第十八話
僕の持ち合わせた最後の希望は、まるで泡沫のように消え去る。代わりに花の蕾となっていた絶望の蕾が真っ黒な花を咲かせた。
「本当、律はこういうの上手いよな。」
律が書いたという文章を眺めながら、思わず呟く。
律から送られてきたメッセージ。
そこに書かれていたのは詩程度の文章量の創作物。
それには、そこに出てくるキャラクターには、まるで命が宿っているように見えた。
同じくらい本を読んだはずのおれが1年前に授業で書いた散文とは天と地ほどの差があった。
勿論、これが1歳、1学年分の差だ、と言ってしまえばそれでおしまいだ。
だが、本当にそうだろうか。
おれは、去年の律にさえ追いついていないような気がする。
律は前へ進んでいる。昔も、今も。
けれど、おれは止まったままだ。小学生のときから、ずっと。
ずっと、小夜に縛られたまま。
それを甘んじて受け入れていた。
けど、変わらなきゃいけない。
おれも、小夜も。
姉さんにも言われた。そんな今じゃなければ変われない。
わかっているんだから、あとは行動するのみ。
だけれど、その一歩が踏み出せない。
その一歩を踏み出さないまま、2年、いや3年半が経ってしまった。
おれはいつまでたっても、意気地なしで、弱虫で…
全然、小夜の理想なんかじゃない。
誰かを守りたい、というユリの理想には、あてはまるかもしれないけれど。
完璧でもなければ、強くもない、ただのお人好し。
ただ、顔と周りからの評価だけはそこそこいいけれど。
ただそれだけの、取り柄も何もない、受験勉強をしていないことを除けば普通の中学三年生。
ちなみに受験勉強はしなくてもある程度の所は合格圏内。そして行きたい高校も余裕で、というわけではないもののそれでもギリギリ合格圏内。冬から勉強しだせばそこそこ上位に食い込めるだろう。
青藍高校。律と海向、そして夜半がいるという、おれにとって夢みたいな高校。
結構頭も良い公立高校だから、親に反対されることもない。
むしろぜひ行ってくれと応援されるレベルだ。
明日で全教科が返ってくる予定の学力テストの点数次第では、青藍以上も目指せるのかもしれない。
だがおれは、夢のような高校を目指すと心に誓っているのだ。
今回のテストも余裕だと、思っていたのだ。
__昨日までは。
あらすじにキャラの本名フルネーム、ゲーム名、誕生日、ある人はゲーム名記載します。
してなかったら誰か教えてください。笑
※作中に記載がない部分はカット。
今回も見てくれた方ありがとうございまーす!
ではまた次回で!




