表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法世界の王女は、恋をしてはいけない人に恋をしたーアイドルを夢見るわたしですが、世の中は厳しすぎますー  作者: りなる あい
第四章 ~2年生 後期~

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

21/74

4-5. 顔面偏差値高すぎ学園、爆誕

「ハオ、おはよ〜」


朝から御尊顔…神様ありがとうございます。と言いたいところだけど…

ハオの顔が眩しすぎる!

寝起きからこの完成度って、どう言うことなの。


そう、今日から使節団の人たちは仮面をとることになったのだ。

わたしは正直、仮面をつけ続けて欲しかった。

ハオの美しい顔は、わたしだけ知っていれば十分だと思っていたから。


仮面を取るという考えを出したのは、お兄様だった。

一年はバレンシャン王国の文化を尊重したのだから、次はサーラーン王国の文化を尊重しては?と、提案したらしい。

お兄様は正直、何を思ってその提案をしたのか、わたしにはわからない…

裏があるのでは?と思ってしまう。

でも、お兄様は頭もいいし、立ち回りも上手いから、何か考えがあるのかもしれないけれど…


お兄様は何か知っているのかしら?

それとも、使節団の誰かを試している?そんな気もしてくる…


わたしは、実際、そんなことどうでも良くて…!

ハオを守ることに必死なんだから!


ハオはわたしの挨拶に気づくと、いつものように


「おはよ」


と気だるそうな、めんどくさそうな感じで返事をしてくる。

ハオの横顔をチラッと盗み見ると、ハオのまつ毛の影が朝日に照らされて見えた。

あまりの美しさに、じーっと見続けないように、目を逸らすのが難しかった。

これまで仮面をつけていてわからなかったけれど、仮面なしだと表情が見えていい!と朝から萌えるわたし。


「これからは仮面なしでの生活が始まるね。ハオはどう思ってるの?」


「どうって…俺はいつも通り過ごすだけだけど」


いつもの塩対応に、逆に安心してしまった。

仮面を外しても、これならきっと女子生徒は近寄り難いはず。

このハオの鉄の壁を越えるのはわたしだけなんだから。と、謎の優越感を感じ始めた。

冷たくされて安心するって、わたし、かなり重症だわ…


「ネネルーナ、おはよう」


レオハルド王子もやってきた。

王子も美形の部類だ。

仮面なしの威力が強い…

王子まで顔面解禁…

この学校は地獄か…いや、天国か?


「おはようございます。」


ニコッと挨拶をすると、


「ネネルーナは、今日もかわいいね」


「あ、ありがとうございます」


朝からの可愛いねは、予想してなかったから少し驚いた。


「おはよう」


後ろから爽やかに登場したのはお兄様だった。


「今日からだな、仮面なしでの学校生活は。

もし何か困ったことがあれば、わたしに言ってくれ。」


そう言って、お兄様はなぜかわたしも引っ張って連れていく。

わたしはハオと話してたのに…!

急に立ち止まったお兄様がわたしの耳元に顔を近づけて


「ネネ、使節団の人たちが仮面を外したからといって、ミーハーなところを爆発させないようにな」


と言った。

学食でそんなことをするもんだから、一部の生徒たちから


「朝からこの光景が見られるなんて、尊いわ」


と言う声が聞こえる。

お兄様、完全に狙ってやってるでしょ…

兄と妹の禁断の恋の演出、喜んでやってるんじゃないでしょうね!

わたしはお兄様に向かって、きっぱりと言い返す。


「わかっております。」


と腕を組んで伝えると、ルームメイトのルカヨがいる席に戻るのであった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ