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剣と魔法の世界でピストルを持つ  作者: のた。


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6



ブラッドザウルスとの戦闘が始まった。

まず、スカルは相手の間合いに入ろうとする。

威嚇をしている恐竜には隙らしきものがあまりなかった。

それを後ろで見ていたフランは、面倒だから撃ってしまいたいと思っていたが、そんなことをしては全てが台無しになってしまうので、それをしないように我慢していた。




フランはいつでも弾を発射できるようにピストルを両手で構えていた。

それがあることで安心していたスカル。

彼女は、その、安心という隙を突かれることになる。

彼女が思っていたよりも素早く、ブラッドザウルスが攻撃をしてきた。



ブラッドザウルスの攻撃は物理攻撃だった。

彼は魔法が得意なモンスターではないので、そうなる。

いきなり接近し、その爪でスカルを殺そうとするモンスター。

そんなモンスターの攻撃を過剰な動きで交わそうとするスカル。




「うぎゃぁ!助けてください!!」

「いや、まだ大丈夫だろ」

「そんなこと言わないで助けて!ぎゃぁぁ!!」




それは見たフランは思ってしまった。

(スカルは思ったよりもハンターに向いていない)と。




とはいえ、夢である以上はすぐに諦めさせるわけにもいかない。

そもそも、諦められるわけでもないはずだ。

なので、とりあえずは短剣を止めさせることを考えた。

短剣のように射程が短い武器で戦えるような度胸など彼女にはなかった。





ブラッドザウルスは攻撃を外したことで、少し動揺していた。実際、当たってもおかしくない攻撃を避けられたことは、悪いことではない。そこにはちょっとしたセンスがあった。




「武器は変えた方がよさそうだな。弓矢やボウガンにした方がいい」

「で、ですね。でも、そうなると盾役の人が必要になるんじゃ?」

「もしもそういう人間が見つからないようだったら俺がやろう。レベルの差があるから、俺も死ぬようなことはまずないだろうし」

「あ、ありがとうございます!!と、とりあえず!とりあえずはこのモンスターを倒してもらっていいですか?」

「それはダメだ。回復魔法はしっかりとしてやるから、ひとまずは自分一人でやってみた方がいい。ハンターになろうというのに、ここまで臆病者だとなんにもならない」

「そんな!正論で返してこないでくださいよ!」

「というか、そんなに近付くのが嫌なんだったら魔法でも使えばいいじゃないか?魔法は下手なのか?」

「魔法も下手ですよ!上手なわけないじゃないですか!」





ダメだこりゃと思うフランだった。

実際、ダメなのだった。

が、それでも夢というのは残酷で、彼女が目指した夢に、彼女自身が迷い込んでいる間は、ずっとそこにいることしかできない。



他の場所へ移動することはできない。

これは、彼女の夢の物語だ。

どうすることもできないものを夢にしてしまった彼女の夢の物語。

行動して、自分ができることを全部しても尚、それでも向いていないことを夢にしてしまった彼女がどんな結末を迎えるのかという話だ。





ブラッドザウルスと戦おうとするスカル。

しかし、どうしても攻撃を避けるばかりで反撃はできない。

そもそも生きたモンスターに刃物を突き立てることすらしたことがなかった。

いつも死んでいる、もしくは、瀕死の状態のモンスターを相手にしていた。だから、こういうシチュエーションに直面したことがないのだった。





もはや、面倒になってしまったフラン。

フランはフランで師匠の才能がなかった。

なので、スカルの才能らしきものが開花することはない。




バンッと、その場に銃声が響く。

それはフランがブラッドザウルスへ向けて放ったものだ。

が、小さな的であるそれには一発では当たらない。

それからバンッバンッバンッと何回も弾を連発する。




そうすると、それのうちの一個が当たった。

当たるともはやブラッドザウルスは動けなくなる。

その隙にスカルは短剣を振りかざした。

スカベンジャーの癖が出たのだ。





「え?よかったんですか?倒しちゃって」

「いや、本当はよくないと思うんだが、全然我慢ができなかった。もう倒してしまった方がお互いのためだろう」

「まあ、私としては助けてもらったことは嬉しいですけど、でも、なんだかちょっと複雑です」

「とりあえずは、武器を変えるところからだな。弓矢やボウガンであれば、俺も何かしらのアドバイスができるかもしれない。大事なのは命中率だろうし、基礎練習をたくさんすれば、きっと、モンスターの前でも驚かないで戦えるはずだ」

「わかりました。もう、この短剣とはお別れということですね」

「問題ないよな?それで」

「はい。大丈夫です。なんだか悲しいは悲しいですけど」





本当はもっと粘るべきだったのかもしれない。

このやり方で合っていたのかもしれない。

とにかく才能がない二人は何もかもがわからないのだった。

暗い所をずっと進んでいるだけだった。その先にあるものが絶望だったとしても、残酷な未来、現実だったとしても、それがわからずに前に進むしかないのだった。



成功しない人は、どうやっても成功しないのだと思う。




一旦終了です

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