玩具
自分の見た目も美しく、昔から男女関係無く人目を惹き付ける容姿だった。
軍人学校も首席で卒業した私は……当時から宇宙連邦軍の中でも尖って居たスッカ隊長とワッカ副隊長に気に入られ、二人掛かりで私の心も身体も支配されて来た。
……だから5年前のマジェスタの陰謀にだって逆らえずに加担した。
……なのに……同時に二人を失った私の心と身はどうなる!?
きっと満足できず狂い死にするしかない……!!
……此処でどんな選択をした所で、カオス部隊処か……トマフル部隊も全て終わりだ……。
……どうせ死ぬなら……軍人として死ぬまで……!!
レウムは覚悟を決めて目を見開いた。
『我々サタン商会としては……君達に降伏を勧告しよう。悪いが……今の君達の実力とガゴイの能力では到底我々には勝てない。……今なら大人しく降伏すれば命だけは見逃してやろう』
リュドシエルは笑みを浮かべてレウム達に言い放つ。
『てめぇっ!!商人の癖に!!』
『我々を愚弄するのか!?』
ダコとガズがリュドシエルに叫ぶ。
『……おや?不服かい?私はあくまで真実を言ったまでだがね』
リュドシエルは肩を竦め、軽く溜め息を付いた。
『……レウム中隊長……!!』
ゲトは悔しそうな表情でレウムに振り返る。
『私の心と身体はスッカ隊長とワッカ副隊長の物。その二人が居ない世界でおめおめと生き恥を晒して生きていくくらいなら……カオス部隊中隊長レウム・ドッデとして散るのみ!!……全員、戦闘態勢に入れ!!例え死んでもカオスとしての誇りを守れ!!』
力強くレウムは三人に叫び命じた。
『『『了解!!』』』
ゲト、ガズ、ダコも返事をすると、ブースターの出力を上げて散開する。
……あの口振り……まさか……レウムって奴も元は愛玩兵士か?
……良いね……人の物を奪う楽しみも悪くない……。
レウムの発言で気付いたリュドシエルは、新しい玩具を見付けて楽しそうに笑みを浮かべた。
……会長、まさか……いえ、会長なら……玩具を見付けたと喜びますよね。……仕方ありませんか……。
呆れたローザも肩を竦める。
……あ~ぁ、あの中隊長は玩具決定かぁ……御愁傷様……。
モミジは他人事のように内心、心の中で合掌した。
……ふむふむ、ガゴイ何体か手に入るなら……データも取れて僕としては最高だよね……。
嬉しそうにジェイクも笑みを浮かべる。
『レウムの相手は私がする。……残りのガゴイはモミジ、ジェイク、ローザに任せるよ。……綺麗に片付けたまえ』
『『『了解』』』
リュドシエルに命じられたモミジ、ジェイク、ローザも散開する。
サタン商会の初戦闘はこうして幕を開けるのだった。




