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シミュレーション~昭和16年夏の敗戦~を見て

猪瀬直樹原作のNHKドラマ「シミュレーション~昭和16年夏の敗戦~」の前編を見た。なかなか、こういった戦争ドラマで知識人にスポットライトが当たることは稀なので、かなり貴重なドラマなのだと思う。欧米などと異なり、日本は知識人の脳内に脚光が当たることもないし、あまり知識人も尊重されないのではあるが。


東條英機や軍部の頑迷さばかり語られるのだが、そうではなくて、軍部がいなくなった現代でも意思決定権を持つ人は、欧米的な高学歴エリートではないというのがわかる。そこが透かして見えると、日本の特権階級ってなんなのか良くわかって怖い。


そういう話をしてるのではなくて、私は東條英機やその取り巻きの陸軍の軍人を見てだよ、欧米の文化に触れてる高学歴な登場人物との温度差に気になったわけよ。


おそらく、東條英機とその取り巻きの軍人達はまぁ陸軍のトップなんだろうけど、組織文化が高学歴な人達と違って、なんかこう日本的な組織思考が強いと思う。


だとしたら、底抜けに悪を知らない無垢すぎる「先住民」的な脳内してる可能性が高いと思うわけよ。いや、私もそーなんで、東條英機サイドの人物を見て他人事じゃないと思うわけよ。


日本が負けた理由って色々語られてるのだけど、私は欧米社会の深層って部分を読むのが凄く弱かったと思う。というか、今ほど気軽に外国に触れれるような時代でもないから、明治に開国してから開戦まで70年所では時間が圧倒的に足りなかったと思うわけよね。


欧米の深層を見るにつれ、いやー私も頭の中が「インディアンは嘘つかない」のインディアンのような先住民じゃないかと気づくわけよね。底抜けに無垢過ぎんの。


まー職業軍人ってそういう事に気付く事もないし、そんな事してる暇はあんまりないというか。そこはちょっと仕方がない。


欧米人は何で感情じゃなくて、データや分析を「肌感覚」で重視して、証言を重視すんのかな?とか、そういう欧米人の行動原理から考えないといけないのだけど、戦後の海外の情報が沢山入りやすくなった時代ですら、欧米の情報の誤認は酷いし、欧米人に密着してないとわかんない事って多いのよね。


軍人は高学歴な他の人達と違って、そういう機会が極端に少ないのだろうなと。帝大などに行く人達は、恐らくどの段階かで欧米人と接触経験(中等教育や欧米文化の窓口としての教会コミュニティなどで)があって、そこが違うのだろうね。


欧米人と接触し過ぎると、軍部の神がかったイデオロギーって信じれなくなるわけなのだろうが。


欧米の研究は、もうローマ帝国やキリスト教中世から考えるとわかんない事多い。


心理学や文化、宗教などを複合して探るエマニュエル・トッドのような研究は戦後を待たないといけないんだよね。


あのドラマ見て印象的なのは、コンピューターどころか電卓もないから、ビッグデータどころか統計などもなかなか困難な時代だわ。


その中で、ロイズ保険(キートン先生の勤め先)のデータを持ってきたのはびびったわけよね。


多分、日本的な組織に長く浸かれば浸かる程、ロイズ保険のような正確なデータを持ってるの貴重!とかそんな感性は出てこないわけなんよね。


欧米人はこういったデータや見解を、赤外線スコープよろしく重視するわけなんよね。


感性レベルまで欧米人の頭の中が予測できなかったのが、頭の中底抜けの無垢な先住民状態なわけだ。


やはり「肌感覚」で現地を理解するって大事なわけなんよね。


で、日本型の組織って、異民族を転がす事が上手くないから、そういうのに詳しそうなのにやらせるってのがなかなか難しい。


正確な情報が生死をわけるってのが、肌感覚でわかりづらいわけで、この辺り陸続きの国の感覚の差なわけ。


その辺りの経験値って、何世紀も時間経過しないと溜まらないのが、難しい所なわけよね。


あっちは別に高学歴でも何でもないけど、貴重なデータを追い求めた事があるので、あのドラマの知識人サイドのFact志向(欧米的教育を受けると、感情よりもデータ重視の思考回路になる)も陸軍の軍人サイドの思考も他人事でなくよくわかる。


背筋が寒くなるほど恐ろしく感じるのは、何かやりたい事あっても、正確なデータを基にに行動しないとブラックホールに吸引されたんじゃ!と思うような事はままあるわけ。


日本の上層って、こういう正確なデータを隠すよね。というか、今の高学歴な人達でさえ、正確なデータに基づく緻密な行動計画を立てるのが嫌なのか?


あっちは、きっと一般ピーポーに教えてたまるか!という悪意で、ヨブ記のヨブに意地悪した全知全能の神の目線ような意図で教えないのだろうなと思ってるのですが!(ディープステート的な見方か?)


やはりイメージングで地域研究する大切さというか。


日本の上層って今でも軍部よりも甘ったるい幻想を振りまく事にご執心な人が多いのだが、これにもヨブ記のヨブ的なイデオロギーがあるのか、戦後それに食い込んで操ってる欧米人の悪さなのかと考えものですので。


データ研磨は、高学歴層が増えた現代でもあんま好まれないのはよくわかる。


その原因は、中世の知性主義(近代科学を生んだ)や普遍論争価値観(知性の形を取る)に従うって感覚があまりないのだろうね。


トマス・アクィナスやスコラ学辺りが日本人のボトルネックになってんだろーなとか。


その価値観がないから、正確なデータに基づいて行動計画を立てようなんていう思考になりにくいわけなのね。


このドラマ考えさせられるものがあるよね。


本の方も借りて読んでみるのです。

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