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まずは自己紹介
まずは簡単な自己紹介
最東撫子。
それが俺の名前だ。
イケメンで俺に甘々のパパと美人で賢いママがつけてくれた、可愛い名前。
歳は四歳。
俺は、おそらく、この世界でいちばん可愛くて幸せな女の子だろう。
正直で誠実な正義の味方であるパパとママが、いつも俺のことを「可愛い」と断言しているし、かつては世界を支配していた最高神である光の女神が、今は俺を羨んで、ご機嫌取りのような真似までしてくるんだから。
若く強く美しい両親に愛され、守られ、光の女神に羨ましがられる可憐な少女。
それが、この俺、最東撫子だ。
この世に、俺以上に恵まれた少女が存在するだろうか。いや、存在するわけがない(説明するのも野暮だが、反語だぞ)。
まあ、初めて最高神に相対した時には、まさかこんな時がやってくるなんて、さすがの俺も想像すらしていなかったんだがな。