それ、まだ
冬崎 透
性別 男
年齢 20
『』
七瀬 凪
性別 女
年齢 19
「」
夜中、外の空気が吸いたくて散歩へ行くと
昔、毎日のように連絡し、遊んでいた人と出会った。
その子は僕が初めてあげたキーホルダーを付けてた
『…それまだ持ってるの?』
「うん」
『なんで捨ててないの』
「捨てる理由がなかったから」
仲良しな友人だった凪。華奢な女の子だ。
段々と連絡を取らなくなって、所謂自然消滅と言うやつだ。今や連絡を取らなくなって半年。夜中の散歩で出会うなんて思ってもいなかった。
『今、夜だよ』
「見たらわかるよ」
『危ないよ、君は女の子だし』
「そうだね」
やはり会話は続かない。今更離れた友人と話したくなんてないか。と家の方向へ歩きだそうとすれば
「私たち今の関係ってなんだと思う?」
『わからない、知り合いじゃない?』
「そう」
僕帰るから気をつけてね、と言おうとした瞬間に
「私が前の関係に戻りたいって言ったら?」
そんな風に言われるなんて思ってもみなかった。なんて答えればいいんだろう、と考えようとしたが脳より先に口が動いた
『いいよ』
自分も戻りたかったのだろうか、前とは違う遊び方、関わり方をしたいと
『彼氏とか、新しい人いないの』
「いたらこんなこと言ってないよ」
『確かにね』
凪はあの時みたいにふわりと微笑んだ。ああ、まるで世界が一年前に戻ったようだ。僕も何故か可笑しくてクスッと笑ってしまった。今この瞬間、僕たちふたりが笑った時が酷く懐かしく、心が苦しくなった。今度こそ、僕は凪を理解したい。
「次遊ぶ時、カメラ持ってきてね」
また。




