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俺?ダンジョン!?  作者: 東歌
ダンジョンマスター編
117/132

明日から本気出す?知らんな



 「ほぁ~~~あったけぇ~~~」



 明日から本気出すなどと宣った主人公だったが……そんな主人公は翌日、コタツの中でぬくぬくしていた。



 「今日から本気を出すんじゃなかったかの~~?」



 「………おそとがあったかくなってからほんきだす~~」



 ポヤポヤし始めた主人公がそういうのも納得で、少し前までは涼しかったぐらいの気温が一気に寒くなっていた。 ちなみにそう質問したニコルも同じコタツの中に入っていて、人のことは言えない形である。



 「異世界にも四季ってあるんだね~」



 「ちなみにその四季すらもダンジョンで管理されとるらしいのじゃ~」



 『えっ? どういう原理?』



 全員の声が重なるほどには驚愕の事実のようだ。 なお、実際には勇者こと原初のダンジョンマスターが世界の維持をしているのだが、まあどうでもいい情報である。






 「ほぅ……あったかいでやがりますね~」



 『!?!?』



 なんやかんやグダグダしていると、四季がダンジョンによって管理されているという情報よりも驚愕に包まれた事態が起こった。 あの働き蜂よりも働いていると噂のシェイルがコタツの中に入ってきたのである。



 「め、珍しいの。 お、お主が休むなんて」



 「今日は槍でも降るのか?」



 神であるニコルですらあまりの事態に声が震えている。 主人公は失礼すぎだ。 反省しなさい。



 「雪なら降ってるでやがりますよ~」



 雪は降ってるらしい。



 ………雪降ってんの!?



 「雪降ってんの!?」



 「アニー 窓を開けるでやがります」



 「むぅ 自分だけ休むなんてズルいですよ~」



 シェイルの代わりに働いていてアニーが部屋の窓を開けると、そこには一面の銀世界が広がっていた。 ………同時に、アニーが働いていたからシェイルが休んでいたのか。 と納得した一行だった。



 「…なんかいいな。 この景色」



 「日本だとこんなに広い庭なんてないからね~」



 「綺麗だな~」



 「ですね~」



 いつの間にかラファエルとノエルもコタツに入っていて、主人公のハーレムが全員集合した。 そういえばラファエルは少し男っぽい口調になっているが、ノエルとの被りを防ぐためである。



 『ふわぁ~~~』



 「見事に被ったな」



 「ふふっ、そうですね」



 「ふっ コタツの魔力には抗えないのだよ~」



 一瞬、主人公の頭に外に出て遊ぼうかという考えもよぎったが、全員の欠伸が聞こえたことで、コタツから出る意味もないかと思い直した。 …というかミウのそれは何視点なんだ。











 「よしっ!! 昼飯を食べたらかまくらでも作るか!!」



 コタツの中で2度寝をしていた面々は、主人公のその声で目を覚ました。 時間的にもそろそろ昼で、お腹も少し空いてきたように感じた。



 「昼食はここで取るでやがりますか?」



 「いや、流石に食堂に移動しよう。 ニコルなんかはこのままここに居ると溶けそうだ」



 「「え~~~」」



 ミウとニコルの声が不満そうに響いたが、気にせずに引っ張り出して食堂へと運んでいった。






 「いつも通り美味いが……流石に寒いのお」



 「ですねぇ」



 「兄さん。 エアコン一点狙いしよう」



 「そういう時はガチャでも良いやつでないだろ」



 食堂に移動して昼食を取り始めた一行だったが、思ったよりも寒かった……というよりコタツがあったかすぎた模様。 あのミウですら真顔でエアコンを要求している。 ちなみにこの後、ミウはガチャで爆死しました。



 「よいしょっと。 メインのお鍋でやがります」



 「おぉ~ほっかほかだね~」



 「冷めないうちに食べましょうか」



 「うまうまうまうま」



 「早っ!? あっつ!?」



 最後にほっかほかの鍋を楽しんだ一行は、食べ終わった後に庭へと移動していった。











 「おぉ……さっむ」



 「うぅぅぅぅ もっと着こんでくればよかったのじゃ」



 「少しだけ寒いな~」



 「少しだけ!? ラーちゃん凄いね!?」



 「は~~ 吐いた息が白いですね」



 コタツに戻りたそうなニコルを連れて外に出て来た一行だったが、思ったより寒かったようだ。 ラファエルを除いて。 帝国って温泉が有名…寒さとは正反対だが……まあいいか。



 「うむ。 我はおコタの中に潜ってくぷぎゃっ!?」



 「ぷくく、ぷぎゃだってよへぶし!?」



 「………我に喧嘩を売るとはいい度胸じゃのぉ? 雪合戦の始まりじゃぁぁぁぁ!!!!!!!!」



 屋敷へと戻るニコルの背中に当たった雪玉によって、ニコルは雪の中に突っ込んでいった。 下手人の主人公の方も速攻でニコルにやり返され、そこからは雪合戦が始まった。



 「そろ~りそろ~り うびゃ!?」



 「ミウさん? 何を一人だけ逃げようとしてるんだ?」



 「楽しまなきゃ損ですよ」



 コソコソ逃げようとしたミウも巻き込まれ、大人がやる本気の雪合戦が開始した。



 「痛って!? 雪玉に石を入れたやつ誰だよ!!」



 「どうせダメージは入らんからええじゃろ!!」



 「は~? 心が痛いだろうが!!」



 「「「乙女か!?」」」



 童心に帰って遊びつくした主人公一行であった。


 ちなみにかまくらだが………



 「おぉ………城が出来てる……」



 主人公がその後、一晩で巨大な雪の城を完成させた。




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