表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ルーザールーザールーザールーザー  作者: 十兵衛


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3/3

異能と魔道具



「コンビニ行ってくるけど、何か買ってこようか?」


 リビングの前を通りかかったケイは、テレビを見ていたリクと父に声を掛けた。母の姿が見えないという事は、多分いつものように長風呂でもしているのだろう。


「ケイ、家にいなさい。外は危ないから」


「大丈夫だって、警察の人とかもいるだろうし。いつもよりむしろ安全だよ」


「ダメだ。家にいなさい」


「大丈夫だって、どうせ小さい扉だし、今日はジャンプの発売日なんだよ」


「何かあったらどうするんだ。ジャンプは明日でもいいだろう」


 兄と父のやり取りを見かねてか、リクがため息を吐きながら立ち上がった。


「じゃあ、僕も行くよ。二人ならいいでしょ? 人気の無い道は通らないようにするし、近くのセブンに行くだけだからさ。十分くらいで戻るよ」


「……それなら、魔道具を持って行きなさい」


 リクの提案を聞いてもなお不服そうな父は短く言った。


「はーい、じゃあ、いくぞリク」


「ケイの買い物に付き合うんだから、アイスとお菓子おごってね」


 リクはそう言って、スクールバッグの中から小さな鈴を取り出した。

 それは魔族を遠ざけると言われている魔道具の鈴だった。普段は振っても叩いても音が出ないのだが、魔族が近くに現れた時には鈴が鳴ると聞かされている。まぁ、実際に効果があるのかは知らないが。


「それじゃ、行ってきまーす」


 ケイとリクは声を揃えて玄関を出た。もう夏も目の前だというのに、外は少し肌寒かった。ケイは自分より背の高いリクと並んで歩くのを嫌がり、リクはなにを買おうかと思い悩んでいる様子だ。


「リク、お前、ちょっと後ろを歩けよ。歩き辛いだろ」


「別に良いじゃん。それより、いくら持ってきてるの?」


「五百円」


「え? 五百円しか持ってきてないの?」


「今日ゲーセンで結構使ったんだよ」


「バカじゃん。また小学生にお金を巻き上げられたんでしょ?」


「そんな訳ないだろ。遊んでやったんだよ」


 ケイとリクは夜のコンビニへとゆっくりと歩き出した。



 世界各地に現れた扉は人類に災厄をもたらすだけではなかった。

 時に扉は人類に大きな恩恵も与えた。その代表例として挙げられるのが『異能』と『魔道具』だった。異能とは、扉を開けた人物、あるいは扉が開かれた際に近くにいた人物に与えられる不可思議な力だった。その能力は、炎を操る能力、空を飛び回る能力など、様々な形があった。

 もう一方の魔道具は、現代の科学では説明がつかないような効果を持った道具の総称であり、扉の向こうから持ち出される事があった。リクが手に持っている鈴などは小さな扉から手に入るものなのだが、稀に大きな扉の向こうからも魔道具が持ち出される事もあった。そういった希少な魔道具は想像も出来ないほどの高額な値段で取引されているという。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ