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断炎の四教天使VS堅流の金剛竜

 風の竜を倒し終え、周囲の竜人(ドラグニル)を殲滅した断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)と周囲の天使達。

 ほとんどの竜人(ドラグニル)断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)によって狩られてしまったので、あまり天使達は倒してはいないがそれでも数の暴力によって被害無く倒せた。

 勝利に喜ぶ天使達をよそに周囲を警戒している断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)

『勝って兜の緒を締めよ』っという言葉があるように、今この場は竜人(ドラグニル)達の住まう土地・・・つまり敵戦地なのだから。


(とりあえずは向かってくる連中は倒しましたが・・・他の四教天使の方は大丈夫でしょうか?)


 周囲に敵がいないとわかると身に纏っていた紅蓮の炎を元に戻す断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)

 直ぐ様に次の戦場へ移動を開始する断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)の天軍。

 もちろん先頭は断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)であり、この南の浮遊都市・グラスサウスを統べる竜人(ドラグニル)であるジェイロス・ビート・サウスウェル・リューリックを倒すのが目的だ。


『油断するなよ。敵はまだまだいるのだからな!』

『わかっていますよ断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)様』

竜人(ドラグニル)は全員殲滅・・・』

『女神セラフティアス様の名の元に粛清を!』

『粛清を!』


 初戦を勝ち抜いたことによって勢いに乗った天使達。

 次なる敵を狙う為に移動していると・・・その進軍を止める為に増援の竜人(ドラグニル)が駆けつけて来ているのを視界に捉える。


『隊長奴らが・・・』

『先行部隊が殺られたのか・・・』

『くそっ・・・』

『気を引き締めろ・・・全員散開!各自、憎き天使達を殲滅せよ!』


 隊長と思われる竜人(ドラグニル)が指令を出し、各竜人(ドラグニル)が動き出す。

 それに対して天使達は集団・・・五、六人で竜人(ドラグニル)と戦闘するために展開する。

 しかしながら四教天使断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)は単機での戦闘だ。


『俺が相手だ、くそ天使!』

『下品な言葉使いだな・・・まぁ、直ぐに倒すから問題ないか』


 隊長と言われた竜人(ドラグニル)が先行していた断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)に向かって竜法を繰り出す。

 断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)と同じ炎の属性竜法で、放たれた竜法は無数の火弾となり断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)に襲い掛かる。


『この程度・・・』


 迫りくる火弾に対して断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)はその美しき翼でガードする。


『な!?翼で・・・』

『弱小な炎ですね』


 火弾を防いだのにも関わらずに傷がついている様子などない断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)の翼。

 放たれた火弾全てを防ぎきり・・・そして呆気にとられていた竜人(ドラグニル)を斬り伏せる。


『呆気ない・・・隊長と言われていたようですがこの程度ですか』


 竜人(ドラグニル)を倒し終え、周囲にいる天使達の戦いを眺める断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)

 周囲の天使達も互いの欠点を補うようにして戦っており、善戦している様子だ。


『やはり多勢に無勢・・・我々の勝利は確定しているのですね』


 初戦に続き、この戦闘でも善戦している断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)率いる天軍。

 そんな快進撃をしている天軍に迫りくる一軍・・・南の浮遊都市・グラスサウスを統べる竜人(ドラグニル)、ジェイロス・ビート・サウスウェル・リューリック率いる竜人(ドラグニル)の精鋭部隊だ。


『ジェイロス様見えてきました』

『あぁ・・・そうだな』

『だ、大丈夫ですか・・・ジェイロス様?』

『問題ねぇ・・・俺は殺れるぞ』


 おぼつかない返事をするジェイロス。

 何故ジェイロスがおぼつかない返事をしているのかというと・・・ジェイロスが取り入れた魔導石が原因なのだ。

 ジェイロスは女神セラフティアス率いる天軍との戦争になるとわかった時、更なる力を手に入れる為に未知の魔導石を取り入れ・・・そして今にいたる。

 最近発掘された魔導石なのだが、高濃度の魔力を有している魔導石であり・・・四属性の、どの属性にも当てはまらない属性を持っているのだがジェイロスはその魔導石を取り込んだ。

 誰に相談することもなく、魔導石を取り込んでしまったジェイロスに批難する者もいたが・・・その批難をした竜人(ドラグニル)を一瞬にして黙らせるほどの力を手にいれたジェイロス。

 しかしながら力を手に入れたの代償なのか、ジェイロスの口数は力を手に入れる前よりも少なくなってしまった。

 何故ジェイロスの口数が少なくなってしまったのかは不明なのだが・・・それ以上に身に纏う竜力、雰囲気が変わってしまったが為に話し掛け難くなってしまったようだ。


『・・・あれか?』

『そうですジェイロ・・・』


 ジェイロスが断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)率いる天軍を視界に収めると・・・即座に加速し、一人の天使に斬りかかる。


『なっ!?』

竜人(ドラグニル)!』

『しかもこの竜人(ドラグニル)は・・・』

『ジェイロス・ビー・・・』


 一人の天使が斬られたのを目撃した天使達は、斬られた天使を助けようと動いたが・・・一瞬にしてジェイロスによって斬られてしまった。

 ジェイロスに攻撃をした刀も、攻撃を防ごうした盾も斬られて天使達。

 その身体からは光輝く泡が溢れだしており・・・既に数名が空に消えてしまっていた。


『早速天使達を・・・』

『ジェイロス様に続け!』

『倒された竜人(ドラグニル)の仇を!』


 ジェイロスに続くように天使達に次々と攻撃を仕掛ける竜人(ドラグニル)

 堤防が決壊したように天使達の陣形は崩れ・・・たちどころに乱戦となってしまった。


断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)様・・・』

『どうすれば・・・』


 天使達の戸惑う声や、悲鳴、竜人(ドラグニル)の怒号や猟奇的な笑い声が戦場に響き渡る。

 助けようとしたが時には、既に手遅れとなってしまった天使達の瞳に写るのはただ一つ・・・絶対なる信頼を寄せている断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)による救済であり、その実力に縋るように天使が集まってゆく。


『まずは陣形を立て直すことが先決か・・・』


 溢れ出る殺意を抑え、冷静対処しようとしている断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)

 しかしながらその瞳は憎悪に燃えていて、同じ思いを抱く天使達でさえも恐怖を覚えている者もいる。


『呪炎・守護ト反撃ノ聖炎!』


 断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)の手から金色に輝く炎が出現し・・・まるで生きているかのように戦場を駆け巡る。

 その金色の炎は天使達と竜人(ドラグニル)の戦いに次々と割って入る。

 金色の炎によって攻撃を中止する事を余儀なくされてしまった竜人(ドラグニル)

 その中には果敢にも金色の炎に竜法を放った竜人(ドラグニル)もいたが・・・どの竜人(ドラグニル)も悉く放った竜法が何故か跳ね返ってきたのだ。

 それも全ての属性竜法で、跳ね返った属性竜法全てが金色の炎を纏って・・・


『な、なんなんだよこの炎はよぉ!』

『攻撃が跳ね返ってくるだと!?』

『い、意味がわからねぇ・・・』


 何がどうなっているのか理解出来ていない様子の竜人(ドラグニル)

 この金色の炎は呪法によって作り出された炎であり・・・願いの炎なのだ。

 その願いとは敵から守るという願いで、断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)はその呪法に更に自らの魔力を上乗せして放った。

 そしてその願い通り金色の炎は竜人(ドラグニル)からの攻撃から天使達を守っている。


『い、今のうちに・・・』

断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)様』

『た、助かったの・・・』


 竜人(ドラグニル)の攻撃が中断され、次々と断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)の元に集まる天使。

 断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)の元にたどり着いた天使達は、誰も彼もが安堵の表情を浮かべている。


『さて・・・お前達。少し気が緩み過ぎているじゃないのか?』


 断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)のドスの効いた声が集まった天使達を萎縮させる。

 天使達とは違い歴戦の戦士とでも言うような雰囲気に変わってしまった断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)

 何故怒られているのか理解出来ていない天使も中にはおり、中には泣き出しそうな天使もいる。


『戦場にいるという事を忘れるな!我々は戦争をしているのだぞ!』


 断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)の覇気に当てられてしまった天使達。


『我々の目的はなんだ?』

竜人(ドラグニル)の殲滅です!』

『ならば逃げずに戦え!お前達にはそれだけの実力がある』

『はい!』


 断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)に活を入れられた天使達の目つきが変わり・・・その瞳に決意が宿る。

 女神セラフティアスに仇なす竜人(ドラグニル)を殲滅するために各々が得物を構える。


『時期にあの炎は終息する・・・その時が決戦の時だ!』

『はい!』

『お前達は強い・・・私があの竜人(ドラグニル)を狩る。取り巻きは任せたぞ!』

『勿論です』

『任せてください』

『りょ、了解です』


 先ほどまで断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)に頼りきっていた時とはまるで違い、別人のようになった天使達。

 金色の炎が何事もなかったかのように消え、竜人(ドラグニル)が現れると同時にジェイロスが一人の天使に向かって距離を詰め・・・斬り伏せるよりも速く断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)がその攻撃を防ぐ。

 しかしながらジェイロスの大剣を防いだ断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)の大鎌が『グニャリ』っという擬音と共に切断されてしまった。


『なに!?』

『無駄だ・・・俺の前に防御は無意味』


 断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)の大鎌がまるでバターのように切断され、そして断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)を一刀両断・・・するよりも速く動く者がいた。

 一人の天使が風の属性魔法を発動させ、断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)とジェイロスとの間に割って入って来たのだ。


断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)様・・・にげ・・・て・・・』

『アニシニア!?』


 ジェイロスからの攻撃を身を挺して防いだ天使の名前はアニシニア。

 あまり社交的ではないが、優しい心を持ち小さな異変にも気がつける気の利いた天使だったのだが・・・ジェイロスの大剣によって斬られてしまった。


『くそぉぉぉがぁぁぁぁ!放れろ!この薄汚い竜人(ドラグニル)がぁぁぁぁ!』


 アニシニアが斬られてしまったことに激昂した断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)は怒りと共に、紅蓮の炎でジェイロスに攻撃を仕掛ける。

 流石に危険だと判断したジェイロスが速攻でその場を離脱するが・・・少し遅かったようで焦げてしまっている。


『焦げた・・・』


 ジェイロスに攻撃を仕掛けた断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)であったが、追撃することはなかった。

 その変わり周囲に待機していた天使達が各種属性魔法を発動させ、弾幕を展開する。


『アニシニア・・・』


 大剣によって深々と斬られてしまったアニシニア。

 その身体からは光輝く泡が止めどなく溢れてしまっており、最早助かる見込みはゼロ・・・あと数分で消えてしまう。

 しかしながらあと数分で消えてしまうアニシニアだが、その表情は穏やかであり・・・寧ろ幸せそうな表情をしている。


『おや・・・くに・・・たてまし・・・たで・・・しょうか?』


 ゆっくりと、消えそうな声で断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)に問いかけるアニシニア。

 今にも消えそうなアニシニアの手を取り・・・断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)はその大きな翼で包み込み、そして優しく、優しく抱き締める。


『あぁ・・・ありがとうアニシニア。そして約束する・・・奴らを必ず殲滅する!』


 断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)の言葉を聞き・・・そして光輝く泡となり消えてしまったアニシニア。

 アニシニアを見届けた断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)

 その瞳には決意の炎を灯し・・・顔をあげる。


『殲滅する・・・女神セラフティアスの名の元に!』


 叫びにも似た咆哮と共に斬られた大鎌に付けられている魔導石を起動させ、更に女神セラフティアスから授かった神力を解放する。

 目には見えないが圧倒的に膨れ上がった波動、神力と融合した断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)の魔力は周囲の竜人(ドラグニル)を戦慄させる。

 その波動は最強の竜人(ドラグニル)の一角であるジェイロスでさえも恐怖を覚えるほどであり・・・一部の竜人(ドラグニル)は完全に気押されてしまっている。

 そんな尋常ならざる波動を放っている断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)なのだが・・・その周囲にいる天使達は何も感じていない様子だ。

 何故何も感じていないのかと言うと・・・断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)の殺意が天使達に向いていないからだ。

 怒鳴ったり、怒ったりするのであれば周囲にいる者に影響するのかも知れないが・・・断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)の膨れ上がった波動は殺意・・・感情と似ていて、その波動の矛先が向けられないのであれば何も感じることがないのだ。


『これは・・・』


 何故先ほどまで戦っていた竜人(ドラグニル)の顔色が、急激に悪くなってしまったのが理解出来ていない様子の天使達。

 しかしながらその疑問は一瞬・・・疑問を抱くよりも先に、全ての天使が先ほど断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)の言った言葉を思い出す。

『女神セラフティアス様の名の元に竜人(ドラグニル)を殲滅する』・・・これは断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)自身がアニシニアに誓っただけでなく・・・この場の全天使達にも言った言葉なのだど天使達が思ったからだ。

 なのでその弾幕が弱まることはなく、寧ろより一層その威力は高く、弾は速く、そして密度をます。

 だがしかしそれだけではなかった・・・

 断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)はまだ魔法を唱えてはいなかったのだ・・・神力と魔力が融合した四教天使だけに許された魔法を。


『解放・・・無情ノ炎鎧』


 先ほどとは打って変わって小さく呟き魔法を解放する断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)

 竜人(ドラグニル)が戦慄するほどの波動は断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)が魔法を唱えた瞬間に、一瞬にして消え去ってしまい、その変わりに断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)の鎧に見たこともない、淡い色の炎が灯りだす。


『な、なんだあれは・・・』


 目の前で起きたことが何なのか理解出来ていない竜人(ドラグニル)

 その中には呆気にとられている竜人(ドラグニル)もいるが・・・ジェイロスだけは違った。

 それは嵐の前の静けさと同じであり・・・これから激戦が始まる事を予見しているジェイロスは直感し即座に行動に移す。


『竜法・蠢ク大地ハ竜ノ如ク!』


 ジェイロスが竜法を発動させると周囲の地面がまるで生きているかのように動き出し・・・そして巨大な竜へと変化し、断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)へ向けて攻撃を仕掛ける。

 蠢く大地は竜人(ドラグニル)が住んでいたはずの家屋や建物も呑み込んでしまっていて、土や岩だけはなく瓦礫等も巻き込んだごちゃ混ぜの竜なのだが・・・発動した竜法はジェイロスが強化されたこともあり、巨大になってしまっている。

 竜の腕は容易に天使達を握り潰せるほど大きさ、大きく開けた口は一口で小さな家屋が丸呑みできるほどの大きさだ。


『ジェイロス様?』


 呆気にとられていた竜人(ドラグニル)は突如として出現した土の巨竜に驚いており、そしてそれは竜人(ドラグニル)だけでなく天使達もまた同じであった。


『こ、この大きさは!?』

『任せてください・・・貴女達は防御魔法を』


 そう言いながら一人突撃したのは勿論断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)であり、土の巨竜に攻撃を仕掛ける。

 その攻撃に対して土の巨竜もまた巨大な腕で攻撃を仕掛け・・・断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)と激突する。

 土の巨竜に対して断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)はあまりにも小さく、まるで象に子猫が攻撃を仕掛けている感じだ。

 当然断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)の小さな拳では、土の巨竜の攻撃は受け止められないのが世界の常識なのだが・・・その常識は打ち砕かれる。

 魔法が使える世界だからというだけではなく・・・断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)の発動した魔法・無情の炎鎧には物理攻撃など無意味なのだ。

 その証拠に断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)とぶつかったはずの土の巨竜は、触れた箇所からドロドロに融解してしまった。

 それは質量や、硬度、衝撃さえもなかったことのように溶け・・・断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)が腕に穴を開け、突破してしまった。


『な!?何が・・・』

『起きたんだ?』

『いや・・・待て・・・それよりも!?』


 土の巨竜の腕を破壊し、突破した断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)に対して危機感を抱く竜人(ドラグニル)

 しかしながらその嫌な予感は的中してしまう・・・

 土の巨竜の首が伸び断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)に噛み付こうと触れた瞬間・・・先ほどと同じように融解してしまったのだ。

 堅牢な牙でさえも、まるで硝子のようにドロドロに溶けてしまった土の巨竜なのだが・・・まだジェイロスの竜法は解けてはいなく、融解しながらも断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)に攻撃を仕掛けるが・・・残念ながらその攻撃が断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)に届くことはなかった。


『この程度・・・私の前には無意味だぁぁぁ!』


 咆哮にも似た断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)の叫び声と共に、今度は明確な殺意をもって土の巨竜に攻撃し・・・そして跡形もなく融解してしまった。

 グラスサウス最強の竜人(ドラグニル)が放った竜法をいとも簡単に倒してしまった断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)に危機感を抱く竜人(ドラグニル)

 それはまるで触れてはいけない物に触れる・・・竜人(ドラグニル)にとっては、お休みになっている竜王に攻撃を仕掛けるようのと同等の行為だと竜人(ドラグニル)は直感してしまう。

 四教天使断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)の逆鱗・・・それはまさしく天変地異だ。


『お前達話がある』

『ジェイロス様・・・』

『俺はこれから竜力を練り上げ、奴に対抗する竜法を放つ準備に入る』

『そ、それはつまり・・・』

『俺達にあの化け物相手に時間稼ぎをしろとことですか?』

『そ、それは・・・つまり・・・し、死ねと言うことでしょうか?』


 無情の炎鎧を発動した断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)相手に時間稼ぎをする。

 それはこの場にいる竜人(ドラグニル)とって無理難題な話だ。

 確実に今の状態であれば死んでしまう事を悟った数名の竜人(ドラグニル)の顔色が、目に見えて悪くなってしまっているが・・・ジェイロスは冷たく言い放つ。


『死ねとまでは言わない。だがあの化け物を倒さなければ、どの道我々に未来はないぞ?』

『だ、だがジェイロス様・・・』

『お前達があいつを倒す算段があるのなら俺はそれに従うぞ』


 ジェイロスの言葉に言葉を詰まらせる竜人(ドラグニル)

 しかしながら覚悟を決めた数名の竜人(ドラグニル)は既に断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)に攻撃を仕掛けており・・・ジェイロスもまた竜力を練っている。


『ジェイロス様・・・あの化け物を倒してくれますか?』

『・・・約束しよう』


 ジェイロスのその言葉を聞き、覚悟を決めた残りの竜人(ドラグニル)もまた断炎の四教天使(ウリ・ヒスラトエル)に対して攻撃を仕掛けるのであった。


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