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勇者日記  作者: かざむき
ハルル編
22/625

二十一日目

太陽暦934年 5月26日 嵐 ゼノン=クロック 16歳


 ヤバいヤバいヤバい!!!!


 海舐めてたぁぁぁ!!!


 テトラ号は今、嵐に襲われています。船を優に超える波が絶え間なく押し寄せ続け、俺は船の中で壁や床に打ち付けられまくっています。


「はっはっはっは! 二日目で嵐とは運が良いですね。」


 カオナシは上機嫌にそう言って笑っていた。ノーフェスさんも心なしか楽しそうで、俺以外の人達はみんな揺れを楽しんでいた。

 船は沈まないのかと聞いてみたのだが、ノーフェスさんは「大丈夫大丈夫」と言っていた。


「俺の船は壊れない。どんな海も乗り越えられるのさ。」


 ノーフェスさんは自信満々にそう語った。万が一を考慮しないのかと聞いてみたが。


「大丈夫さ。俺の船なんだから自明だろ?」


 と根拠が何一つとしてない返答が帰ってきた。何が自明なのか全くわからん。

 でも、ここまで楽観的ということは安全であるのだろうか。それとも、俺を安心させるために明るく振舞っているのだろうか。

 この場合、前者であることを願いたいな。まあ、オンボロだったと思っていた船自体もまったく損傷しているようには見えない。きっとそうなのであろう。


 そう言えば、昨日は酷かった船酔いが今日はまったく来ていない。順応したのだろうか。そうだったら俺の体スゲーな。この場合人類だろうか。

 まあ、どうでもいいや。今日も早く寝よう。

 そして、嵐が終わったらしっかりとノーフェスさん達の手伝いをしようと思った。

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