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〈第40話〉ついに肝臓ブルーの必殺技が炸裂する

「肝臓ブルー?青はやばいやろ。不健康そうやん。青い肝臓って。てか、腎臓も膵臓も全部赤、レッドやと思うで、実際の色は」


 よし。とてつもなくいい感じだ。


 三好。ありがとうな。今日、陽月祭が終わったら、いろいろ協力してくれたお礼と報告をしにいくからな。


 いよいよ清花(さやか)肝臓ブルーのお出ましだ。


 舞台袖を一回ちらっと振り返ってから、僕は熊谷のほうを向き、ひときわ大きな声を出した。


「待たせたな」


 来い、清花。登場しろ。


「とか言って誰も出てけえへんやないか」


「うるさい。ブルーは朝が弱いんだ朝が。低血圧だ」


「ジブンら不健康を撲滅するヒーローちゃうんかい。そのヒーロー本人が低血圧って」

 アドリブでつないでいく。 


 熊谷がまた小さく手招きした。


 お客さんたちの視線が一斉に僕の後ろに向けられたのが分かった。歓声が上がり始める。よし。清花の登場だ。


 その瞬間、観客席の横で立ち見をしながら爆笑している三好の姿を僕は発見した。


 ええええええええ?????


 と思ったそのとき、肛門に激痛が走る。


「ふおおおおおおお」


 思わず倒れ込み、振り返る。


「とーーーーーーう!!肝臓ブルー参上!!」


「なんでだよーーーっっ!!!!!!」


 どうして三好が元気そうに立っているのかと、なぜカンチョウされたのかという二つの疑問に対する心からの僕の「なんでだよ」が炸裂した。


 両手をピストルのように組んで、片膝立ちしている清花を見ながら思わず叫ぶ。


「いいかげんにしろ!!おれは痔だって言ってんだろーー!!」


 うわあ。


 痔だって言っちゃった。


 恥ずかしくて、誰にも言ってこなかった秘密をこんなところで。


 わわわわわ。


 一瞬の静けさの後、この日一番の大爆笑が文字通り爆発した。


 うわあああ。ウケた。


 気持ちいい。


 笑いの衝撃波を体全体に浴びる。


 笑わせるのはいいけれど、笑われるのはダメだ、って思ってきた。今のはなんだか、思い切り笑われたような気がするけれど、それもなんだか悪くないかも。何よりこんなにウケている。


 清花は会場の反応の大きさに驚いているのか、それとも僕が痔だったことにびっくりしたのか、目を見開いて固まっている。


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