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乙女ゲームのセーブ&ロードくんがあだ名のモブ?に転生したので平和に暮らしたい  作者: 神谷洸希
高等部3年生

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6-18 脱線

「作戦会議!」


 ゲーム知識のあるリコリスが入ったのは助かる。というか相談できる仲間がいるっていいよ、安心感ある。


「えーと、今起こってるループに関しては今説明した通りなんだけど……」


「かー。やっぱりスペック高いと違うね。やれることの幅がダンチだよ」


「そうなの?」


「そうだよ!私はモブキャラだから主人公に近づこうもんならその護衛たちに即殺されちゃう」


「僕もモブだよ」


「それはない。マジでない」


 ないらしい。……薄々そうかなって気はしてた。


「グレイもそこまで容赦無くない気がするけどなー」


「グレイくんはそうだね。いい子だしね」


 グレイもやはりゲーム内での重要キャラっぽいな。

 まあその辺は後で聞くとして。


「で、このループをどう抜けるかなんだけど」


「うん。今まではエンド回収とか考えずにサクサクゲームを進めてる感じだったんだけど、ここに来てそれをやめた、のかな?そんな気がするよね」


 プレイヤーがいる前提。


「私だったら考察のためにエンド回収はマストだけどなぁ。やっぱバッドエンドは全部見ないとね!」


 リコリスがこのループを仕組んでたら最悪だったな。良かった違って。


「……ハルイは怪しいと思うか?」


「ハルイ?ってああ、主人公か。私は鮭三郎って名前でプレイしてたからイマイチ馴染みが……」


 鮭三郎様って呼ばれてるハルイちょっとやだな。


「主人公ちゃんはそんなに怪しくないかな?って気がする!普通にゲーム通りに動いてるし……この前の文化祭見逃したのは残念だったけど。劇見たかったなぁ……玉座に堂々と座る鮭三郎はそれはそれはかっこよくて立派で……」


 何目線やねん。プレイヤー目線?


「劇は見てないけど衣装着たハルイの映像はあるぞ」


 目から映像を照射する。


「わぁ!かっくい〜。てかちょっとシュールだねそれ」


「便利だろ?」


「まあ……そう、かも?とにかくありがとう。私、自分のクラスが劇で、脚本だったから色々忙しくってぇ……」


 学校生活楽しんでんな……。


「ってそうじゃない!ループの脱出方法考えないと!」


「うん」


「えーと今多分3作目かな?に入ってると思うんだけど……」


「うん?」


「アプリ作り直してるんだよ。学年が進むごとに新しく作ってる?そういうわけで3作目」


「え?このゲームそんなに人気だったの?」


「うーん。どうなんだろ。私そういうことはよく分かんないや。でもグッズとかは売れてたみたいだよ。私は鮭三郎推しだったからあんま関係なかったけど、フォロワーとかランダムグッズで毎回悲鳴あげてて」


 逆ハーのソシャゲで主人公推しっているんだなぁ。そりゃいるか。


「僕の友達は……このゲームに限らずだいたいランダムグッズで交換上手くいかなくて発狂してた気もするなぁ……」


 発狂てかガチギレってか。同担拒否のくせに売ろうとしてる人も許せない性質で、自分が全部確保して大切にしなきゃとかなんとか、難儀な性格をしていた。


「ってそうじゃない!脱線!」


「ああ……」


 壁をバンと叩いてリコリスが叫ぶ。

 旧校舎の空き教室だけど誰が通るかもわからんし静かに頼む。という視線に気づいたのかリコリスは咳払いをして誤魔化した。


「今までは主人公とプレイアブルが死んだ時ループしてるって感じだったんだ?」


「そう」


「でもなー多分5回目?6回目?よく分かんないけど、テオ先生に監禁されてエンディング迎えてそうだし、多分死亡が条件じゃないよ。エンディング迎えたかどうかじゃないかな」


「え。ゲーム始まる前のループって」


「過去編みたいな感じだろうね。私が興味あったのは世界観設定に関するエンディングで……該当するのはアプリコットとテオ先生が契約してしまうルートだね」


「へー」


 あの時なんでループしたかが分かってしまった。確かに先生はアプリコットの甘言にのせられてしまいそうなところはある。


「なーにやってんの?」


 扉がバンと開いて、リエルが顔を覗かせていた。



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