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〈第23話〉肝臓ブルー参上!!

「あははは」

 体をくの字に曲げて、木崎が「おっかしい」とつぶやいた。僕は体が熱くなるのを感じた。

 

 出番を待っている清花もご満悦な様子で、ニタニタしている。僕は、別に、お前が書いた台本じゃないのにどや顔するな、と言ってやりたい気もしたが、当然ながら悪い気は全くしない。「続けてください」とまじめな顔で先をうながした。すると三好は、

 「はい。えーと、おれたち五臓六腑レンジャー、の後の、おまえ一人じゃん、の次か」と言ってから「うるさい黙れ。人数のことは言うな。こんな田舎の中学校で五臓六腑そろうもんか」とセリフを読み上げた。


 心臓レッドと怪人カドノアルコールの見せ場はさらに続く。


「いますぐお前を分解してやる。アセトアルデヒト光線でー」

「いや、アルコール分解するの心臓ちゃうやろ。肝臓とかちゃうん?たしか。肝臓は出てけえへんのかい」

「・・・・・うるさい」

「うるさいだけかい」


 三好は間の取り方も上手だ。

 木崎はもう基本、くの字になって、笑っている。


「五臓六腑レンジャーがおれだけだと思うなよ。肝臓ブルーももうすぐやってくるぞ」

「肝臓ブルー?青?ブルーはやばいやろ。不健康そうやん。てか、腎臓も膵臓も全部赤、レッドやと思うで、内臓の実際の色的には」


 ここからようやく清花の出番だ。待ち切れなかったというように、飛び上がるようにして座の中心に躍り出て清花が叫ぶ。


「肝臓ブルー参上!とーーーう!」


 うまい。木崎が「えー、やだー、小峰ちゃん、肝臓なの?」と吹き出した。そこにまたタイミングよく熊谷が入る。


「うわ、まじでブルーやん。まるっきり怪人やな」


 さらに盛り上がってくる場面。木崎は笑ってくれるだろうか。三好と清花は片手に持った台本を見ながら、せーの、という感じで、(心臓レッド・肝臓ブルー同時に)と書かれた部分のセリフを読み上げた。


「おれたち、二人そろって五臓六腑レンジャー!!」

「いや、だから足らんねん。二人じゃ。五臓六腑やったら、五足す六で十一人おらんとあかんのちゃうん?」


「・・・・う、うるさい。おれたち二臓六腑レンジャー!!」


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