第26話 最も厄介な人
男性教師を囲むように全員が座る。その中にやたら女子が密集してる場所があった。
多分、元クラスメイトのセイヤくんに群がってるんだろう。
近付きたくない僕たちは、1番後ろのみんなより少し離れた位置に腰を下ろした。なぜか、元クラス委員長の八城さんが、やたらとこちらを見てくるけど無視。
「全員集まったな。朝言われたと思うが、今日からは午前の訓練は同学年と、そして午後からはお前達の先輩とチームを組み訓練してもらうぞ。なぜこんな事をするか、わかる奴いるか?」
数人が手を挙げた。男性教師はその中からあのセイヤくんを指名した。
「別のクラスや学年の違う人と交流を深めるためです」
「違う。違う答えのやつはいるか?」
大方、午前が近い実力と組んだ時の立ち回り方の練習。午後が実力の違う人たちと組んだ時の為の練習でしょ。ま、言わないけど。
次に指名されたのは八城さん。
「午前は実力の近い人と、午後は実力の違う人と組んだ時の為の練習です」
「その通りだ。まさか正解するとは驚きだ」
まさか転入生が正解をいうとは思ってなかったんだろね。でもこんなの少し考えればわかる事だよ?
「そういう事だ!じゃあ早速、お前達にはグループを作ってもらう。人数は3〜5人だ。いいか、多ければ良いってもんじゃないぞ!今日のこの時間はグループ決めに使う。だから、いろんな奴と話し合って自分と相性の良さそうな奴や、立ち回りやすそうな奴と組めよ。じゃあ開始だ」
合図と同時に生徒が立ち、各々組みたい人のところへ集まる。主に一ヶ所、セイヤくんのところに。
それを横目に僕は2人に話しかける。
「2人はどうするの?仲の良い友達とかと組まないの?」
「アホか。友達と組むより、家族と組んだ方がえぇに決まっとるやろ。それに」
「この世界、で、最も厄介な、人を、敵にまわす、なんて…愚の骨頂」
「そういうことや」
「素直に喜べないんだけど…。まぁ兎に角、この3人で決定だね」
チームが決まった僕たちは、隅に移動しローザが『取り出した』トランプでダウトを始める。
「あの、私もチームに入れて欲しいのだけど…」
なんか来た。




