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魔法世界の王女は、恋をしてはいけない人に恋をしたーアイドルを夢見るわたしですが、世の中は厳しすぎますー  作者: りなる あい
第一章 ~2年生 新学期~

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1-1. 新学期と仮面の来訪者

わたしは2年生になった。

2年生から雷型の適性別授業が始まるらしい。

適性別授業は、学年全体で集まるから、素敵な出会いがあるかも!と、内心ワクワクしていた。



今学期、バレンシャン王国から留学生が来る。

新年度の全校集会で集まった生徒たちは、留学生の話を聞きつけて、興味津々だった。

全校集会の会場が、いつも以上にざわついている気がする。


「ううん。」


と先生が咳をしてマイクの音を確認する。

会場が一気に静まり返る。


校長先生が話を始めた。


「生徒諸君。おはようございます。

いよいよ、今学期がスタートする。

新入生のみんな、入学おめでとう。

進級した生徒のみんな、進級おめでとう。

今日から稔ある新しい一年を創造していこう。」


生徒が拍手をして校長の話に応える。


「さあ、もう聞いておる生徒諸君もいるようだが、今学期は珍しい留学生がくる。

バレンシャン王国から、10名の使節団の生徒たちだ。」


校長先生の発言で、留学生のことを知らなかった人、バレンシャン王国に対して良いイメージを持っていない人たちがざわめいている。


バレンシャンは軍事国家で、周辺諸国と揉めている国だ。

サーラーン王国の隣のラングリンド王国はバレンシャン王国と接している。

二国間では均衡が保たれているものの、牽制しあっているそうだ。

そんなバレンシャン王国からの留学生だから、色んな意味で興味がわくのもわかる。


✳︎




これから俺の命をかけた任務が始まる。

もう後戻りはできない、失敗も許されない。


誰にもバレずに、俺はやるしかない。


この壇上への一歩は、俺にとって何よりも大きな一歩だ。




✳︎



「留学生の10名には、これから挨拶をしてもらう。」


壇上に10名の生徒が歩いてきた。

なんと、彼らは全身黒い服を着て、顔には動物の骨の仮面をつけている。

怖いと思ったのは、きっとわたしだけじゃない。

この独特の空気感を放っている男子生徒たちから、ただならぬオーラを感じた。


「わたしはレオハルド・バレンシャン。

バレンシャン王国第一王子として、この地に学び、務めを果たす。よろしく頼む。」


フードは脱いだが、仮面はつけたままだった。

王子とわかって、またもや会場が騒がしくなっている。

まさか、王子が留学に来るなんて…

わたしもビックリだった。


彼らはとても遠くの壇上にいるが、魔法のスクリーンで映像が映し出されている。

よく見るとみんな黒髪、長身で、ガタイがしっかりしていると思った。

バレンシャン王国は軍事国家で、兵役の義務がある。

そういう点も関係しているのかもしれない。


サーラーン王国は髪の毛の色はさまざまだが、黒髪は珍しい。

わたしはこれまで、黒髪で見たことがあるのはお母様だけ。


「わたしはハオ・シオルン。王子の従者にして、護衛の任を負う者だ。」


最初、使節団が全身黒で動物の骸骨の仮面をつけて登場した時は、怖いと思ったのに、わたしはこのハオ・シオルンに不覚にもときめいてしまった。


ちょっと待って、今の人——なんか、雰囲気が違う。

仮面をつけているのに、目が離せない。

黒髪に、口元のほくろ。……セクシーすぎない?


さっきまで、怖いと思ってたのに——

何あの仮面、かっこよすぎ。

胸の奥が一気に熱くなる。


仮面が“恐怖の象徴”から“王子様の舞踏会”に変わる。

少し中二っぽい?でも、嫌いじゃない。むしろ、好き。

軍事国家の使節団なんて怖いと思ってたのに、

今はただ、あの人の素顔が見たい。

……わたしだけが見れたら、最高じゃない?


話しかけたい。

いや、絶対に話しかける!

この集会が終わったら、速攻で行くんだから!


シーズン2のヒロイン、ネネルーナはシーズン1のヒロインのマミーナとは違う性格にしてみました!

シーズン1は鈍感女子でしたが、こちらは肉食女子ですね(笑)

今後も、楽しんでいただけましたら幸いです。

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