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愛に国籍は関係無い
ビクトリアは父親に呼び出され、「リチャード君がお前と結婚したい、と言っている。パパも大賛成だ」と言われた。
ビクトリアは「はい」と力なく答えた。
「まさか、例の中国人の事が気になるのでは、ないだろうな」と父親が言うとビクトリアは「もう諦めました」と答えた。
「よし、善は急げだ。早速日取りを決める」と父親は言った。
ビクトリアは「はい」と力無く答え、部屋に戻った。
チャンから言われた事が忘れられない。
「自分はチャンから嫌われているのか」と思うとやるせない気分だった。
その頃、チャンはビクトリアに思いを寄せていた。
そこにヤンが来た。
「チャン。お前、あのイギリス人の娘が好きなんだろう」とヤンが言うとチャンは「ああ」と答えた。
「諦めるなよ。愛に国籍は関係無いぜ」とヤンはチャンの真珠のネックレスを触り、言った。




