靴づくりと
短いです。
「木さん、ごめんなさい」
そう言ってから
僕はシナノキの皮を剥いでいく。
本当の収穫時期は知らないけれど
根元の表皮に切れ込みをいれて引っ張れば
面白いようにかなり高いところまで皮が剥がれて行く。
その束を何本か弦でまとめ縛って行く。
今回は、一人分の靴、腰蓑と胸を隠すだけのモノを作るので
そんなに大量に必要ではない。
はじめに採った皮を折りたたみ、少し厚くしてから
足裏にあわせて靴底を作る。
靴底を足裏に合わせ、足先から
木の皮でグルグル巻きにした後
ふくらはぎの当たりで結んで靴の代わりにする。
これで大分、足の損傷が抑えられる。
次は
下着を作ろうかと思ったが少し思い直す。
デリケートなところを生の木の皮で覆うのはかぶれそうで怖い。
なので、乾かしたフキの葉を肌に当てる様にして
ふんどし型にした木の皮で覆うようにした。
これで腰蓑の下がスースーしなくて快適になったと思う。
胸の方は・・・・・・
申し訳程度に双丘があり、多少揺れたりもするのだけれど
まあ、痛くもならないし
これに合わせた複雑な形状を作るのは難しいので
放置することにした。
里に降りる時が近くなってから
なにか覆うものでも作ろう。
木の皮の予備の分を採り終え
熊鈴になりそうな石でも採ろうかなと思い
川のねぐらに足を向けたその時、
さっきまで煩いように鳴いていた鳥や虫の声が無くなり
森中の、生き物の気配が消えたのに気がついた。
色々忘れすぎていて
大変です。
宜しくお願いします。




