また根拠もないことを
「おはよー。」
今日も研究室で薬を作っているとイリスが勢いよく入ってきた。
「おはよう、イリス。」
「ヤマトくん、この前はありがとね。おかげでけっこう噂になってるよ。」
イリスとデートしてから一週間経ち、僕とイリスが付き合ってるのでは?という噂が町やお城で回っている。
そのせいか、噂を聞いた男の兵士さん達から少し睨まれている。
「成功ですね。」
「うん、でもね少し困ったことになったの。お父さんは縁談を少し考え直そうとしてくれたんだけど、向こう側が納得がいかないってこっちに出向いて来ることになったの。それでね、縁談を断るとはどんな奴なんだ会わせろって言ってきたの。」
「そうですか、ではウサミさんここは一つやってやりましょう。」
「やってやりましょうってトトさん、行くのは僕だよ。噂を立てるだけでよかったんじゃないの?それに自分で言うのもあれだけど、ほら僕情けないし、余計に反感買わないかな?」
「そんなこと無いですよ、ウサミさんのいいところはわかってるつもりですから。」
トトさんにそんな風に言われるなんて嬉しいけど、そんな場合じゃない。
「トトさん、そう言うからには何か策はあるの?」
「そうですね、相手の土俵で話を進めないことですかね。イリス、ユージーンさんってどんな人なんですか?」
「えっと、確かシシリアの騎士団長をしてる人で剣術に関しては非凡な才能を持った人なんだけど、それなのにお高く止まらないで、部下にも慕われてる優しい人って聞いたよ。」
貴族で剣術の才能があって性格もいいって僕勝ち目なくない?
むしろ結婚した方がいいような気がしてきた。
「う~ん、頭はキレる方ですか?」
「どうだろ?そこはわかんない。」
「でしたらそこですね。ウサミさんは異世界出身ですから、その異世界の知識を使って・・・こう何か新しいものを発明するとかどうですか?」
「発明ってそんなホイホイできるもんじゃないよ。」
「大丈夫ですよウサミさんなら。」
また根拠もないことを。
う~ん、何がいいんだろ?
発明って言えばエジソンかな?
エジソンって言ったら電気だよね。
まだこの世界で電気を使ったものを見てないからいけるかも。
でも魔法があるこの世界で電気の需要はあるのかな?
わかんないけど、取り敢えずこの世界に無いものを作ったらいいんだよね。
簡単に作れそうなものは・・・電池とかかな?
理科の授業で作り方は習ったし、やってみよう。




