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後日談:豪華絢爛なエラの結婚式3

お、終わらなかった・・・。

ごめんなさい、もう少し続きます!

・・・・・どうやら、アホが居たようです。王家の結婚式を邪魔して、只で済むとは思えませんよ!?

えー、現在、結婚式会場たる神殿には、全身黒の怪しい風体の輩が、そこかしこに現れ、会場警備の皆さんと戦っています。とはいえ、圧倒的に此方が強いみたいですが。

あっ、呆然と見ている場合じゃありませんでした!

と、とにかく、エラを守らないと!!

慌てる私を他所に、ふと、場内の空気がおかしい事に気付きます。


「・・・何故に皆様、落ち着いていますの??」


いや、だってね? 確かに悲鳴が上がってましたよね? なのに何故、悲鳴を上げた方々が、溌剌はつらつとした笑顔を浮かべて。


「一度、やってみたかったの!」


と、おっしゃっていたりするのは、私がおかしくなったんでしょうか!? キャッキャッと喜ぶ様に、思わずガン見しちゃいました。

会場は気付けば、戦いそっちのけで笑顔が見られる観戦状態になっていました・・・。おかしいです、色々と!!

そして、私の質問には、夫が答えてくれました。


「あぁ・・・ごめん、エリーは心配すると思って、言わなかったんだ」


ナニヲ??


思わず、固まったのは、言うまでもありません。おかしいと感じるのは、私だけ??


「エリー、しっかりしなさい! 貴女、次期公爵夫人なのよ?」


隣の姉に、渇を入れられても、この光景にはビックリしかないんですが。


「いや、だって、これは・・・」


間違えば、誰かが怪我をする場面です。冷静沈着には、いられませんから!! 笑顔の皆さんがおかしいんですよ!


「事前にやらかすと言う情報を掴んでおけば、そう難しい事ではない」


お父様が当たり前のように言ってますが、お母様に寄り添う辺り、ちゃんと警戒はしているみたいです。

と言いますか、会場の紳士の皆様は応戦してますし、淑女の皆様は撃退の為か、香水を吹っ掛けたり、扇でガンッと叩いたり・・・明らかに音がおかしいですが・・・ちゃんと応戦しちゃってます。

・・・・・淑女って、戦えたんですねぇ。

思わず、遠くを見ちゃった私。仕方ないですよね? ね??

何て、現実逃避したからでしょうか? 此方へ向かって、黒い人物がこっちへ来るじゃないですか!!


「カレン!」


思わず私が悲鳴染みた声で呼んだら、何故かカレンの手には、小さな掌サイズのナイフが。ん? 何故に!?

驚く此方を他所に、カレンたら、それをあっさりと黒い人物に投げていました。多分、相手も気付いてないかもしれません。小さいから、致命傷にもならないでしょう。本当に、小さいナイフなんですから。


「ぐっ!?」


思わぬ反撃に、黒い人が僅かに呻き声を上げます。しかし、プロみたいな彼らが、呻き声を上げますかしら? 少し違和感を感じますが、そんな私の内心を他所に、横から風を感じました。それはクリストファー様だったようです。気付けば、彼は黒い人を一瞬で気絶させていました・・・。

まさに一瞬の早業です。

私の旦那様は、文武両道と聞いていましたが、実際に見たのは初めてです。たまに庭で、訓練しているのは見た事がありましたが、訓練と実際は違いました。

私の旦那様、強すぎません!? 明らかに、黒い人が弱く見えました。私は素人ですけど、素人目から見ても、私の旦那様は強いです。


「まったく、油断も隙もない」


やれやれとしてますが、クリストファー様は何故に余裕なんですか? それにそれに、カレンはいつの間にあんなナイフを準備していたんですか!?


「か、カレン? 今のは!?」


思わず聞いた私に、カレンはキョトンとしています。まるで、何を当たり前な事を・・・と、言われている気分です。


「あれ、ペーパーナイフですわよ? エリー、護身術くらい学んでるでしょう?」


呆れたようなカレンの言葉に、思わずコクリと頷きます。この国の貴族は、基本的に男女問わず戦えます。とはいえ、向き不向きが有り、私はその不向きに該当しています。えぇ、ダンスは頑張りましたが、そっちの才能はゼロでした。まず、カレンみたいな投げナイフとかは、あらぬ方へ飛び、体術は先生から首を横へ振られ、結果、逃げる為の訓練になりました・・・。

カレンは逆に、適正あり! 特に、体術はかなりの物でした。

しかしカレン、いつの間に投げナイフなんて、おぼえたのかしら?


「最低限は・・・、カレンはいつの間に投げナイフを?」


「結婚してからよ、教師には困らないから」


・・・・・確かに。カレンの結婚相手は、同じ伯爵家ではありますが、代々優秀な騎士を輩出している一族です。カレンの旦那様も、結婚するまで騎士をしていました。うん、バッチリ教師には困りません。


「・・・そうですね、ところでカレン? あれは、普通のペーパーナイフですか?」


明らかに、刺さった時の反応がおかしかったです。


「あぁ、あれは護身用に麻痺毒を塗ってるのよ」


物騒です! 思った以上に物騒でした!!


「エリーだって、何か準備してるでしょ?」


当たり前のように言われてますが、私、そもそも聞いてないですから! だって、さっき初めて聞いたんですよ?


「・・・残念ながら、何も準備してません、そもそも何で襲撃があるって知ってるんです!?」


そんな情報、私だけ来てないのです! 情けないからか、母まで参戦です。


「エリー・・・貴方、次期公爵夫人でしょ?」


母からも呆れた視線を貰いました。心にダイレクトでグサッと来ました。カレン共々、整った顔立ち故に、結構来ます。


「大丈夫ですよ、お義母様、エリーは僕が守りますから!」


クリストファー様、多分、その台詞は今じゃないと思います。だって、その証拠に、辺りの皆様から、生暖かい視線を頂いてますから。恥ずかしくて真っ赤になる私に、ますます生暖かい視線が寄せられます。

誰か、冗談抜きで、助けて下さい!!


とはいえ、この何とも危機感の薄い襲撃は、此方の圧勝で幕を閉じたのでした。

結局、何がしたかったのでしょう??

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