初テイム
「テイムですか…。本当に私に出来るでしょうか?。」
オウギの言葉に不安そうにユーリが言う。今までモンスターテイマーについて感じたことは一度もなかったからである。
「大丈夫僕を信じて。」
そう力強く言うオウギ。その言葉にはおる根拠があった。
ユーリ・ガウス
適性職業
モンスターテイマーlevel8
農家level2
商人level3
ユーリのモンスターテイマーの適性の発現。。それもlevel8という高レベルでの発現である。
「…分かりました。私やってみます。」
オウギの言葉に頷くユーリ。
「…と言っても初めてだからね。…どう?何か感じることはあるかい?。」
「……あ!、えーと…あっちに何か…感じます。何て言うんだろ、…呼んでる?。」
オウギの言葉にすっと目を閉じ集中を高めるユーリ。すると見えないのに何か気配を感じる。それはユーリに向かって呼びかけるように信号を送る。
「よし、行ってみよう。そこに何かが居るはずだ。」
「はい、…どんな子がいるんだろ。」
「…オウギ様、あそこです。あの中に私を呼んだ子がいます。」
ユーリの案内で移動したオウギ達。到着した地点には複数のモンスターがいた。
「…あれは…スライム?。」
そこにいたのはスライムと呼ばれる魔物だった。自由に変化させることが出来る液状の身体を持ち、多様な種類の存在する魔物である。一般的には単体ではそこまでの戦闘力は持たず初心者でも狩れるモンスターだ。
「あの子…!。真ん中にいるあの子が私のことを呼んでいます。」
ユーリが指差した先には色とりどりのスライムに囲まれるように白いスライムがいた。他のスライムより一回り小さなそのスライムは飛び跳ね存在をアピールする。
「…助けて?。あの子虐められてる!。…いきます。」
そのスライムから更に何かを感じ取ったのかユーリが飛び出す。その手には戦いで用いるナイフ。
それを駆けながら振るい周りのスライムを蹴散らす。スライム達はユーリの奇襲に反応することは出来ずやられる。
「…大丈夫ですか?。」
そうして白いスライムを救い出したユーリは手の上にスライムを乗せ尋ねる。
『…プルプル……プルプル』
ユーリに礼を言いたいのか身体を全力で震わせるスライム。
「…物見。」
オウギが静かにつぶやく。魔法系のスキルで相手の事を知りたいときに用いられる魔法である。オウギがそれを用いたのにはある理由があった。
グローリースライム
ごく稀に生まれるスライムの王となるべき存在。しかし生まれた時は一般的なスライムよりも弱く成体になるまで生きていられることは更にまれ。最後に成体が確認されたのは役500年前となる。
グローリースライム
超大器晩成
回復魔法(使用不可)
波動(使用不可)
模倣(使用不可)
自己修復(使用不可)
水魔法level1
「…やっぱり…。見たことないと思ったんだよ。」
オウギが物見を使った理由は知らないから。これまで会った魔物全てに物見をかけてきたのでオウギの知識量は結構なものであるがグローリースライムは初見だったのだ。
「ユーリ先に言っておくよ、その子はとても強くなる。でもそれには時間がかかるかもしれない。それでも…その子を守れるなら契約をするといいよ。」
「…あの、この子の名前を聞いてもいいですか?。」
「種族はグローリースライム。スライムの王となるべき存在らしいよ。」
「…じゃあグーちゃん。グーちゃんは私と仲良くしてくれますか?。」
ユーリを中心に魔法陣が広がる。
『…ピョン!』
グーちゃんと名付けられたスライムはそれに応えるように高く飛ぶ。すると魔法陣が光2人を糸のようなもので紡ぐ。
「…ありがとう、グーちゃん。これからよろしくお願いします。」
ユーリの頭の上にはグーちゃんが乗っていた。
『…プルプル。』
こうしてグローリースライムのグーちゃんを仲間に加えたのだった。




