表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
143/164

29-2.屍鬼①

お待たせ致しましたー






 *・*・*










 (れん)の姉だと判明した、裏組織の由那(ゆな)と言う女。


 顔を露にした時は、漣と瓜二つだと思ったが全然違うと晁斗(あさと)は思った。


 漣は、あんなに凶悪な顔つきをしない。


 声は違うし、自らを呪いの代償にだなんてしない。


 だから、由那の変貌を見ても晁斗は気を引き締めた。


 どれほどの経験を積んだとしても、あのような禍々しい邪気を纏えないだろう。するつもりは毛頭ないが。


 とにかく、漣の本名は花蓮(かれん)で、裏組織に所属していたらしいのがわかって、疑問はスッキリ出来た。今は篤嗣(あつし)達に捕まってる男が、狗神事件の時に言っていた漣に固執していた理由がわかったから。


 だが、漣は記憶が戻っても、漣だった。口調は女の子っぽくなったが、それだけ。あとはいつもの漣だったから、晁斗は安心出来た。


 なら今は、協力して由那を止めるだけだ。


 漣とのこれからは、その後に決めればいい。



「うわぁ……あれ、俺らで出来っか??」



 この中では、年長の篤嗣が苦い表情になっていく。


 たしかに、漣と同じ顔だった女が見るも無惨な凶悪顔の鬼に変貌していくのだ。見たくなかったが、目の前で起こったのだから仕方がない。



「お姉さん……!」



 漣が呼んでも、由那だった屍鬼(しき)は凶悪な笑みを浮かべるだけだった。


 ターゲットを、完全に漣に照準している目になっている。



「漣、あれを止めるには……」



 その方法を口にしようとした晁斗に、漣は先に強く頷いた。




「……あそこまで、身体を贄にしたら…………もう、無理かもしれません。けど!」

「けど?」

「時間はかかりますが。私が癒し手として、切り離せないかやってみます!」

「そんな荒技出来んのか?!」

「無茶でもやってみます!」

「……だけど」



 今日は何度か、甲本(こうもと)のために歌を使った。


 一日に出来る歌の回数はまだ見極めていない。ましてや、導いてくれた彼女の魂を取り込んだ今は。


 それが、最盛期なのかも晁斗にはわからないのだ。



「躊躇っている場合ではありませんよ、晁斗君!」



 急に聞こえてきた御子柴(みこしば)の声に、はっと顔を上げれば。


 由那だった屍鬼が、手に何かエネルギーを集めていた。



「篤兄!」

「おう!」



 篤嗣と、篠瑪(しののめ)


 晁斗と空呀(くうが)で、こちら側に障壁を張った直後。


 エネルギーが飛んできて、障壁を壊す勢いでぶつかってきた。



「漣!! 時間稼ぎはなんとかする!! やってくれ!!」

「頼んだ!」

「……ありがとうございます」



 漣の表情を変えて、ゆっくりと歌い出したのだった。

次回は月曜日〜

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ