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ソフィアの決断
「んで、ソフィア、大事な話ってなんだ」
「・・・実は」
蝶野に捕まっていた時に、見た光景。カウンターズの中にカレンがいた。
しかし、
「私実家に帰ることにしたんだ」
口止めをされていた。このことをほのかたちに伝えたら、すぐに全員抹殺すると。
カウンターズの零華については、魔法国出身のソフィアにとっては恐怖の対象でしかなかった。優れた魔法の使い手であるカウンターズは魔法国において尊敬の対象であったが、畏怖もされていた。運命を変えてしまう四葉、膨大な魔力をもつ三千代、優れた魔法剣術の使い手裂九羅。特に零華はカウンターズの代々の隊長につけられる通り名だが、殺しに長けた魔法を使うことで有名だ。
なにより、向けられた殺気にうごけなくなってしまった。今の私は確実にほのかたちに迷惑をかけてしまう。それに
「調べたいこともあってね」
魔法国の王子である兄がカウンターズによって襲われた理由が謎だった。ほのかの謹慎処分が取り下げられたのも気になる。この場で役に立たない以上別の方法で役に立ちたい。