6-12 情報収集
あと確認してないのリールか。
「グレイ。リールは今どんな感じ?」
「いつも通りだと思います」
「良し」
これでもう大丈夫でしょ。あとは寝て待てばいいね!
「何?なんの話?」
「おおリエル。そういやダニエルのストーカー?どうにかするってえーと3年前?くらいに言ってたよね。その人どうしたの?」
「なんの話かは教えてくれねえのな。うーんなんの話か分からんが、ストーカーってなら」
リエルが天井を指さした。上には換気口しかない。……?
「もっとよく見ろ」
「うわぁ!??」
グレイが大声をあげた。
よく目をこらすと……誰かと目が合った。わあこわ。
「俺を刺殺しにきたり毒混ぜてきたり可愛いやつだぜ」
なるほど、リエルの方にスライディングしたわけね。行くべきところに行ったな。良かった良かった。
「たまにあなたへの監視が機能しなくなるのって……」
「一応殺さないようには言ってあるぞ?」
「……お気遣いありがとうございます」
どうやらグレイ以外にも監視の人間が存在するようだ。そりゃそうか。元老院がガバなだけ。まあ個人でスパイつけてる人はいるかもしれないけど。
「……」
「ケイト?どうしたの?」
服を引っ張られたので振り返るとケイトが深刻そうな顔をしている。
「……」
「え?リールは危ない?」
「……」
「最近過労で病んでる?そうなんだ。なんでケイトがそんなこと知ってんの?」
「!?……!……!」
「いや責めてるわけじゃない。ごめん言い方キツくなって」
「……」
「へー。リールと部活一緒なんだ」
ケイトが入ってたのは確か討論部だったはず。そんな部活あるんだと思ったので印象に残っている。ケイトは基本討論を聞くだけらしいがそれが楽しいと言っていた。リールは何するんだろ。普通に討論してんのかな。人形やぬいぐるみも参加させれるなら頭数揃えられて楽しそうだ。……そういうこと?えー1回見学行きたいな。
「……」
「最近明らかに顔色が悪いし話しかけても聞こえてない様子だしフラフラしてる?」
「明らかそんなにしゃべってねえだろ」
「……」
「話しかけないでだって」
「分かるわ!」
リエルに対してキッと睨みつけたケイトに対してリエルが若干怯えた顔をした。うんリエルってば本体スペックあんま高くないから魅了効いてないケイトならワンチャン倒されそうだもんな。弱いくせに魔王やってるだけあってその辺の危機察知能力は高いらしい。
リエルのことは一端置いといてリールの変化は確かに気になるところだ。今回他のループと違うところはなんだ?うーん、毎回変わるから分かんないわ。
逆に共通するところを考えようか。リール単体のイベントっぽかったのは暗殺未遂のやつだよな。それがあったのは5回目、レイヴンがハルイと同じクラスだった時の話だ。今回ハルイと同じクラスなのはダニエルじゃなくてレイヴンの方。つまり?……分かんない。暗殺未遂事件起きる気配今のところないんだよな。犯人と思しき妙な宗教団体は一応監視しているが、今回は本当に何も起こる気配がない。前ん時は逆に何があってリールを消そうとしたのか。おそらく今まで行ってきた“仕事”を本人ごともみ消そうとした結果って感じで政治的意味合いが強そうだったし誰かにけしかけられたんだと僕は考えていた。
「とりあえずハルイにリールの話聞くかー」
めんどくさい。




