↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『灯台荘』   作者: 浮世雲のジュン


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
21/41

21話「ことばにする日」

21話「ことばにする日」


朝。


研究棟。


ジュンは、白い画面を前に止まっていた。


これまで書いてきた記録とは違う。

今回は——“外に出すための言葉”。


タイトルだけが、ぽつんとある。


「灯台のあり方について」


宙がのぞき込む。


「風がね、“むずかしそう〜”って言ってる!」


ジュンは少し笑う。


「……難しいんだよ」


絵凛が隣に座る。


「どうして?」


ジュン


「……ここにあるものってさ」


少し間。


「言葉にすると、ちょっと違って見えちゃう気がして」


透が静かに言う。


「抽象と具体のズレですね」


真昼(手話)


「でも必要」


雫


「……伝わらないと、届かないしね」


ジュンはゆっくり頷く。


キーボードに手を置く。


そして、打ち始める。


——灯台荘は、特別な支援施設ではありません

——ただ、“無理しなくてもいい暮らし”を大切にしている場所です


少し止まる。


また打つ。


——私たちは、人を変えるのではなく、

——環境を整えることで、人が自然に落ち着くことを目指しています


透が小さく頷く。


真昼(手話)


「いい」


宙


「風も“それそれ〜!”って!」


わらわら。


ジュンは書き続ける。


——すべての人に合う場所はありません

——だからこそ、選べることが大切だと考えています


その一文を書いたとき、


ジュンは少しだけ、息を吐いた。


「……書けた」


絵凛が微笑む。


「うん。ちゃんと“灯台の言葉”になってる」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。