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黒瀬部長は部下を溺愛したい  作者: 桐生桜


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13/15

CASE:13 ほんとに……寝ちゃうんですか?

(これって、恋人……だよね? 嘘みたい……)


「莉央、寝ないのか?」


 やっと気持ちが通じ合って……ドキドキもまだ止まらない……のに。


(寝るなんて……そんなの……)


 立ち上がった慧の手の袖をちょんと摘まんだ。


「……? どうした」

「あの……その…………ですか?」

「え、なに……? ごめん、聞こえなく……」


 慧の言葉を遮って、莉央は思いきり手首を掴んで引き寄せた。隣に戻ってきた慧に莉央は……。


「ほんとに……寝ちゃうんですか?」

「………」

「……なにも、しないんですか?」

 

 ふわっと空気が止まる。2人の間の温度が、急に上がったような気がした。


「……なぁ、それ、反則なんだけど」


 ちょっと目をそらして、耳まで赤くなってる慧。

 

(あっ……めっちゃ照れてる……かわいい……!)


 嬉しくなった莉央は、にこっと笑いそして……そっと、慧の頬にキスを落とす。やわらかく、ぬくもりのある、優しいキス。


「黒瀬部長……おやすみなさい」


 とろけそうな笑顔。そして莉央はくるんと背を向けた。


「……それはずるいだろ」


 もちろん慧は引きとめた。


「莉央、今の……わざと?」


 耳元で囁く声は、少しだけかすれてて、息が混じる。


「わざとって、何がですか」

「俺のこと、試してんのかと」

「違います!」

「そう、でも……そんな顔で、おやすみとか……寝る気ないくせに」


 すっ、と慧の目が細くなる。慧は莉央の腰に腕を回して自分の膝の上に乗せた……。


To be continued


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