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27話「備えすぎない準備」
27話「備えすぎない準備」
朝。
研究棟。
ジュンは、リストを見ている。
・防音強化
・照明調整機器の追加
・個室の増設案
・利用ルールの整理
宙がのぞき込む。
「風がね、“いっぱいある〜!”って」
ジュンは少し苦笑する。
「……備えようと思うと、いくらでも出てくるな」
透が静かに言う。
「合理的ではあります」
真昼(手話)
「安心」
雫が少し考えて言う。
「……でも」
みんなが見る。
「増えすぎると、ちょっと違う気もする」
少しの沈黙。
絵凛がランタンを揺らす。
「“全部整ってる場所”ってね」
「逆に、入りづらくなることもあるんだよ」
ジュン
「……ああ」
少し気づいた顔。
「“できてない部分”も、必要ってことか」
透
「余白ですね」
宙
「風も“すきま大事〜!”って!」
わらわら。
ジュンはリストの一部に線を引く。
「……全部はやらない」
その判断が、静かに置かれた。




