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俺?ダンジョン!?  作者: 東歌
ダンジョンマスター編
105/132

vs獣人のダンジョンマスター



 「魔道具に測られたのはのは扉を通る時か?」



 「問題ないと思っておったが、細工したほうが良かったのぉ」



 主人公のダンジョンの保持DPを見てザワついている会場の中、主人公たちの声はかき消されるが、一人のダンジョンマスターだけは二人の会話を聞いていた。


 新規のダンジョンマスターの中にいたその獣人らしき人物は、怒った表情で主人公たちの方へズンズンと近づいてきた。



 「おいテメェ!! どんなイカサマを使いやがった!! 獣王様と同盟を組んでいる俺を超えるDPはおかしいだろうがよ!!」



 「ま、その獣王様とやらよりも多いんだけどね!!」



 「あ゛ぁ!?」



 何処までも一言多いミウさんであった。 というか静かだと思ったらランキングを見てたのか。



 「新参のダンジョンマスターなのにもう同盟を組んでるんだな。 それはズルじゃないのか?」



 「話を誤魔化すんじゃねぇよ!! おめぇの話だろうがよ!!」



 そんな話をしていると、またまた周りの目線が主人公たち方に集まる。 注目されるの好きだなこいつら。



 「ヘイヘイそこのお二人さぁぁん!! お話してないで理由を聞かせてくれぇぇい!! 魔道具が壊れていないならDPはどっから増えてんだぁぁぁぁ!?」



 ついには司会にも言明され、会場中の目線が主人公の方に集まった。



 「はぁぁぁ……(DP少な目のやつなら渡していいか? ラフィス)」


 ≪まあいいんじゃないですか?≫


 「じゃあいいか。 そこの売れないバンドマン!! アイテムのDPを測れる魔道具って今持ってるか!?」



 「売れないバンドマン……俺っち売れないバンドマン!?!? ま、まあ一応持ってはいるけど……バンドマン!?」



 キョロキョロと周りを見回した司会は売れないバンドマンっぽい衣装が自分しか居なかったことに驚愕した。



 「ならこれのDP測ってみろ!!」



 主人公が親指で弾いたそれは金色に輝く金貨。 キィィン!!という音と共に売れないバンドマンの手へと収まった。



 「ピッピッピ~っとな!! ほうほう……ほうほうほうほう!! これは証拠として俺が貰っておくとしてと。 このDP表示は正しそうだぜお前らぁぁぁぁ!!!! こんな小さい金貨の癖にDP変換で5桁はあったぞ!!!!」



 『貰ってんじゃねぇよ!!!!』



 奇しくも会場全体の声が一致した。 なお、懐にスッと金貨を入れた売れないバンドマンは後でボコボコにされたとか。



 「とりあえずDPが多すぎる理由は分かったから問題ないぜぇぇ!! っと言いたいところなんだが、それだとそこの獣人君の気が収まらないらしい。 それならやることは一つだよなぁぁぁぁ!!!! 獣人のダンジョンマスターと混沌のダンジョンのダンジョンマスターとのダンジョンバトルと行こうぜぇぇぇぇ!!!! ……てか混沌のダンジョンって名前かっこよすぎじゃね!?」



 「はっ、ダンジョンはDPだけじゃねぇって教えてやるぜ!!」



 「いや俺やるなんて言ってないけど?」



 「当人たちもやる気は十分らしいぜぇぇぇ!!! ルールはいつも通りに、対戦をする二人には一週間の準備期間の間に限りのあるDPで1つのダンジョンを作ってもらう!! 一週間後にそのダンジョン同士の入り口を繋げ、先に疑似ダンジョンコアを入手したほうが勝利だ!! もちろん疑似ダンジョンコアや使ったDPの補填についてはこちらから手配させてもらうから、そこは心配しなくていいぜ!!」



 「やるなんて言ってないんだが……まあいいか…」



 とはいうものの、主人公以外は期待十分らしく、断るわけにもいかないようだ。 場の空気感に流されて主人公もやることに決めたようだった。 魚人との会話時点のやる気は何処にいったのだろうか。



 「というわけでこの流れで新参者のダンジョンマスター諸君の振り分けもやっていくぜぇぇ!! 面倒だからDPランキング順でいいよな!! さっきの二人が1位と2位だから~~~3位vs4位!! 5位vs6位!! 的な感じで順々にやっていこうと思うぜぇぇぇ!!!! イェェェェェェェイ!!!! ………イェェェェェェェイ!? ……酷くない?」



 残念なことに司会は不憫枠だったらしい。 会場は静まりかえっている。



 「………ま、まあ俺っちからはこんな所だな!! あとは四天様方からと、原初様からお言葉をもらってこの場は閉めさせてもらうぜぇぇぇぇ!! そっからはパーティーを楽しんでくれよなぁぁぁぁ!!!!」



 というわけでまずはアランに拡声器が回ってきた。



 「あぁ。 話すこともないがそうだな。 1週間後のダンジョンバトルは全勢力見ておくべきだろう。 混沌のダンジョンの彼は俺達からも一目置かれている」



 「それじゃあ私は獣人君を応援しようかな。 彼には死ぬ気で挑みたまえ。 さもなくば疑似ダンジョンコアすらも拝ませてくれないだろう」



 「次私? 1位と2位のダンジョンバトルは結果が見えてるから言うことないわよ? あぁ、それなら混沌の彼に勝った者は原初のダンジョンのモンスターを下賜してあげるわ。 挑むのは誰でもいいわよ? 仮に上位のダンマスでもね」



「……3人で話を完結させたうえで僕に回さないでもらえる? まぁ、みんなには期待してるよ。 最後に原初様どうぞ」



 久しぶりに登場したノームの冒険家ことエルマの言葉と同時に、会場に設置してあるスピーカーから声が響き渡った。 その声は変声されていて、原初のダンマスが男か女かすらも分からないようにされていた。



 「私も話すことなどないが、そうだな。 今から言うのもなんだが、次の集会は楽しみにしていてくれたまえ。 全員の前で盛大なダンジョンバトルを見せることになりそうだ。 なぁ? “ツクル”」



 「ッ!?」



 スピーカーから聞こえて来たその言葉で、主人公は身構えることになった。



 「ふふっ、次回の話だ。 それまでに原初のダンジョンを攻略しに来たまえ。 混沌のダンジョンマスターよ」



 「まさかの原初様と混沌のダンジョンマスターは知り合いだったのかぁぁぁ!? 次回の集会が楽しみになってきたぜぇぇぇぇ!!!!」



 これ以降もパーティーは続いたが、主人公は座ったまま一人思考を続けていた。




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