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3-11

離宮は、異様なほど静まり返っていた。

風ひとつない夜の底。

乏しい月の光が銀の筋となって石畳に落ちている。


ルナリアは廊下を歩いていた。

夜更けに呼び出されるのは、もう日常のようになっている。

いつもなら、姿を想像するだけで心が弾んだものだった。

けれど今夜は何かが違う。

迎えに来たのがいつもの騎士ではなかったというのもある。

不自然なほど視線を合わせず、無言で道を示すだけの従者の様子に違和感を抱いていた。


(……どうしたのだろう、いつもの人は。)


胸に沈む小さな疑念。

けれど足を止める理由にはならなかった。

彼が待っていると思っていたから、従者の背中を追う。

やがて、通い慣れた扉の前に辿り着いた。

扉が叩かれ、到着が告げられる。


「入れ。」


聞き慣れない声だった。

不安を覚えながらも、ルナリアはひとり中へと足を踏み入れる。


案の定、そこに彼の姿は見当たらない。

代わりにいたのは、金の髪に青い瞳の青年。

見知らぬ顔に見知らぬ声。

所作が妙に優雅で、簡素な部屋に異質な空気を漂わせていた。


「し、失礼いたしました……お部屋を間違えてしまったかもしれません。」


「いいえ、間違いではありません。この部屋で合っておりますよ、プレセア嬢。」


怪訝に揺れるルナリア。

なぜこの人は自分の名前を知っているのだろう。


「え、あ、あの、ラム……あ、いえ、ウィスタリア卿に、呼ばれて来たのですが……」


「ふうん、あなたは彼をそう呼んでおられるのか。」


青年は含み笑いを浮かべる。

そして値踏みするような視線で彼女を撫でた。


「私は、ナイジェルと申します。」


「ナイジェル……さま?」


戸惑いながら繰り返すと、青年の目が冷たく光る。


「さて、どう呼ばれるのがよろしいか。皇太子を務めているとでも申せば、あなたにも通じますかな?」


「こ……っ……皇太子殿下……!?」


頭が真っ白になった。

ルナリアは咄嗟に頭を下げ、身を縮める。


「お、おそれ……多い……ことで……」


取るに足らぬとでもいう様子でナイジェルは笑い、視線を部屋の奥に投げた。


「美姫に言い寄られても心を揺らすことがなかった堅物を惑わせた女。

さぞや妖艶な毒婦かと思えば、愛らしい方ですね。

それにまあ、ずいぶんと小さなお嬢さんだ。もしかして兄上は、幼い娘がお好みで?」


(兄上……?)


ルナリアはナイジェルの視線を追う。

視線の先──そこにはラミエルがいた。

壁際に立ち尽くした姿は、時間の止まった像のようだった。

顔は青ざめ、濃藍の瞳は何かを拒絶するように昏く沈んでいる。


「なるほど。あなたのご趣味、ようやく分かってきましたよ。」


ナイジェルは椅子の背にもたれて脚を組み替えながら、興味深そうにルナリアへ視線を這わせた。

足元から頭のてっぺんまでじっくりと眺めている。

遠慮のないその振る舞いに、彼女は怖気のようなものを覚えた。


「従順で、反論ひとつしないような大人しそうな方だ。

吃音があるとも聞いていますが。ふふ、これは確かに守ってやりたくなる類ですね。」


いわくありげに微笑みながら、視線を彼女の白銀の髪へと移す。


「それにこの髪色は見事だ。珍しい色だし、趣味としてはなかなか悪くない。

髪を指に絡めて、夜毎耳元で何を囁いているのでしょう?」


ナイジェルはわざとらしく肩を揺らした。


「撫でるだけで震えて、優しい言葉をかければ全てを差し出してしまうような。

本当にいい趣味をしていらっしゃる。」


侮辱とも取れる言葉。

それでも目の前の相手は皇太子である。

ルナリアはスカートの裾を握りしめ、視線を落とした。


「それにしても、あなたが誰でどんな立場の人間か、彼女は何も知らないと見受けました。

まだ正体を明かしていないのですね。

ふふ、どうしてでしょう。なにか都合の悪いことでも?」


ラミエルは俯いたまま、微動だにしない。

彼を追い立てるかのように、ナイジェルは殊更軽やかに言葉を投げた。


「まさか立場など関係なく、ただの男として愛されたかったと?

身分も名前も知られずに、まっすぐ向けられる想いだけを信じたかったなんて。

ずいぶんと純情なのですね、胸が熱くなります。」


楽しげに笑っている姿が薄気味悪さに拍車をかけている。


「まあ、分かりますよ、そのお気持ち。

わたくし達のような生まれにはついて回る悩みでもありますから。

しかしそれを黙ったままでいるというのは、やはりずるい気がします。」


ちらりとルナリアを見やってから、口の端をつり上げた。


「言って差し上げないのですか?ご自分がどなたであるのかを。」


怯えたような面持ちで、ルナリアがラミエルを見る。

その視線を追いながら、ナイジェルはひとり満足そうに微笑んだ。


「ああ、あなたにはラムでしたね。

亡きリゼリア皇妃も、確かそう呼んでおいででしたな。

それを許しているとは、どれほど心を砕いた特別な方なのか分かりますよ。」


(リゼリア皇妃?)


胸に広がる違和感と困惑に、ルナリアの表情が曇ってゆく。


「き……騎士の方だと、伺っておりますが……」


「騎士ですって?とんでもない。」


ナイジェルはゆったりと歩み寄り、にこやかに笑う。

この人は何を言っているのだろう。

言葉の意味を、すぐには理解出来ずにいた。


「さあ、教えて差し上げて?あなたがいかなる御身分でいらっしゃるのかを。」


ラミエルは沈黙を崩さず、ただルナリアを見つめ返す。

その瞳に宿るのは、痛ましいほどの苦悶。

声ひとつ上げることなく、じっと彼女の姿を見つめていた。


「やはり、言えませんか。」


喉の奥をくつくつと鳴らす。


「では仕方ありませんね。わたくしの口から教えて差し上げましょう。」


彼の声には嗜虐の色が滲んでいた。


「この方はわたくしの兄なのです。」


「お兄様? 皇太子殿下、の……でございますか?」


「左様。あなたの『ラム』は、デル・アルタ帝国の第一皇子、

シアトリヒ・ラミエル・ロエル・デ・ルクスフォル殿下でいらっしゃいます。」


思考が空白に沈んでゆく。

大きくルナリアの目が見開かれた。


「だ、第一、皇子……殿下……?」


声が震え、言葉が形にならない。

かろうじて出た名前だけが、唇から零れてゆく。


「ああ、信じられないのも無理ありませんね。

でも、事実ですよ。

正真正銘、亡き皇妃リゼリア様を母に持つ帝国の第一皇子。

あなたの恋人は名前も立場も偽って、あなたの傍にいたというわけです。」


「そ……んな……そんな、こと……」


声にならない呻きが幾つも零れた。

全身の感覚がぼやけていく中で、ナイジェルの声だけがやけに明瞭に響いている。


「おかわいそうに。騎士だなんて信じきって。

何も疑わずに、まっすぐ恋人を信じていたんでしょう?

けれどその信頼は、見事に裏切られていたというわけだ。」


何かを求めるように、縋る目でラミエルを振り仰いだ。

彼は。

力なくルナリアを見つめ返し──やがて、観念したかのように口を開く。


「ラミエルという名は、神の使いに由来する“聖名”であり、この国では皇族にのみ許されている名だ。

それを隠していたことを、詫びねばなるまい。」


いつも穏やかで、礼儀正しかったラミエルらしくない口調。

尊大で、威厳のある響きを帯びている物言いだ。

これこそが彼の本当の姿なのだと、ルナリアは即座に理解した。


間合いを図るかのように、彼は短く息を継ぐ。


「わたしは、たしかにシアトリヒと呼ばれている者である。そなたには……ラムと呼ばれたいと願ったのだが。」


そう言って、ラミエル──シアトリヒは寂しげに視線を落とした。

まるでその名が、もう彼女の口から呼ばれることはないと悟っているかのように。


「……っ……」


押さえた隙間から、か細い悲鳴が零れた。

与えられた情報は重すぎて、呑み込みきれず宙に浮いている。

すべてが、足元から崩れていくかのようだった。

何が本当で、どこまでが嘘だったのか。

信じてきた言葉、交わしてきた想い、そのすべてが急速に正体を失っていく。

自分は今まで、いったい何を見ていたのだろう。


「では、もう一緒には……いられないの、ですね……」


「ルナリア、それは……」


「だって、わたし……わたし、は……ただの女官で……」


そして逆賊の娘。

許されぬ名、許されぬ系譜。

見ないふりをしてきた現実が、今まさに形を取って眼前に突きつけられている。

胸の奥で必死に否定しても、その事実がすべてを塗りつぶしていた。

背負った烙印からは逃れられない。


「そう。身分が違うだけではなく、あなたは皇家に在って決して許されぬ身、でしたな。」


ルナリアの肩がびくりと震えた。

どうしてこの男が知っているのか。

初めて顔を合わせた相手の口から、自分がひた隠しにしてきた秘密を言い当てられるなど悪夢のようだ。

蒼ざめて立ち尽くす。


「それを第一皇子殿下が囲っていた──滑稽な話でしょう?そして驚くべきはここからです。」


ナイジェルは口元を歪め、満ち足りたように笑った。

優しげな表情でも、その裏には悪趣味な愉悦が透けて見える。


「兄上は囲うだけでは飽き足らず、戸籍と罪籍を改竄して、あなたを死人に仕立て上げていた。

何食わぬ顔で、ルナリア・プレセアとして自分の傍に留めようとしていたのですよ。

本来なら秩序を守るべき立場にあるのに、情に溺れ、罪を覆い隠す。

なんと見事な背徳なのでしょう。」


ナイジェルの言葉が追い討ちになり、ルナリアはついに膝を崩した。

指先を唇に寄せて声を堪えようとしたが、滲んだものまでは堪えきれなかった。

ぽたり、ぽたりと、涙が落ちる。

やがて堰を切ったようにそれは溢れ出し──彼女は泣き出した。


「わた、しが、ジグバルトの娘だと……知っていたのですね……」


絞り出すように訴えるが、返事はない。

シアトリヒは唇を結び、答えを持たぬ者のように黙していた。


喉の奥が焼けるように痛む。

胸を軋ませているのは責めたい気持ちではなく──むしろ彼に罪を背負わせてしまった想いだった。

自分が“逆賊の娘”でさえなければ。

その血を背負っていなければ。

彼は第一皇子でありながら法を曲げ、背徳の道を選ぶことなどなかったのだ。


恐れていたことが起きてしまっていた。

罪深いのは、彼ではなく自分自身。

存在そのものが、罪へと引きずり込んでいる。

時がきたら離れようなどと言っている場合ではなかったのに。


「どうして……教えてくださらなかったのですか?

尊き立場のお方だと分かっていれば……知っていれば……こんなに離れがたくなるまで……」


言葉の途中で涙に呑まれる。

自分には泣く資格などないのに、涙が止まらない。


「殿下……どうして……わたしなんかを……どうして……」


風もないのに、燭火が揺れる。

光が壁に映した影は、ひどく頼りなく見えた。

ルナリアの視線の先で、彼は目を伏せる。

そして言葉を探すように、眉間に皺を寄せた。


胸の奥に沈めていた苦渋が、言葉となって溢れてゆく。


「空虚の中に、ただ在るだけの存在だった。

長く、誰からも必要とされない世界で息をしているだけだった。」


淡々とした声だった。

それだけに胸を刺す。


「生きる意味なんて、とうのまえに失くしていた。

それでも変わらず身体は息をしている。

いっそ止まってしまえば全てが終わるのにと、いつからか本気で思うようになっていた。」


脳裏に浮かんだ。

日々の中で、彼が見せていた遠い眼差し。

誰の声も届かぬ場所を見ているような、あの空虚さ。

ずっと危ういと感じていたそれの正体が──今、語られていた。


理解してしまった瞬間、胸の奥で感情が波のように広がってゆく。


「あの最初の手紙を、覚えているだろうか?」


彼は自嘲するように声を落とす。

張りつめた空気の中、ルナリアは瞳を潤ませて頷いた。


「あれは、すべてを終わらせる決意で書いたものだった。」


胸元で固く拳を握りしめる。

遺書。

多分そうだろうとは思っていた。

あの手紙からは、どこか遠くへ行こうとしている人の気配を感じていたから。


「誰からも必要とされていないのだから、生きようが死のうが、誰の気にも留まらない。

空っぽの器のまま並べ置かれているだけならば、終わらせるのが自然だと思った。」


静かに吐き出される言葉には、長い孤独の果てに刻まれた諦めがにじんでいた。

それは一度きりの思いつきではない。

幾度も反芻され、擦り切れるほど反復された思考の残滓だった。


「何もない。この手の中には本当に何もない。

目の前に広がっているのは、黒く塗りつぶされた世界だけだ。

それでも平気なふりを続けようとする自分は、もうまともではないのだろう。

壊れている自分を、これ以上自覚したくはなかった。ただ、空虚から解き放たれたいと願ったのだ。」


静かに、だが確かな足取りで近づいたシアトリヒはその場に膝をつく。

そして腕を伸ばし、彼女の肩に手を添えた。


「それなのに……死ぬなと言った者がいた。

乗り越えた先に自分だけを待つものがあるかもしれないのだから、今在る痛みに身を委ねるなと。

その言葉が、どれほどこの胸に響いたことか。」


死の淵を覗いていた者の切実な告白だった。

痛みが境を越えて自分の内に流れ込んでくるようで、苦しかった。


「己の選択に正しさを見出せないことは理解している。

それが許されぬ道であることを、考えなかったわけではない。」


ぽつりとこぼし、眉間に深い皺を刻む。


「けれど──どんなことがあっても、多分わたしはこの道を選んでいた。

正しい道など、最初からなかったのかもしれぬ。

寂しさを知らずにいれば、また違ったのだろうが……気づいてしまったその時から、誰かの存在を求めずにはいられなかった。」


濃藍の瞳には、長く積もった孤独の影が沈んでいた。


「では正しい道とは、何なのだろう。

それは立場や生まれによって決められてしまうものなのか。

外れた道を行く者には、本当に救いがないのか。」


シアトリヒは唇を震わせながら、ルナリアの手を包む。


「たったひとりの温もりを欲しただけだ。それがそこまで責められることなのか……」


誰に向けた問いなのか。

彼自身へ向けた、どうしようもない自問のようでもあった。


濃藍の瞳が再びルナリアを捉え、ひどく眩しいものを見るように曇る。

そこには今にも零れそうな光が宿っていて。

けれど一線を超えることはなく、必死で留まっていた。


「わたしはあの日から、そなたの言葉に生かされてきた。

ただそなたの傍に在りたいと願うことが、それほどまでに咎められることなのだろうか。」


視線をさまよわせ、静かに吐き出す。


「この世界にどれだけ人がいようと──わたしの嘆きに耳を傾けたのは、そなた一人だけだった。

なのに、その存在を求めることさえわたしには許されないのか。」


「殿下……もういい、です。殿下……」


堪らず、彼を掻き抱いた。


「それが罪だというのなら、なぜ今も生かされているのだろう。」


「殿下……シアトリヒ、殿下……」


これ以上は聞きたくなかった。

ひび割れた心を、なお打ち砕くような告白。

それ以上を言わせたくないと思った。


「ずっとひとりだった、そなたに出会うまでずっと。」


シアトリヒはルナリアを抱き締める。

震える小さな肩に、自らの温もりを重ねるように。

すべての言葉を、沈黙で包み込む──


「ふ、ふふ……ふ、ふはははっはははは……」


二人が抱き合う様を、ナイジェルは楽しげに眺めていた。

やがて堪えきれないとばかりに盛大に吹き出し、狂ったように笑い出す。


「ああ、美しいな。」


目の奥では愉悦がぎらぎらと輝いていた。

手を取り合う兄と女の姿が、滑稽なものに映っているようだ。


「血塗られた罪人の娘と、孤独に咲く第一皇子。実に見事な絵だ。」


他人の不幸を嗜むように、禍々しく響く。


「兄上も、その娘も、いったいどこまで堕ちてゆくのやら……楽しみで仕方がありません。」


賛美を装ったその声音の底には、嘲弄と歪んだ期待が潜んでいた。


「満足か?」


シアトリヒはルナリアを腕に抱いたまま、ナイジェルへと目を向ける。

その眼差しには怒りも痛みもない。

透徹とした深い静寂だけがどこまでも横たわっていた。


「好きにいたせ。

父帝に伝えるでも、廷臣どもを焚きつけるでも、思う通りにすればいい。

そなたが望むなら、全てその通りになるだろう。

わたしは、裁きを恐れたりはしない。

この者の傍に在りたいという想いは、何を以てしても揺らがない。」


ナイジェルは口角を持ち上げる。


「ならば、とりあえず半分だけと申し上げておきましょう。」


「半分?」


「ええ。残りの半分は、兄上がどの未来を選ぶかで決まるのです。」


彼の顔には、追い詰める者の余裕と陶酔が浮かんでいた。


「この娘を助けるために、帝国を敵に回しますか?

あるいは心中でもするように、彼女と共に破滅しますか?

それともその手で切り捨て、ご自身の立場だけを守る?

わたくしとしては、どれでも構いません。どう転んでも面白くなりそうですから」


提示された三つの道は、いずれも破滅に繋がっている。

彼は兄が苦悩し、足掻く姿を愉しみたいだけなのだ。


「さあ、兄上。如何なさいますか?」


ナイジェルの問いに、言葉は返されない。

腕の中の存在を強く抱きしめるだけで、身じろぎもしなかった。

拒絶か、それとも……選びきれない迷いなのか。


しかしナイジェルは、それすらも──

いや、それこそを待ち望んでいたかのように、うっとりと微笑んだ。

答えを濁されたことすら、計算のうちだと言わんばかりに。


「よろしいでしょう。」


ゆっくりと背を翻し、長いマントの裾を引いてナイジェルは歩き出す。

扉の前で一度だけ振り返ると、冷たい微笑みと共に囁いた。


「お考えになるのは結構ですが、あまりのんびりとはなさいませんように。

来週の御前会議、そのあたりまでに決まっていると助かります。」


そして彼は扉の外に消えてゆく。

残された空間には、殺伐とした余韻が残された。

シアトリヒは、ルナリアを抱いたまま動かない。

ルナリアも離れず、彼の胸に身を寄せたままだった。

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