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ご想像にお任せします  作者: ともの


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12/15

新しい町





母が選んだ次の家は

六畳二間のアパートでした



母はほとんど帰ってこなかったので

私と姉が過ごせればよかったのでしょう



高校生になっていた姉と違って

中学生の私は

転校先の学校で

2学期が始まるまでの間

宿題も部活もないので暇なのに

お金もないし友達もいないので



家でゴロゴロしてばかりで

運動神経抜群だったのに

体力も知識も落ちてしまいました



時間はあるのにお金がない

そんなもどかしさを

この時に思い知りました



転校先で始まった2学期

転校はもう慣れっ子

うまくやれる子でした



でもこの頃から

母が学校行事に来てくれた記憶も

お弁当を作ってくれた記憶も

休日に出かけた記憶も

一緒に食料品の買い出しに行った記憶さえ

ほぼゼロ



寂しさもそのうちに慣れ

我慢もいつの間にか日常になり

暇を潰す方法を考えたり

料理もできるようになったり

生活力は上がりました



母は時々

大柄な男性が運転する黒いセダンに乗ってきて

お金と食料を置いていきました



暇を持て余して

押し入れの荷物をひっくり返していたら

母が使っていたハンドバッグのポケットから

母の淫らな姿を映したポラロイドが出てきて

気分が悪くなりました



その後から

黒いセダンで母が来るたび

嫌悪感が募りました



母だけ来てくれればいいのに…




1年そのアパートで過ごしたかどうか



しばらくして

同じ学区内の

学校から少し遠い団地に引っ越しました

安かったんでしょう



遠いので

自転車通学になったのですが

拾ってきた自転車に乗るように言われました



音がうるさくてギアもなく

当時の私はとにかく恥ずかしくて

歩ける距離だったので歩きたいくらい



そう思って

修学旅行の準備で

大きな荷物を背負って

1キロほどの広い農道を歩いて登校した日






痴漢にあった






声も出せず

出したところで周りには誰も居らず

足早に脇道に入って逃げていくその男を

恐怖で直視することもできなかった



学校に行き事情を話すと

警察が聴取に来ました

その日母が学校に来たかどうかは記憶にありません






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