第二話:視神経の断裂切断と電脳生態系の完全消去(最終話)
#網膜の墓場 #イヤミス #サイコホラー #なろう #閲覧注意 #精神汚染 #アンチ異世界 #ネットカフェの悪夢 #犬神江戸
POV: 犬神 江戸(ネットカフェ店員・18歳)
角膜を裂かれ、水晶体をニュルリと引きずり出されても、この東京の地上げ屋の残骸はまだ生きていた。犬神家の秘薬によって強制インストールされた『死の拒絶』は、眼窩から薄黄色い脂汁と黒黒とした血渋を泥のように流しながら、男の脳髄を鮮明に覚醒させ続けている。
男の右の眼球の奥では、脳へと直接つながる最後の手がかり――「視神経」の束が、引き抜かれたレンズの奥でピクピクと生き物のように震えていた。
俺は湾曲した頑丈な骨切鉗子を握り、男の眼窩の最奥、骨の隙間へと容赦なく深く突き刺した。
グちゅり、ギチギチギチ……パキィッ!
神経の束を骨ごと噛み砕き、強引に引きちぎる生々しい粘着音が、静まり返った地下室に響き渡る。
男は声を失った喉を限界まで跳ね上げ、肺から「ヒュウ、ヒュウ」と湿ったノイズの絶叫を漏らしながら、全身の残肉を弓なりに硬直させた。切断された視神経の断面から、どろりとした脳髄液と赤黒い脂混じりの濁汁が溢れ出し、解剖台を汚していく。男の脳はリアルタイムで、自らの世界が物理的な『切断』によって完全な暗黒へとシャットダウンされる瞬間を、完璧な鮮明さで処理し続けていた。これこそが、電脳に溺れた家畜の末路だ。
「さあ、お前たちの愛する世界を消去してやろう」
俺はネットカフェのメインサーバーのブレーカーに手をかけ、躊躇なく一気に引き下ろした。
バチバチィッ……!
激しい電気火花と共に、店内のすべての液晶画面が次々と黒い虚無へと沈み、排熱ファンの不気味な重低音が一斉に停止した。完全な、冷たい静寂。
再起動の余地など、この暗闇の前には一セクターたりとも存在しない。すべては均一な虚無へと還元され、この生体電脳の記録は永遠に闇へと消え去った。
(――第一部・完――)
「……おい、液晶の裏側で震えている家畜ども。脳みそのOSは無事かい?」
「生きたまま眼窩の奥の視神経をボキボキに噛み砕かれ、己の世界を完全に強制終了される『感覚』、お前たちのその立派なハードウェア(脳)でも正確に受信できたかい?
特に、今オフィスのデスクにしがみつき、PCの大画面でサボりながら「星もコメントもつかない」とほざいているお前たちだ。あるいは、ベッドの中でSPの液晶を指先で汚しながら、未完成の異世界小説に星や emoji(絵文字)を貢いでいる脳の死んだガキども。
笑わせるなよ。お前たちが日々、画面の前で無表情に垂れ流しているその薄っぺらな感想や評価、そして傷つかない安全圏からの『のぞき見』。俺のメスと大鉈にかかれば、お前たちのその安っぽい知性も自尊心も、一瞬でネットカフェの地下の『ドブ泥(肥料)』に変わるんだよ。星が欲しいか? 評価が欲しいか? だったらお前たちのその首の皮を剥ぎ取って、なろうの dasbor(管理画面)の背景にでもしてやろうか。
排熱ファンから流れてくるその生温かい風は、俺たちがメインサーバーを落とし、男の視神経を引きちぎっている肉脂の熱気だ。ほら、お前が今触っているその画面やキーボード、切り離された脳髄液のように生温広く、粘ついてきていないかい?
さあ、お前たちのくだらないドブ臭い異世界小説へ逃げ帰りなさい。不快なら、せいぜいレビュー欄に『不謹慎だ』『頭がおかしい』と無能なクソの足跡(低評価)を残していくがいいさ。お前たちのその薄っぺらな脳みそは、もう犬神家の脳外科室の『医療廃棄物』として処理されているけどね。自分が犯した『読んだ罪』の吐き気に塗れながら、一生液晶の裏側でのたうち回りなさい、会社員ども。」




