赤竜との対決!
宿屋に着くと壁に立てかけてあった剣を取る。それと着ていたレオタードから着替えた。
「よし! これで戦いやすくなる!」
俺は笑顔で頷くと腰に剣を差した。
宿屋を出ると街の中は突然現れた赤竜に悲鳴を上げて逃げる人々で溢れ返っていた。
俺は建物の屋根を飛び越えながら赤竜の方に向かう。
近くで見るとかなり大きい。
首は前世で見た5階建てのマンションと同じくらいの高さだ。
「……これはさすがにでかいな」
俺が赤竜を見上げて呆気に取られていると、俺に向かって叫ぶ何者かの声が聞こえて来た。
「誰だお前は!?」
「……んっ?」
その声の主を見ると腹の出た不細工な面をした馬に乗って高級そうな甲冑に身を包んだ貴族が見えた。
「なんだあいつぅ……」
俺が馬に跨って叫んでいる男を見て呟く。
「まあ、いい! お前もこのドラゴンに踏み潰されて死ねぇー!!」
ブサインは手に持った水晶を掲げて赤竜に命令した。
その直後、赤竜は俺の方へと近づいて来たと思ったらブサインをその大きな口で飲み込んだ。
背後からバックリと行かれたブサインは悲鳴を上げる暇もなく赤竜の腹の中に消えた。
「く、食われた……」
赤竜は首を伸ばすとそのまま、街の中をぐちゃぐちゃに壊しながら進んで行く。
操っていた水晶が取り込まれてしまった今、赤竜を倒す以外には止める方法はなくなった。
俺は剣を構えると赤竜の背後から思い切って斬り掛かる。
「おりゃぁぁああああああああああああああっ!!」
振り下ろした剣が赤竜の赤い鱗を貫いて傷付けた。
ギロリと赤竜の大きな瞳が俺を睨んだ。
その後、大きな巨体が俺の方を向いてゆっくりと動き出す。
「そうだ! ついて来い!!」
俺は地面に着地した直後に走り出す。
とりあえず。このドラゴンを街の中心部から離さなければいけない。
巨大な赤竜を街の外か建物のない場所へと誘導する必要がある。
しかし、それほど簡単な作業ではない何故なら……
ギャオオオオオオオオオオオオオオオッ!!
赤竜は地面を揺らすほどの咆哮を上げると、口の中で赤く燃え上がる炎が溜まっていく。
俺は移動をやめて振り向くと、剣を地面に突き刺して左手を赤竜の方へと突き出した。
「……くるか!?」
赤竜の口が炎で満たされた直後、灼熱の炎が津波のように向かってくる。
俺は地面に突き刺した剣で踏ん張りながら、左手でその灼熱の炎を受け止めた。
炎と言っても、それは魔力で具現化させたもの……俺のマジックドレインで吸収できる。




