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俺?ダンジョン!?  作者: 東歌
ダンジョンマスター編
106/132

ダンジョンバトルの準備



 「ツクルよ。 原初のダンジョンマスターの言葉についてそう深く考えてないで、目先のことを優先したらどうじゃ?」



 「………。」



 パーティーから屋敷へと戻ってきた主人公たちだったが、未だに主人公は思考を続けていた。



 「何をそんなに悩んでいるんですか?」



 「………。」



 ノエルも心配してヒョコヒョコ近づいてきたが、それにも主人公は反応しなかった。



 「ええ加減にせ~い!!」



 「あべしっ!? 何で殴らへびゅん!?」



 ミウの愛の拳が上下2回主人公に突き刺さった。 ……2回…? まあいいか。 その2度目のアッパーは綺麗に主人公の顎を跳ね上げた。






 「ひゅはへへ。 はんはへほんへはは」



 「なんて?」



 「すまねえ。 考え込んでた。 ってさ」



 「【ヒール】」



 とりあえずノエルに回復してもらい、主人公はようやく思考を止めたようだ。






 「まあ今考えていてもしょうがない。 向こうがダンジョンを攻略しに来いって言ってんだから行くしかないだろう!!」



 「その前にダンジョンバトルじゃの」



 「……あっ」



 無事に獣人のことは忘れられていたようだ。



 「も、もちろん覚えてたじぇ!? じゃ、じゃあみんなで攻略されないようなダンジョンを考えるか!!」



 「忘れてたの」


 「忘れてたね」


 「そうですね」


 「そうだね」



 そんなわけでダンジョンバトルまで一週間しかないので、久しぶりに食堂に全員集合して、作るダンジョンについて考えるようだ。











 「というわけで、ダンジョンバトル対策会議を始める」



 どこかで見たことのある暗くなった部屋…まあ屋敷の食堂なんだが、そこに集まった主人公一行は全員ゲン〇ウポーズをとっていた。



 「作成するダンジョンは何階分なのじゃ?」



 「一応使用DPに限りがあるから、中を工夫して作るなら5階ってところか。 ただの洞窟型でいいなら10階分は作れる」



 「なるほど……見栄えは気にしたほうがいいんですか?」



 「そうだな。 他のダンマスたちにも中継されるらしい」



 早速話し始めると、部屋が明るくなった。



 「まーた暗くしてやがりますね。 私は目が悪くなるから止めろと言ったでやがりますよね????」



 「シェイル先輩!! ロマンが分かってないですよ!! 暗い部屋の中での会議は漢のロマンに決まってるじゃないですか!!」



 「アニーは女でやがりますよね? 何をほざいてやがります」



 「やっぱりアニーはロマンがわかって!!すいやせん」



 シェイルにギロッと睨まれた主人公は即座に謝った。 屋敷の主人なのにカーストがメイドよりも低い主人公であった。






 「ま、別に明るくてもい…明るい方が!!いいよな。 ……それじゃあ全員集まったことだし、シェイルとアニーも席に座れ。 全員で考えた方が良いだろ」



 メイドだからと座らなかったシェイルはミウに抱きかかえられ、会議が再スタートした。



 「とりあえず前提知識な。 対戦相手は獣人。 作ってくるダンジョンは草原型かシンプルな洞窟型ってところか? んでバトル開始は1週間後、それまでに1つのダンジョンを完成させると。 そのダンジョンに使っていいDPも限りがあって、なんでもかんでも強いモンスターのみで固めればいいってもんじゃない。 最後に、作ったダンジョン同士を繋げて、どこかに設置した疑似ダンジョンコアを入手したほうが勝利って感じだな。 ここまでで質問は?」



 「はいはい!! ダンジョンコアは何処に設置してもいいんだよね?」



 最初にミウから核心を突く質問が飛び出す。



 「そうだな。 そんでもって今回のみそになってくるのはそこだろうな。 それこそ相手に草原型のダンジョンなんて作られて、土の中のどこかに埋められてますよ~とかだったら面倒だからそこら辺も考えていかないとな」



 「即死ギミック満載じゃダメなんですか?」



 う~む。 そんな質問が出てくるアニーはやはりアホの子だろう。



 「それ見てて面白いか? そりゃ脳死で突っ込んでくる奴だけなら爽快でいいんだろうが、相手も考えてんだぞ? 即死を警戒して進軍がゆっくりにでもなったら仮にそれで勝ったとしても見ている他のダンマスたちがつまらんだろ」



 「ほえ~色々考えないといけないんですね~」



 まあ相手も同じように考えてくるかは別なんだが。



 「ああ、それと今回はガチャを使うのはなしでいこうと思ってる」



 「なんでじゃ?」



 「そりゃあゲームにおいてチートはクソだからだ。 このバトルは言うなればゲームの配信と同じだぜ? 初見で誰も知らねぇアイテムを使って、見ているやつも分からねぇ内に勝利なんてやってるやつは配信者としては死んだ方がいい」



 チートはクソ。 当たり前だよなぁ!!



 「それなら……」


 「これは……」


 「ここでこれを使えば……」


 「いやそれはズル……」


 「じゃあこれを…………」


 「あ~それで……」



 そこからは意見が飛び交い、主人公たちにとっては最良のダンジョンが作れたと言っておく。 まあ主人公たちにとってはだが。



 そんなこんなで偶に遊んだり、訓練したり、エッチなことをしたりと休憩を挟みながら一週間が過ぎていった。




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