第11話 副産物
戦略シュミレーションゲームの中に転生、自身の能力と策略を駆使して聖域を制圧しろ
そんな謳い文句のゲームがあった。
そして、それは現実のこととなる。
さまざまな思惑の交差する世界で無事に戻れるのか
プレイヤー達のバトルが今始まる
アードル指導の元、鉱脈の発見器の作成が急ピッチで行われた。
アードルはたった3日で試作品を作成し、同時に持ち手の素材を変えることによって、別の鉱脈を発見出来るように改良した。
これにはさすがに正樹も驚いた。
それぞれ別の物を作るのだと思っていたのだが、持ち手の交換だけで複数の鉱脈を発見出来るようになるとは思っていなかったからだ。
(天才は凡人の斜め上の発想をするなー、勉強になる)
ダウジングマシンが導入され、金や他の鉱脈をすぐに発見でき、回収効率が劇的に上がったため、エンデリオンは商人から物資や資金を得ることに成功した。
一方で商人の情報である国に炎熱石が集められているとの事だった。
その国は隣の獣人達の国、ガンラン同盟。
炎熱石で大砲や火炎玉を作成し、戦争に備えている可能性が高かった。
問題はエンデリオンか反対の東にある鬼族の国、タレントーラなのかだった。
(鬼族には火属性が効果的といってもあくまで他の属性よりだし、普通に考えてエンデリオンに準備期間明けすぐに宣戦布告してくる可能性は高い、かといって炎熱石の輸出を止めても他から集めるだろうし、どうしたもんか)
正樹は色々な策を考えたがあと一歩決めかねた。
「例の件、アリアに至急依頼するか」
翌朝の朝食時に正樹はアリアに話しかけた。
「アリア、すまないが例の諜報部隊だがとりあえず数人をガンラン同盟に派遣してほしい」
「マサキ様、何人か選抜し指導していますがマサキ様の求めるレベルに達しているかどうか?未熟な者を送って情報を得られないばかりかこちらの情報を取られるリスクもありますし」
アリアはかなり失敗を懸念しているようだった。
「それなら今日、3人を選出してほしい、それを見て大丈夫そうなら派遣を、ムリそうならどこを伸ばせばいいか指示するよ」
それならばとアリアはすかさず側にいたメイドに伝え、午後には手配するようにした。
正樹は中庭で諜報部隊の選出された4人に会った。
「ん?アリア、選出は3人じゃなかったか?」
「そこの2人が双子でして、2人で活動しているんです」
アリアが指差した方を見るとそこには確かに似た男女がいた。
年は正樹より少し下に見えなくもない。
とりあえず4人を鑑定した。
(なっ、この双子、所持スキルが諜報特化じゃないか)
双子のスキルは隠者、聴覚拡張、忍び足、解錠、暗号伝達、偽装
他にも諜報で役立つスキルばかりだった。
「アリア、この双子を最優先で指導したほしい、特に情報収集に特化で」
「?わかりました。マサキ様がおっしゃるなら」
双子は訓練では優秀ではあったが、実践経験がまだなく、初任務で国の存亡に関わるのは難しいと判断されていたため、とりあえずで選出されたのだった。
(おそらくこの双子は大化けする、今後の親衛隊候補に入れておこう)
正樹は念のため自分の部隊(親衛隊)を持つこと許可されていた。
ただし、ルールとして隊長や主力メンバーは選出しない。
少数部隊であること(10人程度)。
アリアの権限で部隊解散が出来る。
というような制限も多くあった。
(親衛隊もそろそろ本気で探さないとな)
正樹は候補探しを開始させることにした。
つづく
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