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人類の罪を償い神罰を受け入れるべく私は異世界へと飛ばされた。  作者: 小さな道
第一章:『この新たなる世界での始まり』
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第一章: 『第二の宣告』

逃れられない判決が下された。宗教勢力が俺の追放を要求したのだ。この俺、皇太子リンド・トゥルペンフェルトの追放を。


それは教会の総意ではなかった。あの傲慢な修道士、もじゃもじゃの髭の裏に絶大な権力を隠し持っているかのような、たった一人の男の独断だった。枢機卿や司教、あるいは聖職者全体にはかることすら怠っていた。彼は単独で動き、恐るべき『教皇特権』を振りかざしたのだ。俺はその特権の正確な性質について思考を巡らせた。もし一介の聖職者が、議会の承認もなしにこれほど急進的な決定を下せるのだとすれば、この『教皇特権』とは言わば、教会全体の意志と権力を一人の人間の口に絶対的に集中させるものだということになる。その権力集中は、危険であると同時に魅惑的でもあった。


この手段の限界は一体どこにあるのだろうか? だが、今は哲学的な疑問を脇に置き、この緊急事態の分析に集中しなければならない。


俺は追放される。それが第一の、そして最も残酷な条件だった。第二に、家族の誰も俺に近づくことは許されない。そして最後に、俺はもはや皇太子ではない。


これらの条件がもたらす結果は明確であり、徹底的だった。もしこの三つの条件が厳密に守られなければ、古き誓いによって結ばれた世界中の国々が神聖帝国を攻撃するだろう。帝国は解体され、その国力は消滅する。では、条件が守られた場合はどうなるか? 俺の血筋にとっても、状況は少しも好ましくない。正当な後継者を失った帝国は、皇位継承者不在に陥る。父上が死ねば、すでに強大すぎる宗教評議会が権力を掌握し、この国を神権政治へと変貌させるだろう。俺の追放は、奴らの台頭を確実なものにするのだ。


今のところ、俺にできる唯一のことは、役割を演じることだった。無邪気で何も知らない子供、四歳の小さなリンドという役割を。


「パパ……おひげのおじさん、なんて言ってるの? ついほうってなに?」


俺の声は、子供特有の不安を見事に表現していた。人生最大の芝居を打っていた。


この帝国の主である父上は、完全に打ちのめされ、無力感にさいなまれているようだった。


「なんでもないんだよ……子供はみんな、いつか経験することなんだ」


その言葉を聞いたとき、父上の瞳が深い悲しみに曇り、今にも泣き出しそうになるのが見えた。追放は子供の通過儀礼などではない。それは屈辱であり、罰であり、流刑だ。だが、不可侵の『教皇特権』によって手も足も出ない父上は、俺を怖がらせないよう、恐ろしい真実をオブラートに包むのに必死だった。俺はさらに食い下がる必要がある。


「ついほうって、どういう意味なの?」


俺は、王としての仮面に最初のひびが入るのを確認した。父の頬を、幾筋かの涙が伝い落ちた。完璧だ。作戦はうまくいっている。


「遠くの森へ行って、自分の人生の準備をするんだ」父上は、ひび割れた声で優しく言った。


「ぼくの人生?」


「ああ。そうすれば、お前は誰よりも強くなれる」


それは哀れな嘘だった。我が血族の神からの贈り物である『魔体』を与えられなかった子供を安心させるための、絶望的な試みだ。実のところ、俺の直感はすでにこの事態を予期していた。最初の高揚感にもかかわらず、目に見えるような力を得られないことは分かっていたのだ。結局のところ、俺は新たな判決を受け入れるためにこの世界にやって来たのではないか? 残る謎はただ一つ。なぜ俺が生まれた時、力の覚醒の証である「光」が灯ったのかということだ。


今、俺の流刑地がどこになるのかという問題が浮上していた。修道士は、魔女と異教徒の地について言及した。間違いなく、俺はそこへ送られるのだろう。文明社会の目から遠く離れた場所へ。その未開の地がどのような場所なのか、俺は想像を巡らせた。


修道士は感情に満ちた沈黙を破り、控訴の余地のない最終判決を言い渡した。


「リンドは明日の日の出と共に出発する。護衛を一人つけ、簡素な馬車で護送するものとする」


判決は確定した。だが、それだけでは終わらなかった。


「今夜は、リンドを地下牢へ送るよう命ずる!」


ああ、これが俺の本当の境遇というわけだ。貴族として、皇太子として生まれながら、最後は囚人となり、そして追放者となる。なんて残酷な運命だ。クソッ、あのクソったれな主神とやらは、不幸の割り当てにおいてもう少し手心を加えてくれてもよかっただろうに。


俺の視線は、何らかの合図、あるいは抗議の声を求めた。さあ、俺の新しい家族はどう反応する?


何もなかった。彼らは皆、自分の足元を見つめていた。


沈黙は耳をつんざくようで、彼らの臆病さは手に取るように分かった。ああ……なぜ俺は、家族という概念そのものが大嫌いだったことをすっかり忘れていたのだろう?


俺を正しく見ろ。

俺を正しく愛せ。

俺を正しく守れ。

俺を正しく慈しめ。

俺に正しく服従しろ。


そんなに難しいことじゃないだろう。それなのに、なぜ前世で俺が持ったすべての家族は、俺の気持ちを理解してくれなかったのか? そして今、この新しい人生で、それがまた繰り返されている。すべてが変わると思っていたのに、違った。間違いなく、俺は「家族」というものを憎んでいる。この血の繋がりは、ただの重荷であり、失望の源でしかない。


その後、近衛兵たちが俺を迎えに来た。彼らは俺を歩かせる手間すら省いた。両脇を抱え上げられ、城の最下層にある地下牢へと引きずられていった。湿気とカビ、そして悲惨な匂いが俺を出迎えた。


牢屋の中には別の同居人がいた。一体の白骨死体と、ネズミたちだ。前者は間違いなくこの場所の前の住人で、王室の迅速な正義の無言の証人として隅に転がっていた。後者は元気に生きており、薄暗がりの中でその鋭い瞳が俺を見つめていた。


牢番が、黒くて硬いパンの切れ端を投げ与えてきた。犯罪者にふさわしい食事だ。


「ほらよ、悪魔の子」


悪魔の子、か。


実のところ、その呼び名は気に入った。「皇太子」と呼ばれるより、よほど現実に即している。問題は、なぜ「神の子」ではなく「悪魔」なのかということだ。俺が『魔体』の法則を正しく理解しているなら、血統の者は神々と契約を結んでいるはずだ。俺の家族の場合、それは血の女神との契約になる。


だが、俺の場合、それは女神ではなかった。それは悪魔だった。何の悪魔だ?


俺には一つの仮説があった。外で吹き荒れる混沌を説明できる理論だ。おそらく、嵐や雷雨の悪魔。


「儀式」が失敗に終わった直後、猛烈な嵐が城を襲い、それは今も続いている。ここからでも、稲妻の閃光と鈍い雷鳴が聞こえてくる。


『魔体』は常に発動しており、解除する方法はないということを考慮すれば、俺は「無限の嵐」の力を受け取ったのかもしれない。破壊的で、永遠に続く、俺が死なない限り決して止むことのない力を。


結局のところ、この世界さえも水と雷の下に飲み込まれて終わるのだろう。世界の終末アポカリプスは神々の仕業ではなく、俺の仕業になるというわけだ。


間違いなく、俺は呪われている。だが、この呪い、この隠された力こそが、俺が生き残るための唯一のチャンスであり、力への唯一の道なのかもしれない。俺はこの悪魔を理解し、制御する方法を学ばなければならない。この追放は一つの実験室であり、俺の真の覇道の始まりなのだ。

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