表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神代終焉戦争、開戦  作者: 原田広
エピローグ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
1/2

プロローグ

世界は、神によって創られた。

少なくとも、人々はそう信じていた。

風は神の吐息から生まれ、山は神の骨から隆起し、空を巡る星々は神の瞳の欠片だと語り継がれてきた。

人は神を敬い、祈り、供物を捧げた。


ある日、神は祈りに応えた。

それは祝福ではなかった。

天は裂け、海は沸騰し、大地は悲鳴を上げた。

神はただ、自らの気まぐれによって世界を壊し始めた。

人の生きる世界は地震に、津波に、竜巻に呑まれ、火と水と風の中に消えた。

何百万、何千万もの命も。

人々は許しを乞い、怒りの理由を尋ねた。

しかし神は答えなかった。

神にとって人類とは、慈しむべき子ではなかった。箱庭に蠢く有象無象に過ぎなかった。


絶望の時代が訪れた。

永きにわたって積み上げてきた文明は崩壊し、知識は失われ、生きるも死ぬもただ神の機嫌に翻弄されるだけだった。


それでも。


人は滅びなかった。


人は学んだ。

神の雷を観測し、その法則を記録した。

神の炎を分析し、その構造を解き明かした。

破壊された都市の瓦礫から新たな機械を生み出した。

そして気づいた。


神もまた、この世界の法則の中に存在している。

それは人と同じということだ。


千年の研究。

千年の失敗。

千年の犠牲。

無数の英雄と天才たちの屍の上に、人はついに一つの結論へ辿り着いた。


――神は殺せる。


それは冒涜か、あるいは狂気か。

不可能への挑戦なのか。

だが人は不可能を乗り越えるために前に進んできた。

海の向こうに陸があれば舟を作った。

山があれば乗り越えてきた。

空の雲の上にたどり着く翼を生み出した。

ならば神の位置にも手を届かせよう。

祈りではなく。信仰ではなく。人の手をもって。人の持つすべてを賭けて。

歴史を。

知恵を。

勇気を。

憎しみを。

愛を。

命を。

人が積み上げてきた、そのすべてを荒ぶる神へ叩きつけるために。


その日、世界中の空が紅く染まった。

終末を告げる神の降臨。

そして同時に、人と神との戦いが始まる。

後に歴史書は、この瞬間をこう記す。

「神代終焉戦争、開戦」


――これは、人が持てる力のすべてを賭けた神への挑戦の物語である。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ