15 だれが来る!?
早くも1ヶ月。
エリカとミカが教室で四人を待ち受ける。
「全員死んだか?」
「ガクトには戻ってきてほしいな。魔王の子孫ってだけで相当血筋はいいよね。」
「今日戻ってきたやつら、それとわたしとミカ、嵐も合わせて、学園会議をするらしい。コユキから、昼に理事長室にまとめて来るよう言われてる。」
「そんな話聞いてないよ。あの嵐もくるの?」
「嵐だけじゃない。ゴウキも今日来る。超等級、一等級に、指導主任マキゼンを加えた、いわば学園のオールスターのみの会議だ。」
「なにが始まるの?」
「さあな。いま思えば、前にゴウキが珍しく学園にきたとき、コユキと何か話をしに理事長室にいったことが関係あんのかな、って思ってる。」
「ガクトがゴウキに初めて会ったって日のことだよね。エリカも知らされてないんだ。何か鬼気迫るって感じだね。誰が戻ってくるかなぁ。」
朝7時から、教室で他の生徒を待つエリカとミカ。時間は刻一刻と迫り、早くも10時が過ぎた頃。
「誰かきたね。」
「、、、。半ば信じがたいな。わたしたちに匹敵する、コユキやゴウキ、嵐とも違う、相当な闘気を纏ったやつが近づいてくる。」
巨大なオーラをビンビン発したやつが教室に入ってきた。
「む、むろぉぉぉぉ」
口調の変わった、雰囲気から成りまで、何もかも覚醒しつくしたアポロが入ってきた。
「貴様か。しかも、強ぇコイツ。纏ってる闘気で分かる。」
「うん。以前とは比べ物にならないね。前のアポロとは別人。」
「むろおおお。食べていい?エリカ。」
「まあ待てや。わたしと闘いたいなら後で殺ってやるよ。今日は会議に貴様も参加してもらう。昼までおとなしくしてな。」
「ぷみゅ、、、、むろおおおお。」
それから1時間がすぎ、会議まで残る時間はあとわずか。」
「そろそろ行くか。」
「残念だね。1人だけか。行こっかアポロ。嵐はまだ来てないのかな?」
「アイツは、姿を見るまでは居るかどうかも確認できない、気配を無の領域まで消せる野性児。そのうち来るとは思うけどな。それじゃ理事長室に行くぞ。」
教室を出ようとしたエリカとミカとアポロ。
「!!何だ」
どす黒い、邪悪な霧が3人を包み込む。
「会議だってな?ゴウキも来るらしいじゃねぇか。全部魔眼で感じ取ってるぜ。遅くなったが、俺も行くぜ。」
「ガクト!」
闇のオーラを全身に纏う、大魔王ガクトが戻ってきた。格好はボロボロ、ほとんど闘気も感じない、そんな状態の中、額の魔眼だけはギラギラに光を放つ。
「変わったな貴様も。行くか。」
エリカ、ミカ、アポロ、ガクトは学園会議が行われる理事長室へと歩きだした。




