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俺?ダンジョン!?  作者: 東歌
ダンジョンマスター編
107/132

控室にて



 「そろそろ時間じゃが、我らは待っとればええのか?」



 「さあ?」



 「さあ!? ホントに大丈夫!?」



 1週間はあっという間に過ぎ去り、ダンジョンバトル当日の朝。 主人公たちは屋敷の食堂でボ~っと待っていた。 ん? 誰をってそりゃあ



 「よっと。 集会ぶりだなツクル」



 おなじみアランさんである。 どこからともなく現れたアランは食堂の机へと着地した。



 「アランさんが案内人?ですか?」



 「そうだ。 というかお前他のダンジョンマスターと関係持っとけよ……迎えに四天を遣わす奴なんて他にいないぞ」



 「しょうがないじゃないですか。 あぁ、それと…」



 「原初のダンジョンマスターの正体なんて聞くなよ? 俺からは伝えないように言われてんだ」



 それを聞いて主人公はがっくりと肩を落とした。 そんな横で鬼のような表情を浮かべている人?が約一名。



 「クソアランはいつまで机に乗ってやがるんですか????」



 「ひょえっ。 申し訳ありません!!」



 やはりこの家の主人はカーストが低いらしい。 シェイルに対してアランはビシッと敬礼した。 アランさんェ……



 「じゃ、じゃあ転移するから手を出してくれ。 あぁ、すまんが連れて行けるのはツクルだけだ。 昔にそれ関連で不正があってな」



 「それならモニターぐらいよこしやがれクソアラン」



 「シェイルさんだんだん口悪くなってません? あなた女の子ですよn…なんでもないです!! ……俺のモニター……高かったのに…グスン」



 後で原初様にでも買ってもらえ。


 というわけで、アランは主人公を連れて転移していった。











 「おっ、ようやく着いたか混沌の。 にしてもアランを使い走りにするなんて流石だな」



 転移した場所は個室のような場所。 そこには見たこともないスーツの男が立っていた。



 「…………アランさん? 知らない人いますよ?」



 「………俺っち。」



 「………!? 売れないバンドマン!?」



 「ぶふぉっ! 売れないバンドマン……ふふっ」



 スーツでビシッと決めた男は司会のあの男だった。 売れないバンドマンは敏腕サラリーマンへと進化した。



 「……まあそれは置いといてだ。 ダンジョンは何処に設置したんだ? 不正をしないためにも司会の俺は確認しとかないといけないんだが」



 「むしろどこに設置すればいいんですか?アランさん」



 「そこのドアでいいんじゃね?」



 「は???? どゆこと????」



 敏腕サラリーマンは分かっていないが、主人公のダンジョンは異界型である。



 「ほんじゃあ(ラフィス) 【侵食】 【設置】」



 「ひょえぇぇぇぇ!! か、かっけぇぇぇぇ!!」



 小部屋のドアに設置されたダンジョンを見て、司会の目はキッラキラに輝いた。






 「うん、問題ないっぽいな。 それじゃあこのままここで待っててくれや。 ダンジョンバトル前に意気込みを聞きに来るからな」



 「了解」



 「それじゃあ俺も四天の席に行くからな。 楽しめよツクル」



 「了解です!!」



 う~む対応の差が激しいっ!! ちょっとだけ敏腕サラリーマンもがっくりしてるぞ!!











 「レディースアーーーンドジェントルメーーーン!!!! さあさあやってまいりました注目のダンジョンバトルゥゥゥゥ!! 原初様の知り合いか!?混沌のダンジョンのマスターとぉぉぉ!! 獣王様の配下(笑)!!ダンジョン名は分からないが獣人のダンジョンマスターとのバトルだぁぁぁぁ!!」



 主人公から視点は変わって実況の売れないバンドマン。 敏腕サラリーマンのスーツから着替え、かっこよさが半減している。



 「さてさて早速ダンジョンバトルに行こうぜぇぇぇぇ!! ……と言いたいところなんだが、珍しくバトルをする二人は控室で待ってもらっているらしいぜぇぇぇぇ!! それなら行くしかないだろぉぉぉぉ!! ダンジョンバトル初となるぅぅぅバトル前の意気込みを聞くぜぇぇぇ!!!!」



 というわけで、司会はモニター片手に両選手の控室へと足を運んだ。



 「まずは混沌のダンジョンのダンジョンマスターの控室だ!! それじゃあお邪魔しま~~~痛った!?!? ドアの所になんかあr……そういやここにダンジョン展開してたな。 というわけで控室には転移していこうと思いま~~す!!」



 ドアを開けようとした司会は、ドアを開けられずに思いっきり顔面をぶつけた。



 「というわけで混沌のダンジョンのダンジョンマスター……長いな。 混沌さんの控室に来ました~~~!!」



 「混沌さん!?」



 「さてさて混沌さんは初めてのダンジョンバトルとはなりますが、意気込みの方はどうでしょうか!?」



 驚く主人公を無視して話を進めた司会だった。



 「あ、えぇと。 そうですね。 俺が勝ちます!!」



 「言い切ったぁぁぁぁ!!!! これで負けたらどうするつもりだ混沌さぁぁぁん!!!! なんて言ってはみますが、実は俺っちも混沌さんの勝利に明日の昼飯を賭けてるので期待してますよっ!! それじゃあ次の部屋へ行ってみましょう!! 頑張ってくださいね~~~!!」






 「はいはい次は獣人さんですね!! 自称獣王様一の配下らしい獣人さんですが、正直ダンジョンの運営はあんまり上手くないらしいのはオフレコってことで!! それじゃあ失礼しま~す!!」



 「ふんっ!! ふんっ!! ふんっ!! ふんっ!!」



 「失礼しました~~~。 目の錯覚ですかね。 ソファを持ち上げて筋トレをしていた気がしましたが、まあ気のせいでしょう。 もう一度入ってみましょう!! 失礼しま~~す!!」



 「ふ~んっ!! ふ~んっっ!! ぬぐぐぐぐっ!!」



 もう一度ドアを開くと、そこにはソファの上に色々載せてスクワットをしている獣人がいた。



 「失礼いたしました~~~。 それではこの辺で意気込み紹介は終わりにしようと思いま~す!!」



 思わず聞き込みを終わってしまった司会は悪くない。




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