われる可能性があるのだ。
いつも、エミリアナはテオドラから教えてもらっているが、フィデルが元気だと知るだけで満足していた。神父との手紙さえ禁じられて、何もわからなくなったあの時より情報が入るだけマシだ。
わくわくとしてお預け状態の犬のようなエミリアナにテオドラは苦笑いだ。
「あんた、本当にあいつが大好きよねえ」
「うん、フィデルは家族だもん!」
「へえ、じゃあ、あたしはあ?」
「え、テオドラは幼馴染で親友でしょ?」
「へ、へえー、親友ねえ。そうよねえ」
テオドラは顔がニマニマと緩みそうなのを必死にこらえていた。内心ではフィデルに向かって、ふふふんと得意げに鼻を鳴らしているところだ。
「なんかねえ、しばらく領都にいるって聞いたから、連絡とってみたのお。明日辺り、職人街で装備品を見て回るつもりらしくてえ」
テオドラはチラリと横目で期待に満ちた友人を見やった。
「正午くらいに職人街の時計塔の前を彷徨いてろ、って言ってやったのお。あんたの情報を教えるって言ったら、即答でオーケーしやがったわよ。
明日、買い物で馬車を出してもらって、時計塔の前を通りかかるとか、どうかしらあ?」
「え、それって、フィデルと会えるってこと?」
エミリアナは両手を組んで、ぱあああっと全開の笑みだ。テオドラは少々面白くなさそうに唇を尖らせた。
「会えるまではいかないわねえ。せめて、顔を見るくらいじゃあない?
それでも、よければ、明日出かけてみる?」
「うん、行く!」
エミリアナもまた即答だった。
お茶会メニューの買い物と取り繕えば馬車を出してもらえる。領都では離れに暮らしているエミリアナの行動は王都よりも自由だった。護衛付きなのは必須だがテオドラと一緒に買い物に行くのも有りで、ルイシーナからお墨付きを得ている。
「うわあ、久しぶりに会える!
フィデルもカッコよくなっただろうなあ。テオドラがこんなに綺麗になったんだもん。会えるの楽しみだよ、テオドラ、ありがとう!」
「ふ、ふん! あたしが綺麗なのは元からなんだから、お世辞言わなくてもいいわよお」
「ええ〜、お世辞じゃないよ。事実でしょ?」
「じ、事実ね、そうよねえ」
テオドラはにやける顔を両手でペシペシと叩いて直そうとした。
翌日、テオドラはエミリアナのお付きとして馬車に同乗した。
テオドラの本分は料理人見習いだが、メイド教育も受けて合格をもらっているから外出先に付き合うくらいは認められている。メイド服姿でお忍び用のワンピース姿のエミリアナに付き添っていた。
エミリアナは馬車に乗るまでは淑女の仮面装備だったが、馬車のドアが閉まった途端、仮面をかなぐり捨てた。
にこにこ、きらきら、ニマニマ、ヘラヘラと喜びの百面相だ。
「あんた、面白い顔になってるわよお。それ、元に戻るのお?」
「え、今だけだから大目に見てよ」
「今日のあたしはお付きのメイドなんだけどお? 仕方ないわねえ〜」
メイドらしく取り繕ってはいるが、呆れたテオドラだって素の表情全開だった。テオドラもフィデルと会うのは久しぶりだが、見違えるほど会っていないわけではない。今日はエミリアナのために一肌脱いでやるつもりだ。
御者に指示してゆっくりめに走ってもらっていた。ちょうど、正午の鐘が響いた時に、時計塔が見える通りにさしかかった。窓際にテオドラが座って前を向いていて、外に注目していないようにカモフラージュしていた。
エミリアナは座席の奥から遠慮なく時計塔の前を覗き込んで、ひゅっと息を大きく呑んだ。
馬車は通行人を避けるようにゆっくりと進んで、時計塔を通り過ぎて行く。エミリアナの深緑の瞳はずっと時計塔を注視していたが、完全に見えなくなってから俯いてしまった。
てっきり、喜び勇んで尻尾を振る犬の幻影が見えると思っていたテオドラは静かな様子に訝しんだ。
「何よお、もしかして、見えなかったの?」
「・・・黒髪の人がいたのは見えたよ。後ろ姿だったから、フィデルなのかはわからない」
「はあっ? 何、やってんのよ、あいつ」
毒づくテオドラにエミリアナがぼんやりと呟く。
「綺麗な女の人と一緒だった。女の人に抱きつかれてて・・・。
もしかして、恋人かなあ?」
「はっ⁉︎」
ものすごく低い声がでた。テオドラが鬼の形相になるが、俯くエミリアナは気づいていない。
「ちょっと待って! 顔は見えなかったんだから、あいつとは限らないわよ。
冒険者は国も身分も多種多様だから、黒髪だってあいつ以外にもいるし。
別人かもしれないわよ?」
「・・・そうかもしれない。でも、深緑色の髪紐をしてたのは見えたから・・・」
フィデルは自分の特徴として肩につくくらいの髪を深緑色の髪紐で縛っていると伝えてきていた。『エミリの瞳みたいだから、いつも愛用している』と余計な情報付きで、テオドラはけっと内心で吐き捨てたものだったが。
「・・・まあ、黒髪で深緑色の髪紐で縛ってる人間なんて、他にもいるかもしれないわよ?」
「そう、だよねえ」
エミリアナはテオドラの慰めに力ない笑みを向けるだけだった。
後日、テオドラはフィデル宛に『浮気男は死ね‼︎』と殺意満点の手紙を送りつけた。
いつもお読みいただきありがとうございます。
評価やブクマ、いいねなどありがたいです。誤字報告も助かります。
本日の投稿が12時10分だったのですが、予約ミスしてました。申し訳ありません。次回はいつもの通りの11時10分に投稿します。よろしくお願いします。




