エイローさんのお仕事
ポイント、評価、ブックマーク
ありがとうございます。
書きあがりました。
なかなか筆が遅くてすみません。
登場人物たちは頭の中で勝手に動いて
どんどん先に進んでいるのですが
作者の変換能力(文書の構成、語彙)が低くて
難産しています。
もっと
上手くなりたいです。
日々精進ですね。
僕は
手続きが終わるまでの間
エイローさんとアンドリューさんの話を注意深く聞いていた。
現時点であまりにこの世界に対する
情報が無く
不安で一杯だったからだ。
二人のやりとりで確信出来たのは
社会的に非常に高い位置に居る、偉い人達で
僕の事を助けてくれるという事だが
それがわかっただけでも安心する。
だが、将来に投資するなどと
アテにもならない理由をつけて
なぜ助けてくれるのか
疑問が残ってしまった。
カードを渡され
大きな感謝と
少しの困惑の中
お礼を言ってから
思い切って二人に問いかけて見る。
「……どうして僕にこんなに良くしてくれるのですか? 」
その言葉に
なぜかアンドリューさんは驚いている。
どうしたのだろう?
「エイロー様は、フォルセティ様に、
ご自分の、真の仕事は明かしていないんですか? 」
「あー、まー、なんだ、後で言おうとは思っていたんだがなあ」
「ご本人様が説明するのは、色々言いにくい事もありますよね、
わかりました
私がご説明しましょう、エイロー様は……」
と、
これまでの真の仕事による功績を
最上級の賞賛付きで説明され、
当人のエイローさんの表情は
目まぐるしく変わる事となった。
アンドリューさんの話を要約すると
百年以上前、この世界は今ほど平和ではなく
あちこちで紛争が多発しており
エイローさんは、その紛争地域に出向き
迫害され、難民となった人々を救い、
安全な国へ逃がす仕事をして居たのだそうだ。
その中には、実験動物の様に監禁されていた亜人達も多くいて
現在、エイローさんの国籍がある『アルベイロ共和国』は
そういった難民達が集まり作った国なのだそうだ。
そして、ここの組合長の様に、
別の国に移住して成功している亜人達も少なくならしい。
ちなみに、アンドリューさん本人と、母親、姉の三人は
吸血族と淫魔、人族の混血であり
吸血族の特性が強いそうだ。
エイローさんには、二百人以上の養子と四十人ほどの血の繋がらない孫がいる事、
エイローさんが運営する孤児院が各国に建てられていて、
保護された孤児二千人は以上おり、
自立した後は世界中で活躍している事を教えてくれた。
『砲弾が飛び交う中、奴隷とされていた亜人二百人以上を助け、
船を巧みに操り嵐の湖を渡り、戦場から無事脱出したことは、
今でも伝説として伝えられている』
とアンドリューさんは自分の事の様に自慢げに話して
止められていたけれど、
正直エイローさんがそんなに凄い人物だったとは、
夢にも思っていなかった。
今回、僕を助けてくれたのはそういった、
エイローさんの『真の仕事』の一つであり
今では希少な亜人達を保護する目的があった。
「エイロー様が助けた者たちは、
私を含め実質、実の子供と言ってもいいほどなのですよ。
その中には長命で優秀な亜人達が多くいます。
そういう者達は、己の能力を使い国の中枢を担っていることが多く、
エイロー様に危害を加えようとすれば、
その者たちが全力で守護しようと力を使って来るでしょう」
アンドリューさんは、いい笑顔で締めくくってくれた。
「迫害って……当時の亜人達そんなに酷い扱いをされていたのですか? 」
「ああ、この星の黒歴史って所だな。
亜人達は様々な能力を持っているだろう。
それは軍事や医療の分野に転用すれば大きな力となる。
中には戦争の道具として奴隷にされた者や、
監禁され血や体液を搾り取られるなど、
実験動物以下の扱いをされた者達も居たからな。
私はそれが許せなかったのだ」
「現在はどうなのですか? 」
「前にも言ったかも知れんが、
百年ほど前に亜人の権利を守るための条約が制定されたから、
表立っては何も出来ないことになっている。
だが、裏ではまだそういう事をする輩はいるんだ。
だから、俺の仕事はまだまだ終わらん」
「今回の、副領主がこの街でやっている重要参考人の保護って、
実は違法じゃないのですか? 」
「出された命令はあくまで重要参考人の『保護』だからなあ、
表立っては違法じゃない、それに……」
エイローさんはアンドリューさんに視線を送る。
「まず、この街の警備兵のほとんどは、
選挙で副領主に騙されたと思っている者達です。
それは街の者も同じなのですよ。
あれに協力するのはよほどお金に困っているゴロツキか、
余所者か、副領主に弱みを握られている者達でしょうね」
ああ、そうか
そういうことか
頭の中で色々繋がった。
「じゃあ、僕はコソコソしなくても大丈夫ですよね? 」
「ああ、そうだな、さっきは少し用心していたのだけれどな
人族と分かれば大丈夫だろう」
「そうですね、でも念のため、エイロー様はこの領と組合の賓客として、
領主さまと冒険者組合から護衛を派遣してもらったほうがさらに確実かと
さらに念を入れてフォルセティ様の髪型は、目立ちにくくするため少し変えましょう。
どちらも私が手配しますので。
いかに副領主本人が出て来ても
賓客と、そのお孫さんには指一本触れさせません」
アンドリューさんも
再び良い笑顔を浮かべた。
少しの会話でここまでここまで推察してしまうなんて
総組合長って優秀だなあ
それに、権力者を敵に回すと怖いと思う。
「今回、事が起きたのは恐らくここから400キロメートルも離れた地だ。
この国で警備隊が森を守っているのはそこだけだからな。
そして、サン・レノールでそれを知っているのは俺とセティ……
今のでアンドリューも理解したよな?
まあ、副領主は碌に情報を開示していないが詳細は掴んでいて
淫魔族が関係している事も知っているだろうよ。
だが、さっきの鑑定でセティは人族で受付を行いカードも発行されている。
軍の空飛ぶ船があるわけではないし
飛べない人族が一晩でそんな距離を移動できたらおかしいだろう? 」
エイローさんがウインクしてくる。
無駄にカッコよくて見惚れてしまう。
そして、あの森から一晩で400キロも移動していた自分の能力に驚いてしまう。
「そうですね、副領主が探しているのは恐らく『淫魔族』の少女であり、
人相書きにいくら似ていても、
フォルセティ様はそっくりな人族の別人と言う事になりますから」
「ま、問題はないな」
「街に出れば、一応警備兵は何か聞いて来るかもしれませんが、
まともな者でしたらカードを提示すれば良いと思いますし、
ゴロツキだったら護衛の者が適切に処理するでしょうから」
とアンドリューさんもウインクしてからベルのようなものを鳴らす。
この世界のおじさん達って
無駄にカッコ良すぎる。
再び見惚れていると
秘書の女性が入って来た。
「ノーラさん、
護衛の者が到着するまでこのお二人の着替えとお世話をお願いします。
フォルセティ様は御髪もお直しする様に、頼みましたよ」
「かしこまりました」
「私はアンドリューともう少し話をしたいことがあるから
セティは先に準備していてくれ
大丈夫、ここの者は信頼できるから」
お礼を言って退出し
閉まるドアを眺めていると
秘書のお姉さんに不意に手を取られた。
「フォルセティ様、こちらへどうぞ」
お姉さんは
ものすごく嬉しそうにしている。
そして
絶妙すぎる加減で握られたその手は
なぜだか絶対に逃がさないという意思を感じさせた。
人のこと言えないけど
秘書のお姉さん、手、小さいなあ。
逃げられないと諦め
繋がれた手を見ながら
そんな事を考えている間に
目的の場所に到着したのだけれど……
え、なんで?
本当にここでいいの?
説明的なのはここまでかと思います。
これから先は
少しサクサク進めたい
なあ……(希望)
よろしくお願いします。




